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春のような温かさがいつもある学校に… 心を配る力と笑顔が 君の周囲を幸せな空間にしている 〜心の宝物212

🌷まず周辺から、真ん中へ


コロナ機の学校
3年生の廊下では、今日も子供達が張り切って掃除に取り組んでいました。
ベテランンの主任と、元気いっぱいの中堅。二人の先生が、それぞれ互いの個性を尊重し、信頼し合って運営している学年フロアには、子供達の安心と、活気と、明るさが満ちていました。

そんな活気とは、ひとつ隔てた空気感で、彼は黙々と取り組んでいました。
勢いよく取り組む他の児童は、廊下の真ん中あたりを、元気にごしごしと拭いたり掃いたりしています。密集に気を付けながら、拭き残しがないようにお互いの距離を調整しながら作業を進めていく姿は、さすが3年生です。

彼はというと、まず廊下の端、壁の際や、壁と壁とが交わる角の部分から取り掛かっていました。それらの、雑巾の端も、ほうきの先も入りづらく、目も届きづらい箇所を入念に清める姿、そうして、周辺を清めてから、真ん中へ、みんなが取りやすいように、拭きやすいようにほこりを集める姿に込められた彼の意図と懸命さに、やがて周囲の児童が気づきます。

その日の帰りの会のよさ見つけで、そんな彼の思いと姿が多くの児童から賞賛されたと、中堅の担任の先生が、大喜びで伝えてくださいました。

🌷心を配る力と笑顔が 君の周囲を幸せな空間にしている


登校の長い坂を登ってくる姿を視界にとらえ、私が声をかけようとするより早く、彼も、2歳上のお姉さんも、元気な挨拶を笑顔と共に届けてくれます。

優しく、穏やかで、いつも柔らかな笑顔を浮かべている彼ですが、心の内面には、とても強靭なものを秘めていました。簡単には妥協しない、ずるいことは決してしない。授業中の姿からも、遊んでいるときの姿からも、そんな思いが伝わってきました。だからでしょうか、彼の周りには、いつも笑顔があふれていました。

優しさのアンテナをさりげなく、しかし細やかに周りに向けて、君がとらえようとしているものは何だろう。
廊下の端の目に見えないほどのほこり、どれほど遠くとも、そこにいる人の存在、周りの誰かの悩みや苦しみ、喜び。
自分の力で、よりよくできるかもしれない何かをすくいとろうと、君のアンテナは、細やかな感度で、周囲に向けられているように思う。

そうして捉えた気づきから、君は決して逃げない。
逃げるどころか、その気づきを、よりよくする方向に自分の力を使うことを怯まず選択する。
そのときの自分自身の最善を尽くして。
柔らかな笑顔を失うことなく。

君が、優しさのアンテナを働かせ、誰かのために自分の力をつかおうとしていることを、仲間たちは心で受け止めている。
それは、誰かのためのようだけれど、君が、自分自身の生き方を問い、自分自身を見つめながら、よりなりたい自分に近づいていく営みそのものでもあるのだろう。

そういう人の周囲には、温かく幸せな空間が生まれることを、それが自分自身の温もりや勇気となって、一層伸びやかに成長する原動力となることを、君の姿から学ぶことができる。

私も、君のようでありたい。

そんな思いでお伝えしました。

かけがえのないあなたへ
素敵なきらめきをありがとう
出会ってくれてありがとう
生まれてきてくれてありがとう
どうか、ありのままで
どうか、幸せで

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