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春のような温かさがいつもある学校に… 君の笑顔は 君が登った山の高さを表している 〜心の宝物278

🌷分団下校の集会で

山に囲まれた小さな学校
年の瀬も押し迫った12月の終わり、澄みとおった青空を背景に、恵那山もうっすらと雪化粧をしています。

この日は分団下校。よい季節は、グラウンドで行う下校前の集会を、雨の日や、極寒のときは児童玄関の中で行います。数十名の学校ならではの柔軟なオペレーションです。
寒い日でしたが、雲一つない晴天に恵まれ、この日の集会はグラウンドで行いました。

会を進行するのは、全校のリーダー、代表委員長です。
後期の代表委員長は、6年生の彼でした。

🌷すっかり柔らかくなった笑顔が あなたの登った山の高さを表している

「学校の全員で集まる場を大切にしたい」
この願いを一貫して大切にしてきました。何かを伝えたり、受け止めたりと、情報、認識、思いを共有する上で、どんなに短くても、全校が集まる場はかけがえがありません。そこで、発言者がどんな言葉を、どんな表情や熱量で発信し、どんな思いが共有されるかで、学校の雰囲気の、ひいては文化の豊かさが左右されるといっても過言ではありません。

彼の進行はとても素敵でした。

すらりとした長身の背筋はピンと伸びています。真剣な、しかし柔らかな笑顔で全体を見渡して、座る姿勢や帽子のかぶり方等、気になる姿に声をかけていきます。姿勢を注意するのは、話し手に心を届ける人であってほしいから、帽子のかぶり方等を注意するのは、下校の安全と、TPOを大切にできる一人であってほしいから。

そんな彼の信念はこれまでの言動から全校児童に伝わっているので、かける声はすうっと通っていき、全体の一体感が増します。
「下校前に安全の注意事項を確認する会」にとどまらない、思いや願いを共有する全校集会が成立しています。

彼の柔らかな笑顔を、全員が慕っています。それは、全員が、彼の登った山の高さを知っているからです。体格と身体能力に恵まれ、度胸もある彼には、かつて、そんな自分の力に任せた言動を選んでいた過去がありました。
しかし、最上級生となり、様々な経験を重ねる中で、優れた資質はそのままに、他者の立場に寄り添い気遣う強靭さを備え、強く優しい、信頼されるリーダーになりました。

学級目標に「平等」という言葉を入れなければならなかった4月がうそのようです。
そのときに同時に掲げた願いである「尊敬される最上級生」という姿を、君は、君たちはもうすっかり実現してしまった。
決して平たんな道のりではなかった。しかし、壁にあたるたびに、迷い、悩みながら積み重ねた「よき選択」が、君たちを、君を、下級生たちから、慕われ、信頼され、憧れられ、尊敬される最上級生に押し上げた。

君が拓いてくれた道を、これからも多くの後輩たちが登っていくだろう。
そうして、今以上に優しく温かな学校を実現していくだろう。
君のおかげだ。
ありがとう。

かけがえのないあなたへ
素敵なきらめきをありがとう
出会ってくれてありがとう
生まれてきてくれてありがとう
どうか、ありのままで
どうか、幸せで

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