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葬儀屋さんのお仕事について。①ご逝去からお迎えまで。

これまでnoteに私の【命のお仕事】について執筆させて頂いてきましたが、

その前に、

「そもそも葬儀屋さんの仕事ってどんなことしているのだろう?」

私のようなお葬式業界の中に浸かりっぱなしの人間(笑)人ならまだしも、一般的な方が葬儀屋さんを見ると、不思議というか、分からない世界が多いのではと言う気が、心の中にメキメキと押し寄せてきました。

そこであらためて、【命のお仕事】についてご紹介させて頂きます。

この記事は連載にて執筆予定ですが、この記事をご覧になり、少しでも私ども葬儀屋さんのお仕事についてご興味を持って頂けたら幸いです。

その時(死)は突然やってくる。

ご家族様にとっては必ずしもそうではないのですが。人は必ず死にます。突然のこともあれば、そうでないことも。葬儀屋さんとしての最初のお仕事は

【お電話でご依頼を頂く事】

から始まります。

ご家族様を襲う突然の悲しみと不安でいっぱいのなか、気持ちを奮い立たせて私ども葬儀屋さんにお電話をくださいます。

その気持ちに応えるためにもあたたかい言葉で対応し、亡くなられた方のお名前やお電話をくださった方の続柄・連絡先とお迎え先の病院・自宅の住所などを確認します。

受け手となる我々も一瞬緊張が走る瞬間です。しかし、この瞬間にどのような態度でお客様に接するかでお客様の安堵感は変わります。私が心がけていることは、

「安心して何でも聞いて下さいね。」と思いながら接するようにしています。

注)今からご紹介する内容は全て一人で行う作業ではなく、皆で分担して行います。お葬式のご依頼によって葬儀屋さんは急に忙しい対応に迫られますのでチームワークで乗り越えます。

霊柩車にて、ご尊体の病院へのお迎え。

次に行うのが、

【霊柩車にて故人様をお迎えに行くこと】

です。霊柩車と言っても金ぴかしたものや黒のレザーが貼られたような大きいものではございません。一般的にはバン型霊柩車と呼ばれる、トヨタのノアや、エスティマの様なファミリーカーを霊柩車仕様に改造した車でお迎えに上がります。霊柩車には簡易ベッドであるストレッチャーが格納されており、それを使用して病室または霊安室に訪問します。

予め用意した、ご尊体用のお布団に故人様を移乗してお見送りして下さる医療者の皆様へご挨拶し、ご家族様と共に葬儀場又は自宅へと向かいます。

ご尊体の安置。

霊柩車にて故人様を目的地である葬儀場や自宅へ到着したら、次に

故人様をご安置します。

ご安置とは、ストレッチャーから布団に移乗して寝具を整えます。整えたら、ご家族様がお参りできるように枕飾りを準備します。

枕飾りは、横幅50cm程度の小机にローソク立て・お線香立て・花瓶などを準備します。


ご尊体の処置と末期の水。

きれいにお布団にお寝かせしたらご尊体への基本的処置である、ドライアイスをお身体にあてます。簡単な作業のようですが亡くなる過程によってドライアイスのあて方が変わるので注意が必要です。時間が経過しても生前のお顔のままでいられる事は残されたご遺族様にとってとても大切なことなので気をつけて対応します。

更に、ご遺族様からの希望があればお顔のお直しをします。ここで私達が行う事は、

【開いたお口を閉じる。】

【瞼を閉じる。】

【胃瘻の後処置(腐敗臭防止)。】

などなど・・・お口が開いたり、瞼が開いた状態は、ご家族にとっては臨終の際の苦しみを心配してしまうでしょう。私達はその様なお顔の故人様を、安らかな表情へとお顔を変えていく事を行います。


全ての処置が済んだらご家族様をご安置場所へご案内し、

【末期の水】

を行います。

【末期の水】とは、亡くなられた方のお口元にご遺族様が交代で水を差し上げることにより、渇いた喉を潤す、死後の最初の儀式ともいえます。

お葬式のお打ち合わせ。

上記の流れに沿ってご安置が済み、ひと段落が済んだところで次のステップに移ります。そう、ここからがお葬式の為の日程や葬儀の規模・ご予算などをお打ち合わせする事になります。葬儀屋さんとしては最も醍醐味のある部分であり、これが出来る様になるとお客様との関係がより深くなります。


今日の投稿は、葬儀屋さんのお仕事。①ご逝去からお迎えまで。でした。


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