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「人材育成が大切」と繰り返す上司に申し上げたいこと

しきりに「人材育成が大切」とおっしゃる上司がいます。

職員が不足しているという問題に対して、
たいてい「人材育成が大切」とおっしゃいます。

最近では「ますます人材育成が大切」と変化し、
「ますます」が追加されています。


まずは対話してみては?

私は、「対話」が人材育成の手法の1つだと思っています。

「人材育成が大切」とおっしゃると、
私は「どうすればいいと思われますか?」と尋ねます。

私が欲しい答えは、「君はどう思う?」です。

残念ながら、
「それを考えるのが君たちの仕事だ」とおっしゃる。

ああ、残念だなぁ。


対話をしながらお互いの思いに共感し、
これからの方向性を共有するうちに、
自分で考える人に育っていくのになぁ。

「ますます人材育成が大切」と思うなら、
人材育成を担う職員と対話すればいいのにね。

言わないより言う方がまし、とはいえ、
「人材育成が大切」と言うだけでは、惜しい。

「信号を守ろう」「環境を守ろう」「誰一人取り残さない」「いじめをなくそう」「法令遵守」「挨拶しよう」・・・
その前提に誰も異論はありません。
じゃあ、どうすればできるようになるのか、
一緒に考えようと思いませんか?

「買い物支援」「駅前再開発」「人口減少対策」「コロナ対策」「貧困対策」「病院経営健全化」・・・
そんな課題に、どうすればできるようになるのか、
一緒に考えようと思いませんか?


対話が怖い世代


おそらく、対話が怖い年代なんだろうなと思います。

正解があり、不正解がある。
正しいがあり、正しくないがある。
勝ちがあり、負けがある。
コミュニケーションのなかで、勝敗をつけたがる、
物事には白と黒がある、
そんな年代なのかなぁと思います。

世の中、考え方の多様性は広がるばかり。

この年代(60才以上)は、
他者との違いが面白さではなく、
他者との違いが恐怖なんだろうな。

否定されることが怖く、
否定される前に否定するタイプなんだろうな。


だから、「対話」が苦手なんだろうな。


チャレンジできる安心感

私は、人が育つには「自分で考える」ことが必要だと思っています。

自分で考えるときに欲しいのは、対話に加え、
チャレンジできる安心感です。

たとえば極端な話、独裁国家のように、
チャレンジという概念を奪われ、
考えることをコントロールされてしまうと、
自分で考えようにも自分で考えられなくなります。

チャレンジを認め、失敗を否定しない。
そんな環境があれば、人は育っていくのではないかと思います。

それを促す手法として「対話」があるんじゃないかと。
話しながら、相手を認めるだけで、
認められた相手は、
安心してチャレンジができるようになるじゃないかなと。


上司がとるべきリスク回避

チャレンジを認めるって、ちょっとしたリスクがあります。
ただ、少々の失敗はフォローできます。
また、個人的には、フォローできるなら失敗ではないと思っていますが、
倫理観の欠如に起因する大失敗、大失態、不祥事は、痛いです。
なかなか回復に時間がかかります。

上司として、
そんな大きなリスクを回避するために、
普段から対話をしておくことが本当に重要じゃないかと思います。


池の真ん中、孤高の樹

上司は変えられないので、
自分はせめて行動しようと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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