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LIFULL流 ブランドデザインガイドラインのお話

こんにちは!

本日は、株式会社LIFULL(以下、LIFULL)のデザイン部が推進する「LIFULL Brand Design Guideline」の策定・浸透を初特集。
一貫性のあるLIFULLブランド体験の仕組みを創ることをミッションに持つデザイン部ガイドラインデザイングループが策定内容から開発体制や運用方法まで語ります!

LIFULL Brand Design Guidelineの概要

LIFULL Brand Design Guidelineは、「あらゆるLIFEを、FULLに。」というLIFULLのコーポレートメッセージを実現するためのデザインガイドラインです。 LIFULLが提供するあらゆる価値において、LIFULLらしい美しさやふるまいをデザインするための原則や要素をまとめています。
ブランドやサービス、コミュニケーションなど、すべてのタッチポイントで利用し、一貫したLIFULLらしい体験をデザインすることで、より多くの人々が心からの「安心」と「喜び」が得られる社会の実現(経営理念の実現)を目指しています。

ガイドライン開発体制

開発は、LIFULLのブランドデザイン領域を担当する部署配下のガイドラインデザイングループが担当しています。
グループのミッションの1つとして、LIFULLのブランドデザインガイドラインの策定(企画・開発・監修・管理)と浸透を軸としたLIFULLブランド体験の強化を掲げています。
LIFULLのブランド戦略や戦術を踏まえて、一貫したブランド体験を築くための核となるガイドライン拡充・浸透を推進していく重要な役割を担っています。

LIFULLが考えるデザインの哲学

Design Philosophy

LIFULLのデザイン組織は、”広義のデザイン"の実践によって、事業を通じた社会課題の解決に取り組んでいます。

私たちはデザインを「個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を解決する重要な能力の一つ」だと捉え、一人ひとりがその可能性を信じ、開拓していくことで、私たちが実現したい未来につながると考えています。

その考え方をまとめた哲学がDesign Philosophyです。

LIFULL Design Philosophy
事業を、社会を、未来を、
デザインする。


私たちがデザインするもの。
それは、目に触れるものだけではありません。

自分らしく生きていくための選択肢。
誰ひとり取り残さない社会の仕組み。
既成概念にとらわれない解決策。
あらゆる人の安心と喜びのために、発想し表現する。
それがLIFULLの考えるデザインです。

個人が抱える課題から、
その先にある世の中の課題まで。
一人ひとりに寄り添いながら、
デザインの力で解決していきます。

https://design.lifull.com/about/

Design Principles

あらゆる人の安心と喜びのために、LIFULLの一貫した美しさ、ふるまいをデザインするために策定した原則がDesign Principlesです。 具体的な内容について、反響次第ではまたの機会にご紹介するかもしれません!是非登録・いいねをしていただけると幸いです!

ブランドデザインの取り組み

一貫したLIFULLらしい体験を創る、取り組みの一部をご紹介します。

LIFULLのCIデザイン

ロゴ作成の背景、目的など詳細な情報は以下のサイトからご確認ください。

LIFULL Font

LIFULLが制作するコーポレートフォントを特集したnoteです。 コーポレートフォントによって社内外に一貫性を持たせた企業のアイデンティティを表現することで、最小単位のブランディングを実行し、ブランドイメージを統一するアクションの1つです。

デザインガイドラインの目的・役割

私たちはLIFULL Brand Design Guidelineを開発するにあたり、 以下の目的と役割を設定しています。

LIFULLに関わるデザイナーがブランドを理解し、

  1. LIFULL 「らしさ」を表現する指針として活用する

  2. ブランド価値を創造できる仕組みとして活用する

  3. 同一作業を減らし、思考の時間を作る一助にする

※ちなみにLIFULLでは「マスターブランド戦略」をとっており、本ガイドラインはLIFULLのコーポレートブランドに関するもの(例えばLIFULLのコーポレートサイトや採用サイトなど)になっています。 LIFULL傘下のサービスであるLIFULL HOME'Sでも、別途独自のLIFULL HOME'S Design Guidelineを開発中です。LIFULL HOME'Sのデザインガイドラインは、上位に位置するこのLIFULL Brand Design Guidelineの方針に大きな部分で準拠しつつ、よりサービスの実態に即したものにしたものになっています。この構造により、LIFULLの提供するどのサービスもLIFULLらしさを保ちつつ個別最適したデザイン方針を貫くことができます。

主な利用シーン

LIFULLブランドに関する対外的な施策、制作物に対して利用します。
利用シーンは主に、

  • チームの共通認識をとる時

  • デザインレビュー時

  • ある施策のデザイン方針を決める時

  • 中途・新卒のオンボーディング

  • 外部パートナーとのコミュニケーション

を想定しています。 例えばデザイン作業時には、ガイドラインて定義された共通ルールを参照することで、別の創造的なことに時間を費やせますし、デザインレビュー時は、チェック者と被チェック者の視座を合わせることでコミュニケーションコストを減らすことが期待できます。

構成と内容をチラ見せ!

LIFULL Brand Design Guidelineは現在社内限定公開になっていますが、今回はその構成と内容を一部お見せします。

LogoとTypographyのページ
  • Our Brand:コーポレートメッセージやステートメントなど、LIFULLの世の中に対する約束と宣言、意思と目的の提示、実現したい未来などブランドの本質の掲載と、一貫したブランドイメージを構築するための戦略について記載

  • Design Philosophy:LIFULLが考えるデザインと、デザイナーのスタンスについて記載

  • Brand Assets(Logo / L Focus / Typography / Color / Icon / Make a Logo):LIFULLブランド表現を構成する造形要素についての説明を記載

  • User Interface(Components / Patterns):オンスクリーンのデザイン時に心がけることや、各コンポーネントの振る舞いや表現について記載 特に色コントラストやComponentsの部分は、社内エンジニアと連携しアクセシビリティにも配慮した方針にすることを心がけています。

※ 2023年3月現在公開中のもの。現在も、追加項目の執筆を進めています。

浸透

さて、ここまでご紹介してきたLIFULL Brand Design Guidelineですが、ブランドの自分事化の戦略方針の元、しっかり使ってもらえるように浸透の観点でも私たちは活動をしています。 ここからは浸透のための取り組みをいくつかご紹介しましょう。

「LIFULLらしさ」の浸透

前述したDesign Principlesに関しては「LIFULLらしさ」を実現する発想・表現のベースとなる原則であることはご説明してきましたが、明文化するだけでは実際にデザインする際にデザイナーごとの理解・解釈に差が出てしまうことが考えられます。

そこで、Design Principlesに関して理解・解釈の目線を合わせるためにデザイナー全員を集め、説明会を企画しました。 説明会では、私たちが大事にしているビジョンや戦略・事業、デザイン業務とDesign Principlesがどのように関係してくるのか?といった目的・役割や、三原則を構成している言葉をひとつひとつ分解し、それぞれの言葉が意味するところ、そしてDesign Principlesがどういったシーンで利用されるものなのか?といった実際の業務の中での活用イメージを伝えています。

また、説明会の後日にはDesign Principlesについて実践できるレベルで理解を深めてもらうためのワークショップも併せて実施しています。 LIFULLのデザイナーがこれまでに関わってきたプロジェクトをいくつか例に挙げ、個人個人でDesign Principlesの原則を満たす発想や表現を見つけ、その後グループに分かれて意見交換をしてもらい、最後にそれぞれのグループで合意形成できた発想や表現を全体で発表しあうという流れになっています。 この一連の流れは、一人ひとりが三原則を意識する目を養うことと、意見交換によって自分には無かった他者の視座や視点をシェアし、デザイナー全体での目線を合わせることを目的に設計しています。

説明会とワークショップそれぞれの後には、理解度を測るアンケートを実施し、それぞれの場に効果があったかを定量的に計測。 結果としてはワークショップによって説明会後比で理解度の向上を図ることができたことがわかりました。

デザインガイドラインの浸透

私たちが目指す「LIFULLらしさ」・「一貫性」を実現していく上での考慮すべきポイントとして、世の中に出ていく目に触れるものすべてをデザイナーのみで構築しているわけではないという点があります。

デザイナーと共に共創していくプロジェクトの仲間同士のやり取りや、お客様やパートナーといった社外ステークホルダーに対するコミュニケーションはデザイナー・ノンデザイナーに関わらず機会があることなので、デザイナーだけではなく、ノンデザイナーの方にも一定の理解を浸透していくことが大切だと考えています。

このために私たちはデザインガイドラインについて説明の機会を設けました。 この場で、デザイナー・ノンデザイナーに対してデザインガイドラインの目的、役割や利用シーン、そしてどのような内容なのかと、デザイナーの取り組み、その運用についてをシェアしています。

以上のようにガイドラインの開発と両輪で取り組んでいる浸透の活動ですが、説明してヨカッタ!で終わりにならないよう、今後、定期的なアンケート調査を基にどの程度浸透したかを測定しつつ、拡充・浸透と、継承の仕組みづくりを計画していきます。

さいごに

以上、一貫性のある「LIFULLらしさ」と、私たちが取り組んでいるLIFULLブランド体験の仕組みをつくる「デザインガイドライン」についてのご紹介でした。

ガイドラインデザイングループでは「一貫性のあるLIFULLブランド体験の仕組みを創る」というビジョンを掲げ、 デザインガイドラインの開発・浸透を通じてLIFULLらしさを形作る「安心」や「喜び」といったブランド体験を、さまざまな事業やサービスを通じて届けていけるよう、これからも活動していきます。

また機会がありましたら、その後の取り組みや、活用例、どれくらいビジョンに近づけたのかといったことがご報告できればと思います。

ここまで長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

クリエイティブ本部  デザイン部 ブランドデザインユニット
ガイドラインデザイングループ
北川 真、瓜田 理揮、関根 彩矢

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