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高齢期リハビリのココロエ25 【あなたは1日名前を何回呼ばれますか?】

 ちょっと数えてみてください、1日何回名前を呼ばれたり話しかけられますか?お仕事してる方は20回は、あるかもしれませんね。反対に1日家にこもっていれば一度もないこともありますよね。
 名前を呼ばれるということは、その社会集団の中で存在が認められているということです。つまり社会の一員だ!と潜在的に感じている、ということですね。
 それに加えてその集団内で『ありがとう』とか『仕事がんばってるね』とか『家事をいつもありがとう』と感謝や称賛を受けることで自己承認につながり、行動の源にもなります。
 集団といっても様々で『家族』という単位もあれば『会社』もあり、高齢者であれば『施設』も含まれています。
 施設にいる高齢者で元気のない人、気持ちの落ち着かない人がいらっしゃいます。その中に職員からの声かけが少ない方もおられるんです。人間、相性や性格好き嫌いもありますので完全に平等に声掛けすることは難しいわけですが、経験上、『名前を呼ばれる回数の少ない方』は大抵、元気がなく不安定です。
 そりゃそうですよね、その集団の中で存在を認められてないことと一緒ですから。だからこまめに職員は名前と挨拶をセットで声掛けすべきなんです。それだけで元気になる方を何人もみてきました。
 あと、感謝される、称賛されることでまたさらに元気になる方は多いです。まだ社会の役に立っている感覚が大事なんです。だからこそ介護保険サービスで提供すべきは家事や仕事かと考えます。身体が覚えていますので導入もしやすいですし。
 まずは名前を呼ぶことからケアやリハは始まります!

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