術後、2週間後の診察
昨日は、父が水頭症の手術をして退院してから、2週間後。
経過観察のための診察の日だった。
父の運動機能(ベッドからの起き上がり、椅子からの立ち上がり、足の運び、自立歩行など)はかなり回復し、歩くスピードも術前と比べてとても速くなった。
また、失禁もかなり減り、言葉のやりとり、会話(理解力・発話力が戻ったのかな)もスムーズになった。
外出する際は、2階の自宅から1階へ降りる。
外階段も、術前は介助なしでは降りられなかったのに、今では、杖と手すりで自分の体を支えながら少しの介助で降りられるようになった。
車いすからの移乗も、タクシーの乗り降りも、もスムーズ。
以前は動きが伴うごとに声がけも頻繁にしないといけなかったが、それも今はほとんどしなくてよくなった。
・・・・・・・
病院へ着いてまずCTを撮り、診察だった。
いつもなら、ほとんど挨拶しない父が、診察室に入るやいなや、主治医の顔を見るなり、
「よろしくお願いします」
と言っていて、驚いた。
主治医から手術直後と、今回のCTを比較して見せてもらい説明を受けた。
CTを見ると、あからさまに変化があることがわかった。
●手術直後
髄液が溜まっているため、脳が圧迫されて脳のシワがまったく見えず、ツルツルの状態だった。
●今回のCT
髄液の溜まっている箇所が小さくなり圧迫がなくなって、脳内に隙間ができて脳のシワも見えるようになっていた!
CT画像、写メで撮っておけばよかったな・・・。
言葉の説明だけじゃ、変化がわかりにくいから。
そして、主治医からは入院中のリハビリの経過も教えてもらった。
平行棒につかまり歩きをするという物で、歩く速さの記録について。(歩く距離はおそらく5~10mの間だと思うけど、ちょっと覚えていない・・・)
●手術前:54秒
●手術後:22秒
半分になっていた!
主治医によると、水頭症の影響をかなり受けていたのだろう、ということだった。
術前のタップテストでは数値的に大きな変化が見られなかったため、水頭症の疑いがあり、改善はほとんど見込めないという診断だったが、術後の経過を含め最終的には、水頭症であった、ということだった。
手術で抜糸した部分もほぼ完治していて、綺麗になってきているのも確認してもらった。
いずれにせよ、今回の水頭症の手術は、本当にやって良かったと思えた。
手術が終わった後も、定期的に診察が必要になるけれども、今後はひとまず、3ヵ月に一度の診察となったため次は11月になった。
そして、父には、もう一つの疑われる病気があって、次のステップはその診断のための受診。
もう一つの疑われる病気とは、「進行性核上性麻痺」。
父の場合、自分で良くなろうという気力はほどんどないため、これ以上の回復は見込めない。
なので、ほっておけば、悪くなる一方なのは目に見えている。
だからこそ、病気だとわかり、その進行を止める、または、遅らせることができるならば、可能な限り対応していきたい。
それは、父本人のためはもちろんだが、一緒に暮らす母のためでもある。
少しでも、介護の時間を減らしたいのだ。
この病気については、元々診てもらっていた病院での検査・診断が必要になるため、改めて紹介状(手術や診察経過を記録した書類・媒体)を書いてもらうこととなった。
・・・・・・
帰宅して、昼食を食べた後、父が母と私に向かって
「今日は、ありがとうございました。」
と、言った。
こういう些細な感謝の言葉も、手術前ではほとんどなくなっていた。
今、父が以前の父を取り戻したように思えて、私は嬉しかった。
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