子どもと先生と保護者の幸せ研究所

元教員です。その間出会ってくれた子供達という星々が、ネット空間という宇宙で、未来永劫輝…

子どもと先生と保護者の幸せ研究所

元教員です。その間出会ってくれた子供達という星々が、ネット空間という宇宙で、未来永劫輝き続ける。そんなイメージで綴ります。いつか、いい大人になったその子が見つけてくれて、ほっこりしてくれたら最上の喜びです☺️

最近の記事

春のような温かさがいつもある学校に… 君の笑顔は 君が登った山の高さを表している 〜心の宝物278

🌷分団下校の集会で 山に囲まれた小さな学校 年の瀬も押し迫った12月の終わり、澄みとおった青空を背景に、恵那山もうっすらと雪化粧をしています。 この日は分団下校。よい季節は、グラウンドで行う下校前の集会を、雨の日や、極寒のときは児童玄関の中で行います。数十名の学校ならではの柔軟なオペレーションです。 寒い日でしたが、雲一つない晴天に恵まれ、この日の集会はグラウンドで行いました。 会を進行するのは、全校のリーダー、代表委員長です。 後期の代表委員長は、6年生の彼でした。

    • 春のような温かさがいつもある学校に… 君の夢を全力で応援するよ 〜心の宝物277

      🌷折り紙のプレゼント 山に囲まれた小さな学校 冬休みが迫る12月のある日、2年生が、学級活動の時間に「なかよし祭り」を実施しました。時間をかけて、様々なブースを工夫し、他学年を招待し、接待するという学習でした。 精一杯の工夫や懸命さが伝わるしつらえに、心から応えるように、どの学年も、2年生と共に楽しみました。 5年生の彼女も、もちろんその一人でした。2年生の思いを汲み、共に楽しみました。そうして、翌日、2年生の一人一人に対して、その子から受けた温もりや、企画に対する心から

      • 春のような温かさがいつもある学校に… そこまでして君は そのことに取り組むのか 〜心の宝物276

        🌷ただただ懸命に まっすぐに コロナ機の学校 4年生の彼は、実直な人でした。学級では、多くを語らないほうでした。しかし、物事を見極める目はまっすぐで、自分の言葉や行動を判断するときの軸は決してぶれません。 仲間のムードが安易に流れてしまうときでも、自分は決して付和雷同せず、落ち着いて踏みとどまります。 器用に立ち回ったり、強力なリーダーシップを発揮したりするタイプではありませんでしたが、どんなときにも誰かを責めることをせず、懸命に、真っ直ぐに取り組む人でした。静かなたたず

        • 春のような温かさがいつもある学校に… 校長先生が 悪いです! 〜心の宝物275

          🌷「みんなよくやっている」 そうではなく コロナ機の学校 この日の午後も、第3校舎3階の廊下では、4年生が懸命に掃除をしていました。窓からは、冠雪した白山、御岳山、中央アルプス、恵那山を一望できる大パノラマが広がりますが、その分、澄み切った北風が容赦なく吹き込みます。 濡れた雑巾を洗う水は、手が切れるような冷たさです。 それでも、怯むことなくバケツに雑巾を浸し、洗い、絞り、また次の場所を清めることに挑む子どもたち。 30人いれば、30通りに、様々な感情と折り合いをつけなが

        春のような温かさがいつもある学校に… 君の笑顔は 君が登った山の高さを表している 〜心の宝物278

          春のような温かさがいつもある学校に… 言葉にしなくても伝わるものがある 〜心の宝物274

          🌷冬のなかよし通りで コロナ機の学校 間もなく冬休み。この日もしっかり冷え込みました。あいにくの曇り空で、午後になっても気温はあまり上がりません。窓を開け放した廊下も、冷えきっていますが、1年生の子供たちは、6年生のお兄さんやお姉さんと共に、元気に掃除に取り組んでいます。 彼が担当している場所は「なかよし通り」でした。 職員室のある校舎と、低学年の校舎とをつなぐ渡り廊下をこう呼んでいました。「なかよし通り」と温もりのある名前はついているものの、そこは古い校舎で、地面よりも

          春のような温かさがいつもある学校に… 言葉にしなくても伝わるものがある 〜心の宝物274

          春のような温かさがいつもある学校に… 当たり前のことをしたまでです 〜心の宝物273

          🌷その選曲をしたんだね 山に囲まれた小さな学校 12月を締めくくる「歌声集会」の、全校合唱の曲が、歌声委員会によって決定されました。 曲目は「あわてんぼうのサンタクロース」でした。 もうすぐクリスマス。最後に全校で楽しい曲を歌って締めくくりたい。委員長である、6年生の彼が強く推したということでした。 「大胆な曲を選んだものだ」 集会でそのことが発表されたとき、内心こう思いました。 中学校の教諭を長く務めました。担任をしていた間は、ほぼ毎年「合唱」活動がありました。まだ経

          春のような温かさがいつもある学校に… 当たり前のことをしたまでです 〜心の宝物273

          春のような温かさがいつもあ流学校に… かえってきてくれて ありがとう 〜心の宝物272

          🌷誰にも区別なく温もりを 山に囲まれた小さな学校 1年生の彼女は、5つ上のお兄さんと登校してきました。登下校の道中には、国道の横断があり、のどかな田園地帯を主な校区とする、この学校の通学路にあっては、最大の危険個所でした。その分、緊張を強いられる登下校ですが、彼女は道々で、すれ違う人に進んで挨拶していました。 学校の真下で、毎日立って子どもたちを見守りながら、挨拶をしてくださる方も、折に触れ、彼女の挨拶をほめてくださっていました。 通学路で、校内で、柔らかな笑顔で、出会う人

          春のような温かさがいつもあ流学校に… かえってきてくれて ありがとう 〜心の宝物272

          春のような温かさがいつもある学校に… ぼくがかわる だって だいじなことだから 〜心の宝物271

          🌷朝の会で コロナ機の学校 12月に入り、冬らしく冷え込む日が増えてきました。木々はすっかり葉を落とし、遊具にも真っ白く霜が降りる朝が続いています。 寒さが増すにつれ、体調を崩す児童が増えてきます。消毒等防疫行動が習慣化しているので、例年猛威を振るうインフルエンザは皆無でした。しかし、鼻水や体のだるさ、微熱等風邪の症状を訴える子は入れ代わり立ち代わり現れました。 同居家族も含め、そうした症状を示した子には自宅待機及び受診、検査をお願いしていました。間もなく冬休みでしたが、

          春のような温かさがいつもある学校に… ぼくがかわる だって だいじなことだから 〜心の宝物271

          春のような温かさがいつもある学校に… 同じでもだいじょうぶだよ ちゃんと書いてあるからまねじゃないよ 〜心の宝物270

          🌷何気ないひとこま コロナ機の学校 秋の深まったある日、3年生の教室で道徳の授業が行われていました。特別の教科という位置づけで、考え議論することで、事例をわがこととしてとらえ、日常生活の中で実践する力を育てられるよう、道徳教育推進教師のリードで、全校で取り組んでいました。 順番に発言する場面でしたが、ある女子児童が、言葉に詰まってしまいました。直前に話した子と、ほぼ同じ内容をイメージしていたところ、先にその子に言われてしまいました。全く同じことを言うのは気が引けてしまい、

          春のような温かさがいつもある学校に… 同じでもだいじょうぶだよ ちゃんと書いてあるからまねじゃないよ 〜心の宝物270

          春のような温かさがいつもある学校に… 君が凝らした工夫は 君の優しさの表れに他ならない 〜心の宝物269

          🌷休み時間の教室で コロナ機の学校 4年生の教室では、間もなく4時間目の授業が始まろうとしていました。 前の時間は国語。びっしりと、美しく書かれた黒板は、活発な授業の名残。消すのがもったいないほどですが、5分後には次の算数の授業が始まります。 懸命に黒板を清める彼が、いささか気の毒になりました。  このあたりの時間設定について、教諭としての勤務は、中学校しか経験のない私には、途方もない困難、もっとはっきり言えば無理難題に思えてしまいます。 しかし、小学校勤務の長い先生に

          春のような温かさがいつもある学校に… 君が凝らした工夫は 君の優しさの表れに他ならない 〜心の宝物269

          春のような温かさがいつもある学校に… 黙して行動することの重みと温もり 〜心の宝物268

          🌷静かな誠実さ 山に囲まれた小さな学校 その通学班のリーダーは、6年生の彼でした。3歳下の妹の優しいお兄さんである如く、通学班をきちんとまとめて登校してきます。 決して威張らず怒らず、天真爛漫な下級生のありのままを受け止めつつ、羽目を外す寸前で穏やかに声をかければ、はしゃぎまわっていた下級生も自分を取り戻します。 言葉少なな彼の内なる、穏やかなリーダーシップは、卒業を4か月後に控えたこの頃から、すっかり落ち着き、頼もしくなった6年生集団の中で、隠しきれない輝きを増していき

          春のような温かさがいつもある学校に… 黙して行動することの重みと温もり 〜心の宝物268

          春のような温かさがいつもある学校に… だって、わかったもん 〜心の宝物267

          🌷昼休みの廊下で 山に囲まれた小さな学校 給食に続いて掃除が終わり、子どもたちの大好きな昼休みになりました。 12月に入り、めっきり寒くなったとはいえ、晴れていれば、子どもたちは元気にグラウンドへ飛び出していきます。 しかし、この日はあいにくの雨。 教室や図書館で過ごすことを選ぶ子もいますが、体を動かしたくて仕方がない子は、体育館へ向かいます。グラウンドと違って、スペースには限りがあるので、早い者勝ちのようになるところがあり、子どもたちの足はどうしても早まってしまいます。

          春のような温かさがいつもある学校に… だって、わかったもん 〜心の宝物267

          春のような温かさがいつもある学校に… ちょうりいんさんがたいへんだから 〜心の宝物266

          🌷1年生の給食時間 コロナ機の学校 12月に入り、1年生の給食の時間もすっかり落ち着いたものになりました。 学校再開後しばらくは、1年生の2学級に、担任の先生だけでなく、支援員さんや養護教諭も加わり、手伝う、というよりもほとんど大人がしてしまうような状況でした。 今では、分担に従い、量や盛り付け方にも気を配りつつ、配膳活動ができるようになってきました。それでも、例えば配膳台は、いかに1年生用にカスタマイズされているとはいえ、その子の体格によっては大きく高く、苦労することも

          春のような温かさがいつもある学校に… ちょうりいんさんがたいへんだから 〜心の宝物266

          春のような温かさがいつもある学校に… まるでおとなのひとみたいだったよ 〜心の宝物265

          🌷突風にあおられて コロナ機の学校 間もなく12月。晩秋、冷たい北風が吹き始めています。「潮見」と名付けられた通り、天気のよい日には、遠く名古屋港を見渡すことができるほど高い山に囲まれたこの町は、吹く風も、ひときわ冷たく強く感じられます。 この日は、特に風の強い日でした。 6年生の、体格のよい子であっても、時折体をもっていかれそうになるほどの風を受けながら、子どもたちが、通学班ごとに下校している途中でした。 ひときわ強い風にあおられて、とある通学班の、1年生児童の黄色い帽

          春のような温かさがいつもある学校に… まるでおとなのひとみたいだったよ 〜心の宝物265

          春のような温かさがいつもある学校に… 君のおかげで「それがなかったよりも、あってよかった」といえる日になったよ 〜心の宝物264

          🌷教室は出来事の宝石箱 コロナ機の学校 この日の朝、2年生の教室ではちょっとした出来事がありました。ちょっとした感情の行き違いが口論に発展。それは何とか折り合ったのですが、どちらかと言えば「論破された」側の彼が、着席するときにバランスを崩し、机につかまった拍子に、準備してあった筆箱等の文房具が落下。派手な音を立てて散乱しました。 それを見た彼は、悲しくて、悔しくて、しかし、何かにぶつけるわけにもいかず、肩を震わせて泣き出してしまったものでした。 幸い、この頃、先生方のおか

          春のような温かさがいつもある学校に… 君のおかげで「それがなかったよりも、あってよかった」といえる日になったよ 〜心の宝物264

          春のような温かさがいつもある学校に… 言葉と行動で伝えることの難しさと温かさ 〜心の宝物256〜263

          🌷体育委員の決意と行動 山に囲まれた小さな学校 秋深まる11月の半ば。今週の全校集会は高山体操。恒例でしたが、体育委員会の8名の児童は、いつもと違う緊張感で臨んでいました。 「集会後、体育館から退場するときの行進がだらだらしたものになっている」 先だって開かれた体育委員会の中で、委員の問題意識が一致しました。 実は私も少し前から同じ思いをもっていました。 「学校の伝統」とされているような「よき活動」で、ときに陥りがちな「手段の目的化」が起こっているように感じていました。

          春のような温かさがいつもある学校に… 言葉と行動で伝えることの難しさと温かさ 〜心の宝物256〜263