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『とらわれない生き方 悩める日本女性のための人生指南書』ヤマザキマリ著

『テルマエ・ロマエ』などの漫画家ヤマザキマリさんが、女性たちの相談に回答しながら、人生を豊かに楽しく生きる考え方を紹介する本。

自分の中の軸をしっかりと持ち、その軸と対話しながら、どんな選択も自分で責任を引き受ける覚悟で行動すれば、一度きりの人生を楽しく進める、とのこと。

自分勝手にいればいいというわけではなく、へこんだときの対処法を持っておくこと、やりたいことではなくても柔軟に、そのとき最も大切なことはぶれないようにしつつなんでもやる気は必要、人にオープンにぶつかっていったりつらいときに話を聞いてもらったりしながら、相手との距離を調整したり相手の話も聞いたりといった人間関係のバランスも取る、と書いていらっしゃるので、周りのことも把握できてバランス感覚に優れた人なのだろう。

男女の性質の違いを踏まえてうまくやる(人間として皆平等なのは大前提として)という話にはなじめないが、自分が自分を大切にして守る気概を持ち、人の目は気にしない、のは「とらわれない」ためにとても大切というご意見にうなずく。それが難しいのだが。

そのポイントを実践するには「自分が愛されて生まれてきて生きていること」をわかっていることが必要とも書いてある。それはもちろん育ってきた環境にもよるのだろうけど、環境だけに頼ってそのせいだけにせず、自分で自分を大切にするベクトルに、自分の捉え方で持っていくことも必要なのかなと思った。(そうでないと、大人になってから自分を変えていくことができないことになってしまうから)

10年くらい結婚していても、イタリア人のパートナーとは今もたあいのない話はあまりせず、何かについて語って互いに創作意欲を刺激している、という話がすごいと思った(笑)。それが互いに求めていることなのだそう。出版当時の20214年は、夫がイタリアにいて、自分は1カ月ごとに日本とイタリアを行き来している(息子はハワイの大学に通っている)、その形がちょうどよくて、結婚の形もいろいろでいい、とのこと。


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