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不安という、お互いの「大切な気持ち」を認めあおう

新型コロナウィルス感染拡大に際し、尊い命を落とされた多くの方々に心より哀悼の念を送ります。また今まさに世界中のさまざまな局面で困難と闘っていらっしゃる方々に深く敬意を表します。

日々、時々刻々と流れてくるニュースが伝える世界各地の状況には、国境という仮の区分を超え、自分もまた地球に生きる一人の人間であることを、かつてないほどに強く感じさせられます。

多くの人がそうであるように、私自身も不安のただなかにあります。もちろんそれが衝動的な買い占め等につながってはいけません。しかし私たちの不安そのものは、まったくの未曾有の事態であればこその正当な感情です。森田ゆりさん(MYTREEペアレンツ・プログラム開発者)の言葉を借りれば、その不安もまた「あなたの大切な気持ち」なのです。

そのような眼を持って私たちが自分のなかの気持ちに気付ければ、今度は周囲の不安にも気付けるでしょう。そして不安というお互いの「大切な気持ち」を認めてつながり合い、より強くもなれるはずです。それは、煽られた不安に駆り立てられた競争で発揮される「強さ」とは似て非なるものです。

不安を感じざるを得ない困難な状況にどう向き合っていくのか。精神科医であり小説家である帚木蓬生氏は、事態の好転には時間だけでなく「困難に立ち向かうことを見守る眼」(=〈目薬〉)が必要と語っていました。

そうした〈目薬〉が私たちに与える「容易に答えの出ない状況に耐える力」によって、私たちはあるとき思いもかけない展開を手にできるというのです。

私が子ども支援の領域で出会ってきた多くの素晴らしい支援者の方々は皆、まさに子どもたちの〈目薬〉でした。困難のただなかにある子どもには、「あなたは大丈夫だから」、そう呼びかけると、私に話してくださった方もいます。

私たちは、「大丈夫」と発せられた言葉の温かさと力強さを経験的に知っているでしょう。

〈目薬〉としての「大丈夫」。それは私たちの平静さを回復する言葉であり、周囲とのつながりを気付かせてくれる言葉であり、また未来がひらけるときを待つ勇気を与えてくれる言葉です。

「大丈夫。」「大丈夫。」

困難のただなかであってこそ、そう唱え、呼び交わしましょう。

不安です。だけど大丈夫!

執筆:中里晋三(Living in Peace共同代表)

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