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あなたの人生の物語

随分前に読んだこの本。コツコツ記録用に続けている【読書メーター】の感想にあたらしくいいねがついた。
そのお知らせで久しぶりに読みたくなった。

いろんな人に勧めたが、難解すぎて挫折者続出。
私は大好き!
理解しようとしたら迷路に迷うかも。

今、彼が再チャレンジして読んでいる。
戻ってきたらまた読もう。読みたくてたまらない。
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〜読了当日の感想より〜

8編からなるテッドチャンの小説。
面白かった。
そして脳みその機能が停止するくらい難しい。でも、シンプルな物語の軸に気がつけば、
素敵なお話だというのが伝わります。

映画化されたこの本のタイトルの物語は、
未確認飛行物体が、世界のあちこちに降り立ち、無言で佇むところから始まる。
コンタクトを取るために、言語学者や数学者などが選ばれ、コンタクトを試みるのだが、、、。

人間が知覚して自分の概念と結びつける行為というのは、言葉に支配されているからできること。
その言葉は 時間の認識の中で
生きているからこそ生まれる形態であるのが
よく分かるというテーマのお話は、
目から鱗でぐいぐい入り込める。

言葉なくしては、思考という行為も、
表現という行為も生きることができない。

言葉が連なり文章となって、ようやく相手に意味が伝わるし、
文章には時間軸を背景とした始点があり終点がある。
時間の中で生きているからこそ、文章は成り立つのだ。

しかし時間のない世界には言葉自体が意味を成し得ない可能性が。そんなこと考えもしなかった。テレパシーのようなもので情報のやりとりをするんでしょ?くらいに思っていた。

実際何かを閃く時は、言葉でも映像でもなく、まとまった情報がどん!っと降りてきて、
それをゆっくり脳内で紐解く感じなのだから。
それのよりスピード感のある、高性能なやりとりなのかなと、個人的には思っているのだけれど。

これを時間軸の中で生きている人類と時間のない世界で生きているもの同士が、文字でやり取りをするのだ。さて、時間軸のないものたちの使う文字とはどんなものか。映画を見るか、小説を読んでほしいな。

そんな映画化されたこの本のタイトルの話は
私の中で忘れられない物語の一つとなった。

ほか7編も、全てが衝撃的物語。
こんな物語、絶対に思いつかないもの。
こういう天才的脳みその人に出会うと
嬉しくて笑いが止まらなくなる。
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