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アイヌ語を無料で学べるオンラインのラジオ講座と動画

NHKラジオ・テレビ語学講座には何種類かの言語があり、日本語講座も手話講座もある。しかし、沖縄のうちなーぐち(琉球語)や、北海道のアイヌ語の講座はないなあと思い、アイヌ語を検索してみたら、あった!

番組の音声もテキストも無料ダウンロード可

STVラジオの「アイヌ語ラジオ講座」。STVラジオは北海道で放送しているらしい。アイヌ語ラジオ講座は毎週日曜の午前7:00~7:15に放送。

放送をリアルタイムで聞けなくても、音声はインターネットで聞けてダウンロードもでき、テキストもPDFを無料でダウンロードできる。

この講座は、公益文化財団 アイヌ民族文化財団が監修している。ウポポイ(民族共生象徴空間)の運営もしている財団だ。

学ぶ手段はあるので、興味があるなら、あとはやるかやらないかだけ(!)

アイヌ語への興味

うちなーぐちにも興味があるが、ちょっと学びたいなあと思っているのはアイヌ語。何の知識もないが、歌や演奏を聞いたことは少しあり、旋律や言葉の音の響きに引かれる。

アイヌ語ラジオ講座のサイトを見ていて、アイヌ語には共通語のようなものはなく、各地方でことなる「方言」(という表現が適切かはともかく)がある、ということも初めて知った。だから、講座ではその時々に担当する講師が使う言葉を扱っているらしい。

アイヌの自然との関わり方など文化も知りたい。歴史も、日本による侵略のことも含めて、知らなければと思う。

手話もアイヌ語も学んでみたいとずっと思っているのだが、取り掛かれていない。外国語も、英語を学んだ後にかじっているフランス語と中国語はしっかり勉強できておらずなかなか上達しない(フランス語はのんびり学習中なので、ほんの少しずつ進歩しているとも思うが)。

今の時代、手段はいくらでもある。あと必要なのは、本気のやる気のみ!

アイヌ語やアイヌ文化を垣間見られる動画

公益財団法人 アイヌ民族文化財団のYouTubeチャンネルでは、アイヌの歌を日本語字幕付きでアニメーションとともに見られる動画や、アイヌ語を楽しく学べる動画などが視聴できる。

この「60のゆりかご」は子守歌で、YouTubeのコメント欄には、「眠くなる」という書き込みもある。なぜ「60」個なのだろうか。日本語字幕とアニメーションで内容を思い描くことができるが、アイヌ語や文化がわかれば、自分で想像の翼をはばたかせることができるのだろうなあ。

▼60のゆりかご アイヌ音声 日本語字幕

この「くもの女神 - ヤオシケプ カムイ」がとても好き。争いを描いていて怖くもあるが、淡々とした歌声がとても美しく、女神も、「悪者」を倒しているとはいえ、戦う姿についてこう言ってはいけないかもしれないが、やはりかっこいい。普段は穏やかに生活を紡いでいるところに、侵略者が来て戦わねばならない物語は、現実を反映していたのだろう。

▼くもの女神 - ヤオシケプ カムイ - アイヌ語音声日本語字幕

同じ動画でも、音声や字幕にいろいろなパターンが用意されているのもすごい。例えば、「口輪を鳴らして - オタコチャンチャン」は下記の動画のような具合だ。

この動画も、歌声が切なく美しく、声の出し方も聞いていてしびれる。イラストもとてもかわいい。主人公が、乗っている馬の気持ちを推し量っているのも面白い。結論もたくましい。

アイヌの歌を聞くと、胸が高鳴り同時に締め付けられるようだ。

ここに挙げたのはたまたま(?)すべて女性の歌い手によるものだった。

▼口輪を鳴らして - オタコチャンチャン - アイヌ語音声字幕なし

▼口輪を鳴らして - オタコチャンチャン - アイヌ語音声日本語字幕

▼口輪を鳴らして - オタコチャンチャン - 日本語音声アイヌ語字幕

▼口輪を鳴らして - オタコチャンチャン - 日本語音声ローマ字字幕

アイヌ民族文化財団が関わり制作された「アイヌ語ラジオ体操第一」の動画が別のチャンネルにアップされていたが、ラジオ体操というと、健康によい動きではあるらしいが、学校で強制されたこともあり、軍隊、軍国主義的なイメージがあるので、複雑な気分になる・・・。

▼アイヌ語ラジオ体操

話は南の土地に飛ぶが、台湾の「原住民族」のメンバーが多数を占めるバンド「圖騰樂團(Totem、トーテム)」は、原住民族の言葉でも歌っている(複数の原住民族がいて、それぞれ言語も異なる)。「我在那邊唱」という曲では、北京語と原住民族の言語の両方が使われている。この歌のメロディーや音の響きも好き。


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