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寝たきりから回復!病院←→自宅への移送に民間救急をご利用頂いた方。

この搬送は、私の民間救急での搬送でも心に残っている方のご紹介です。ご掲載にあたって、もちろんご利用者様とご家族様より了承を得ております。

私達の民間救急では、日頃から寝たきりや重篤な方の移送が多いので、末期がんや余命宣告をされた方もあり、特に病院から自宅への退院搬送では一度だけのご縁で終わる方もいらっしゃいます。

民間救急の退院搬送はこちら↓

いえ、むしろそのような方の方が多いです。

今回ご紹介させて頂く方は、そんな中でも癌のステージ4の宣告を受けながらも家族一丸となって10ヶ月近く20数回ご利用下さり、私達の利用をする必要がなくなりました。理由は最後に述べたいと思います。

最初の出会いは病院からの退院で始まり、頸椎の骨折が心配されるほどの方でした。しかも自宅は階段で二階までお連れしなければならない場所です。

搬送にあたり、救急救命士がミッションの中心となり、リスクを出来るだけ避けながら寝たきりのままお部屋へとお連れできる手段を考慮しました。ご利用者様はこれから自宅での介護を必要としておりましたので、退院から自宅での療養に欠かせない訪問看護やケアマネージャーなどの皆さんとのお打ち合わせに参加させて頂きました。

それぞれの理解を得て、最初は訪問看護ステーションの看護師様に同乗して頂きました。ご利用者様も最初は緊張されていたと思いますが、にこやかな笑顔で私たちを迎えてくださったのが印象的でした。

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移送に慣れてこられてからは、当社スタッフのみで搬送。私達の日常の事などにも興味を持って下さり、楽しい会話が弾むようになりました。私たちとしても、心地の良い時間を過ごさせて頂くことが出来ました。

「この頃の搬送はどうでしたかー」

とか、

「ブログ拝見してますよー。」

こんな言葉を下さるので、スタッフ皆この方の担当をさせて頂くのが楽しみになってました。

そうして約10ヶ月が過ぎようとする頃の事。ご利用者様の懸命のリハビリにより、寝たからから自分で階段を上がれるようになりました。本当に素晴らしい事で、私たちも感動の出来事でした。

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しかしながら、

『自力で階段を上がることが出来るようになった事』

は、

『搬送をお手伝いする私たちは必要なくなったという事』

を意味します。搬送スタッフとしての関わり合いだけではなく、お互いの身の回りのお話などをする事もあり二十数回この方と接してきた時間が多いだけに、人として少し寂しい気持ちがあったのも事実です。

この利用者さまは、お元気な頃はパン職人だったようで、最後の搬送の日にはサプライズで手作りのパンを焼いて下さいました。記念すべき日にわざわざ私達の為に焼いてくださった手作りのパン。このお心遣いに感激してウルウルです。

こんな話なのですが、実はこのストーリーは当社の【民間救急らかん】にて初の3部構成にてお伝えしておりますが、3部目は6月末にお伝えできる予定です。全面的に担当した当社の救急救命士が書き綴ったものをほぼ修正せずに掲載しております。

よろしければこちらからご覧いただけたらありがたいです。

寝たきりの方や重篤な方への移動に無限の可能性を信じて。



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