香森あずさの「秋女手帖」:その前に(2回目)
昨日お伝えしたとおり、まずは2017年に書いていたアメブロより、第1回を再掲。
……その前に(2回目)、改めて“秋女”の説明をば。
ご存じのとおり、この5年で、社会でのLGBTQや性別、年齢による障壁をめぐる状況はとても変化しました。
有名企業でその点をまったく意識していない……なんてところは、あまりないんじゃないでしょうか。
私も物心ついた頃から、そういった無意味な格差について、いらだちを抱えてきたのでうれしいし、さらに前進してほしいと願っているひとりです。
それでもあえて年齢を区切り、“秋女”という言葉を使うのは……
自身が中年の女性のひとりとして、「年を重ねた女性」が「年を重ねていない女性」と“まったく同じ”というのは、違うと思うから。
「年を重ねた女性」は、「年を重ねていない女性」とは、体力、気力、お肌のハリ(!)、それから可能性や希望についてもぜんぜん違います。はい、ほんとうに。
その代わり、さまざまな知見や体験から得た感慨、有形無形の手に入れたものなどから、「年を重ねていない女性」にはまだ見えていない景色が、少しずつ見えてきている。これもほんとう。
そしてその景色は、意外と味わい深く、しみじみと楽しい。
“秋女”は、そんな当事者目線での、楽しみ方のキーワードと思ってもらえたらうれしいです。
映画でよく観るような、フランスやドイツ、イギリスの木立が深く色づく秋の景色もいいですね。
そんなところで温かいコーヒーを飲んだら、きっと美味しそう。
近所のお気に入りカフェや、近所の公園のベンチで飲むコーヒーもなかなかです。
Photo by valentina ivanova @Unsplash