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素材を知ることの重要性

仕事における素材の重要性

ファッションスタイリストという仕事は写真や動画で伝えることが多いため、パッと見では素材というものはわかりづらいかもしれません。
雑誌やドラマを観ている人もそれがどんな素材かまでを気にしていることはあまりないかと思います。
ただ、プロのスタイリストが素材を知らなくていいわけではありません。
むしろ素材を知ることはとても重要なことだと私自身は思います。
プロのスタイリストとして長いキャリアを歩む気であれば素材の基本的なことは知っておくべきです。

それにファッションを楽しむ日々の自分たちにとっても、ファッションの幅を広げる上で大切なものです。

服の形と動きがわかる

素材を知ると服の形が想像できます。そして動きが想像できます。
例えばシルクやレーヨンの生地のスカートだとどんな風なイメージなのか。
とろみがあり『落ち感』のあるスカートです。
これがポリウレタンだと、パリッとして少しハリがあるのかなと、少し想像ができます。
こうしたことを知っているとドラマやCM、ライブなどではその役やシーンによって思い描くイメージを落とし込みやすいです。
極端な例で言えばそよ風が吹く花畑を歩いている女性がいて、風に吹かれてスカートの裾が少し遊ぶイメージが浮かんだのであればそこにデニムのスカートはではなく(もちろん役のキャラによって選ぶこともあるが)、柔らかくてソフトなスカートかなと。

発色の違い

天然繊維と化学繊維で発色も違う。
一般的には化学繊維のほうが色の発色は良い。
そして発色の色のズレで困ることもあるので個人的には気をつけるようにすることもある。特に衣装を探す最初の段階では今はスマホやPCで写真を見ているときなどに、素材までチェックしてコットンだと写真のイメージよりも少し発色は抑えらているかな、反対にポリエステルだとこれよりももう少しパキッとした色なのかな、などと考えたりもします。

生地の基本的な特徴を理解

各素材の基本的な特徴を知るだけでも自ずとどう使うかがわかってきます。
コットンはシワになりやすいがポリエステルはしわになりにくく速乾性がある。
シルクはてかりがあり落ち感がきれい。
ウールは二日続けて着ないのがオススメ。復元力があるので(簡単にいうと元の形に戻る力)一晩寝かすと元に戻る。
アウターとして着るのか、インナーとして着るのか。
スカート一つで色々なことが考えられる。
おしとやかで上品な女性のイメージであれば
レーヨンかシルクのワンピースにしようかな。またはそういったイメージに
ポリウレタンのハリのある元気なワンピースは選ぶことは基本的にはない。
そこに以前に書いたバランス学も合わせていくと、さらにイメージが膨らんでいく。

毎日の日常のファッションにも素材は重要ですが、
キャラクター作りにも素材は重要。

バイビー

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