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「ティール組織」の日本の第一人者と「識学」の代表の無料WEBセミナーが開催されることを知って思ったこと。


はじめに

先日、界隈を賑わせるようなセミナーが開催される情報が入ってきました。

それは、こちら。

書籍「ティール組織」の解説者であり、第一人者の嘉村賢州さんと識学という理論に基づく経営、組織コンサルティングを行っている株式会社識学の創業者であり、著書『リーダーの仮面 ── 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』が100万部を超えるベストセラーとなった安藤広大氏がテーマ別に対談するセミナーが開催されるというのです。

なぜこの対談が界隈で話題になっているかというと、上記のセミナー概要ページにも書かれているように、「ティール組織はフラット」「識学はピラミッド」といった水と油のような対極というイメージが広がっていたからです。

今回は、2018年から「ティール組織」を探究・実践している私が数年前に、『リーダーの仮面 ── 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』を読んでみたり、識学にまつわる記事を漁ってみた中で抱いた仮説(2つの共通点と相違点)について書きます。

特に「識学」についてはテキスト情報だけのインプットに基づいている、及び2021年頃に個人的にリサーチした時点の理解で止まっているため、ここに書いている共通点・相違点はまだまだ浅いレベルのものだと思って読んでいただけたらと思います。

共通点「人間観」

私は2018年に書籍「ティール組織」を知ってから、実践探究を続けていますが、その中で強く感じたことは、ティール組織は「性弱説」という人間観に基づいていると思うに至りました。今もそう思っています。

これは、人間の本能、あるいは人間に働く自然の摂理に逆らおうとしない価値観と言えます。

詳しくは、この捉え方を学ぶ上で影響を受けた「手放す経営ラボ」での活動・武井浩三さんの話と合わせて解説しているこちらの記事を読んでみてください。

私が書籍「リーダーの仮面」や株式会社識学が発表している識学理論にまつわる記事を読み、自分なりに整理してみる中で持った印象は、「感情を押し殺して機械のように働く」といった前評判のイメージとは全く異なり、人間の持つ認知上の構造をうまく活かしていこうとする、私の思う性弱説に似たイメージを持ったのです。

そして、当時から識学はどんどん広がっていると聴いていたのですが、感情をうまく活かすのではなく、恣意的な情によって左右される職場環境(ある種、体育会系の部活の理不尽な上限関係)に疲弊している現場の人たちや、現場の感情を活かそうと思ったものの、逆に振り回されてストレスが溜まっている経営者の人たちにとって、閉塞感の打開策になりそうという意味で可能性を感じたのではないか?という仮説を思ったりしていました。

ちなみに、先に紹介した性弱説について書いたnote記事で触れていますが、USJをV字回復させ、稀代のマーケターとして活躍されている森岡毅氏も、書籍『マーケティングとは「組織革命」である。 個人も会社も劇的に成長する森岡メソッド』に書かれている以下の内容などを知る限りは、同じく仕組みづくりに関して性弱説に基づいていると思えました。

人間の本質は「自己保存」だと考えています。自己保存とは、自分の生存確率を最優先することです。
〜略〜
人間は自然状態では自己保存の目的に適った行動を取るように生まれついているのです。意識的な行動も無意識的な行動も両方あると思いますが、自分が一番大事なように生まれついている。

頑張って勉強することが将来より良い生活をするための自己保存。人に親切にするのも自分の存在価値を確認したい自己保存。
〜略〜
そんな人間が組織をつくって所属するのも、本質的な目的は自己保存です。ハイエナやシマウマもそうするように、人間も"群れ"でいた方が生存確率が高くなるから組織に属しようとします。
〜略〜
本当は組織そものものの存続のためではなく、自己保存の目的のために組織をつくったり属したりしているのです。組織について明瞭に意識しておくべきことは、組織存続を最上位の目的に掲げているその組織を構成している最初単位は、本当は個々の自己保存を最上の目的に掲げていることです。つまり組織と個人は利害相反の関係性にあることになります。

自然状態で利害相反である以上、その利害のベクトルをできる限り同じ方向へそろえる人工的な工夫が必要です。
 
その点を意識せずに放っておくから組織は大変なことになります。「個」の自己保存にとって「群れ」は手段です。「群れ」の成功が「個」の自己保存にとって顕著なメリットがあるのであれば、個は群れを成功させようとします。「群れ」が消滅すると「個」の自己保存が危険に晒される場合にも一生懸命何とかしようとします。

書籍『マーケティングとは「組織革命」である。』/森岡毅著/日経BP社 P112~114から引用

相違点「世界観・目的」

識学の世界観・目的は?

私が「違い」だと思ったのは「世界観・目的」です。

例えば、先に紹介した森岡毅氏の書籍では「世界は厳しい闘いの場である」といったニュアンスのことが書かれており、言い換えれば弱肉強食の勝ち負けの世界の中で勝ち星を多く取っていくという目的があっての、仕組みづくりにおける性弱説の活用がなされていると受け取りました。

また、当時のインプットの範囲という前提の上で、識学における性弱説の活用も、似た世界観・目的だと私は捉えました。

ティール組織の世界観・目的は?

一方で、ティール組織は、違った世界の観方をしていると思えます。それらは何か?というのは私の中ではまだまだ定まっていないのですが、いくつか言えることは、勝ち負けを含んで超えている観点さまざまなことが関係し合っていてある意味で分かれていないと捉える観点。在るのに無いことにしない・在ることをちゃんと在ることにするという観点。といったことが浮かびます。

こういった世界観に基づいているから、全体性(ホールネス)という特徴が浮かび上がってくるのだと思います。

そして、これらの観点に基づく何らかの目的のために性弱説の活用がなされている。

それがティール組織なのではないかと捉えています。

さいごに

このテーマに関する考察は思いついた当時一緒に活動していた仲間以外に共有したことがなかった話ですが、今回いい機会だと思って、記事化することにしました。

とはいえ、ティール組織に関する考え以外は、WEBや書籍でインプットした範囲での考えになるため、その程度のリサーチに基づく考察だと思ってください。

また、私は残念ながらスケジュールが空いておらず、セミナーには参加できないのですが、一体どんなことが語られるんだろうなぁ〜。


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