たかすぎ

手紙や日記のようなもの。暗号で。

たかすぎ

手紙や日記のようなもの。暗号で。

記事一覧

44.かくれんぼ

もういいかい。 まだだよ。 もういいかい。 探したような。探されたような。 どちらか忘れた。 どちらが君でどちらが僕だ。 もういいかい。 もういいよ。 どうでも。

たかすぎ
2週間前

43.潮

あの赤色はなんだっけ。 足元には空が広がる。 いつもみたいに白い雲だけ踏んで跳ねる。 お腹を開き歌う雛形。 首のない犬に首輪は付けれるだろうか。 見上げた大地に森が…

たかすぎ
2週間前

42.始発へ

田舎の道を進む新幹線は静かな梅雨の稲妻みたいで。 行き先すらも知らない雷光。 知らせたがって散り散りになる雷鳴。 僕らが辿り着く終着駅はどこだろう。 それを知ってく…

たかすぎ
2週間前

41.拝啓

君の無事を君の隣で知っていたい

たかすぎ
2週間前

40.まぶたのうらで

手を振るよ。振り返らないで。 見なくていいよ。気付かなくていいよ。 手を振るよ。振り返らないで。 いつまでも。どこまでも。 これからも。ここからも。

たかすぎ
3週間前

39.勝敗

急ぎ足 罠に転べば 絡まる有刺鉄線 痛みが流れ 傷を知る  解いてしまえば傷は歴史に 息を絶やせば土に還らん 踏みつけられたは土 語る口すら最早無く

たかすぎ
3週間前

38.夏へ

温度から逸れた銀色 遠くに浮かぶ積もる白色 澄み渡るというには深すぎる青色 握る手を離して迷子。 夏の欠片は手のひらに。

たかすぎ
3週間前

37.ほつれた縫い目

それでも私は君と過ごした短い夜と別れの言葉を針で止めていたい。

たかすぎ
3週間前

36.小春日和

春に咲く花が、 春に咲き 春に枯れて良かった 穏やかで温かな日が生まれて散るまで それしか知らずに済むだろう。 あなたの心はどうであれ。

たかすぎ
3週間前

35.Blue

いつか来る終わりの日に 仰ぐ今日という日を 深く広がる青色に思えれば。

たかすぎ
3週間前

34.風船ガムに宇宙

風船ガムが大きく広がる 宇宙が広がった。 風船ガムが破けてしまった 宇宙が口へと吸い込まれた。 風船ガムを口の中にてこねくり回した。 宇宙は終わりを迎えた。 風船ガム…

たかすぎ
3週間前

33.上へ

何処からか流れた落葉は 重なれど交わらず 何処へ行くのか 何処へ消えたか せめて着く先に幸があればと願うばかりで

たかすぎ
1か月前

32.愛し子を

今はまだ小さい小さいその身体。 君の湿る手に指を置いたら掴んでくれる。 いつか離れる日が来るよ。 それまでどうか離さずに。 いつか離れる日が来るよ。 それまでどうか…

たかすぎ
1か月前
1

31.限界など無く

踏んだり蹴ったり 転んで擦りむく膝小僧 明るみに向かって。 この足よ 踏んだり蹴ったり 千切られ飛べない風切羽 羽を揺すって。 飛ぶために

たかすぎ
1か月前

30.「   」

世界が鮮やかすぎるから鬱陶しいと思っていた頃 透明すぎるあなたに僕は救われました。

たかすぎ
1か月前

小説2.花冠

梅雨の時期だから今日も雨模様。 ジメジメとした空気は好きじゃないけど、成人していない僕が誰にもバレずタバコを吸うにはとても良い。傘で隠せるし、すぐ捨てられる。 僕…

たかすぎ
1か月前
3

44.かくれんぼ

もういいかい。
まだだよ。
もういいかい。

探したような。探されたような。
どちらか忘れた。
どちらが君でどちらが僕だ。

もういいかい。
もういいよ。

どうでも。

43.潮

あの赤色はなんだっけ。
足元には空が広がる。
いつもみたいに白い雲だけ踏んで跳ねる。
お腹を開き歌う雛形。
首のない犬に首輪は付けれるだろうか。
見上げた大地に森がある。
少し摘んで食べてみた。
あの赤色はなんだっけ。
聖歌に揺蕩う祈りを見つけた。
怒号に隠れた寂しさが通り過ぎてから落っこちた。
知ってる。
海に浮かんだ星を握った。
掴んでみたら意外と暗くて驚いた。
寂しくなって投げ捨てた。
あの

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42.始発へ

田舎の道を進む新幹線は静かな梅雨の稲妻みたいで。
行き先すらも知らない雷光。
知らせたがって散り散りになる雷鳴。
僕らが辿り着く終着駅はどこだろう。
それを知ってくれる人などとうに散り。
その終点は折り返し。

41.拝啓

君の無事を君の隣で知っていたい

40.まぶたのうらで

手を振るよ。振り返らないで。
見なくていいよ。気付かなくていいよ。
手を振るよ。振り返らないで。
いつまでも。どこまでも。
これからも。ここからも。

39.勝敗

急ぎ足 罠に転べば 絡まる有刺鉄線
痛みが流れ 傷を知る 
解いてしまえば傷は歴史に
息を絶やせば土に還らん
踏みつけられたは土
語る口すら最早無く

38.夏へ

温度から逸れた銀色
遠くに浮かぶ積もる白色
澄み渡るというには深すぎる青色
握る手を離して迷子。
夏の欠片は手のひらに。

37.ほつれた縫い目

それでも私は君と過ごした短い夜と別れの言葉を針で止めていたい。

36.小春日和

春に咲く花が、
春に咲き
春に枯れて良かった
穏やかで温かな日が生まれて散るまで
それしか知らずに済むだろう。
あなたの心はどうであれ。

35.Blue

いつか来る終わりの日に
仰ぐ今日という日を
深く広がる青色に思えれば。

34.風船ガムに宇宙

風船ガムが大きく広がる
宇宙が広がった。
風船ガムが破けてしまった
宇宙が口へと吸い込まれた。
風船ガムを口の中にてこねくり回した。
宇宙は終わりを迎えた。
風船ガムを膨らませる。
宇宙が始まった。

33.上へ

何処からか流れた落葉は
重なれど交わらず
何処へ行くのか
何処へ消えたか

せめて着く先に幸があればと願うばかりで

32.愛し子を

今はまだ小さい小さいその身体。
君の湿る手に指を置いたら掴んでくれる。
いつか離れる日が来るよ。
それまでどうか離さずに。
いつか離れる日が来るよ。
それまでどうか存分に。
その日が来ても愛せるように。

31.限界など無く

踏んだり蹴ったり
転んで擦りむく膝小僧
明るみに向かって。 この足よ

踏んだり蹴ったり
千切られ飛べない風切羽
羽を揺すって。 飛ぶために

30.「   」

世界が鮮やかすぎるから鬱陶しいと思っていた頃
透明すぎるあなたに僕は救われました。

小説2.花冠

梅雨の時期だから今日も雨模様。
ジメジメとした空気は好きじゃないけど、成人していない僕が誰にもバレずタバコを吸うにはとても良い。傘で隠せるし、すぐ捨てられる。
僕は常々思うのだが街の環境や外観をより良くするためにポイ捨てをするのは辞めようというのは身勝手極まりないと思うな。だってさ、ここに最初から街があったわけじゃないし初めに環境や外観を壊した僕ら知能が高いだけの奴らが言える立場にないと思うんだよ

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