一輪の悪魔(高校3年生1)
初キスの翌日から僕は、山本のことを「乙葉」と下の名前で呼ぶようになった。
乙葉は、下校中はもちろん校内でも僕にくっついて歩いてくるのもあって、クラスメイトだけではなく先生達の間でも、僕達が付き合っていることが諸バレだった。
「お前ら幸せなのはいいけど、ちゃんと勉強しろよー」とか「1組の中村匠さん、しっかりやることはやりなさいね」とか親みたいな事を言ってくる先生も中にはいて、正直しんどいのも事実だ。
そんな感じでみんなに見守られながら、僕達は順調に付き合い続けあっという間に高