なぜ7時間半も寝なきゃいけないの?!

あなたは毎晩何時間寝ていますか？

理想の睡眠時間は7時間から9時間といわれています。長すぎても、短すぎても死亡率を上げる原因となります。

厚労省の統計では、日本人の約4割が6時間以下の睡眠しか取っていないとのこと。しかし、自分を含めて周囲の方々や、私のオンラインサロン内で開催した勉強会に参加してくださった方々の半分以上が、6時間の睡眠が取れていませんでした。

集計のためのアンケートには多少サバを読んで「6時間！」とお答えになった方が多いのかも知れませんが。。。

今日は、勉強会のためにちょっと下調べを詳しくやってみて私的にとても納得が行ったことについて–なぜヒトは7−9時間の睡眠を取るのが理想なのか？–について書いてみたいと思います。

REM（レム）睡眠とnon-REM（ノンレム）睡眠の役割

看護協会の記事から引用させて頂きました
https://www.e-kango.net/selfcare/aroma/sleep/vol4.html

眠りの深さをグラフにしたものですが、子どもでは深い睡眠（ノンレム睡眠＝ピンク色の領域）がとても長く、深い時間も多いことがわかります。逆に高齢者ではなかなか深く眠れていないし、深く眠れている時間も細切れでしっかりと長く取れていないことがわかります。

成人は、その中間。寝入りばなに最も深く眠り、浅くなるレム睡眠を挟んで、また深いノンレム睡眠に入る、というサイクルを繰り返すのですが、徐々にノンレム睡眠の深さは浅くなっていきます。

以前はレム睡眠時は身体が休み、脳は活動して、記憶の固定や索引付けが行われる、ノンレム睡眠時は脳は休み、身体はホルモン分泌により子どもなら成長、成人なら体組織の修復や免疫機能の増強などが行われるといわれていました。でも、最近はノンレム睡眠時にも脳も活動していることがわかってきました。

深いノンレム睡眠時にホルモン分泌は最高潮となり、身体の修復や代謝の増進などが起き、記憶の方では嫌な記憶、不快な記憶を整理するということが行われます。それに対して、主に浅いノンレム睡眠時に、手続き記憶の固定が行われると考えられています。

ですから、睡眠時間が6時間を切ってくると、浅いノンレム睡眠が十分に取れず、つまり日々起きた新しいこと、それぞれの関連付けを行って、1つのアイデアを膨らませたり、何かに紐付けて別のことを思い出すことが難しくなるようです。睡眠時間が短いと、このような記憶の部分が脆弱になってきて、「あれ、なんだっけ」が増えてくるのです。

深く眠れないことによる悪影響

深いノンレム睡眠を取ったときに成長ホルモンが分泌されることで、成人では代謝を上げて、細胞の修復、老廃物を排泄したり、内分泌機能が正常化し、過剰な食欲を抑えるホルモン（レプチン）が分泌されたりストレスや疲労からの回復がなされます。ですから、睡眠の質が悪いと、免疫も低下するし、疲労がたまり、肥満、高血圧、糖尿病、認知症、がんといった生活習慣病が増えてしまいます。

自律神経の乱れや腸内環境の乱れなど、睡眠不足は万病の元！なのです。

これまでも、

といった記事をシェアして、睡眠の重要性について書いてきましたが、質のよい睡眠を十分取ることが、なぜ必要なのか、少しずつ理解を深めて頂けるといいな、と思っています。

そんなに寝る時間を取ってられないよ！

普段から睡眠不足が続くという方は本当に忙しくて、することがたくさんあるために、つじつまを合わせるために睡眠を削りがちになっているように思います。

睡眠を十分に取ることができなければ将来病気になってしまうリスクがぐんと高まることをしっかりと自覚し、自分の健康と、やりたいことをどのように達成していくか。ご自分の人生をどうするのか、考えて、選択していくしかないと思います。

日本は平均年齢が80歳を超え、世界的に長寿国と考えられているものの、「健康寿命」と言われる、元気に活動できる年数を増やして、最終的な夢を叶えるのか、それとも、目先のタスクをこなすことで不健康になり、健康寿命を縮めるのか。どちらを選ぶのかは、あなた次第です！

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