空を見上げてみたら、自分ってちっぽけだなって心が晴れることもあります。
1日置きに、バスに乗ってリハビリに行っています。
その病院は一度乗り換えなきゃいけないので、路線が交わる3つ先のバス停まで自宅からトコトコ歩く。
息が上がりますが。
ひとつ目のバス代の節約とダイエットの一石二鳥です。
ダイエットは効果が出るか知りませんが。
行きは予約時間に遅れないようバスに乗るため少し急ぎ足で歩きますが、帰りは気ままです。
人混みを避けていっぽん小径に入って空を見上げながらのんびり歩く帰り道。
いつも、いろんな形や色の雲があって心がほっこりします。
長い間生きてきて、毎日意識して空を見上げたことなんてなかったと思う。
腕を骨折して足も怪我をして身動きが出来なくなった時、軽い鬱状態になりました。
身体の痛みもありましたが、心の痛みの方が心配だったので医師に相談しました。
「手足のリハビリにもなるから少しずつ散歩をしましょう。空を見たり花を見たりね」
そう言われた翌日、こわごわ外に出ました。
週一回の病院は姉に手助けしてもらって行っていましたが、一人で外に出るのは不安でした。
ましてやエントランスなんて近づきたくなかった。
そこまで来て転落した日のことが思い出され、躊躇してしゃがみ込んでしまいました。
数分後、意を決して顔を上げたら、天井のガラスの向こうに真っ青な青空とモコモコ雲が目に飛び込みました。
「わぁ、雲が可愛い」
思わず口走って立ち上がれました。
そしてエントランスから手すりのない階段を一歩一歩下りる。
着地して久しぶりに空を見上げました。
ああ、空って広いんだなって。
そのついでに目一杯空気を吸い込む。
「もう大丈夫」
そう呟いて外を歩き始めることができました。
そして散歩は今も続いています。
人間に背中を押されなくても自然に押されることもあるんだなぁ。
気分が晴れない日は空を見上げてみて下さい。
見上げたついでにスーっと深呼吸も。
きれいな青空じゃないかもしれませんが、改めて広い空を見て、自分ってちっぽけだなって笑えるかも知れません。
お互い心が晴れる日が増えていくといいですね。
☆最後まで読んでいただきありがとうございました。