高校生のライフプランを聞いて
最近面白いイベントがあった.
高校生たちが自分たちの将来のライフプランを講堂で発表するというイベントである.
一見全く面白くなさそうなイベントのように感じるかもしれないが、思った以上に面白いイベントだった.
今回はそのイベントで思った事を自分なりに書いていこうと思う.
自分でも、とんでもなくつまらない感想文になるか心配だったが、頑張って書いてみたので見てくれると嬉しい.
高校生の一面
「最近の高校生は....」
「最近の若い子は.....」
と聞く機会は年々増えていると感じる中、私は最近の高校生はそこら辺の老人より何倍も将来に理解を寄せていると実感した.
意外にも若者の印象はSNSからくるマイナス事象からの思い込みが激しいのかもしれない.
今回1番面白かったのが、講堂で発表した多くの高校生がAIに触れて発表していた事である.
まあ社会の流れなのかも知れないが、意外にも高校生の口からAIの話が出てきたのは面白かった.
今回はその主張を考えていきたい.
AIに勝てるようになりたい
発表した全員が言っていたのが、「AIに勝ちたい」「AIに負けないように頑張りたい」であった.
確かにメディアや新聞はこぞって「AIに仕事を奪われる」というキーワードを使いたがる.
最近私が見た記事では「AIに仕事が奪われる将来」と書かれていた.メディアは読者に読みたいと思わせる事が大重要なので、「奪われる」は適当な言葉なのかもしれない.
メディアは何が僕たちに言いたいのかわからなくなった現代社会.
こういった見出し記事には色々な思いが込められている....のかもしれない.
話は戻るがAIに勝ちたい、AIに負けないように.は可能なのか?
まあ結論を話すと無理である.
かなり端的かもしれない結論付けだがそうもいかない.
このグラフを見れば理解できると思うが、既にAIの知能は人間に近づいている.
2024年にはシンギュラリティ(技術的特異点)が到来すると予測されている.
これが境になる.その後はAIが超越した存在になり、我々の理解できない領域に到達することになる.
要は人間社会が優っている現状に自然が上回るという事だ.
まあ100年後を考えれば知的生産を行う人間はAIに淘汰される.
僕たち人間は知的生産で社会を支えてきたわけだが、その理解はもう古い.
我々の知的生産を大きく上回る存在が出てきてしまうため、仕事という概念を再確認する必要性が出てくる.
イギリスの産業革命以降の「会社」に属し生産を行ってきた.
しかし、その考え方が一切通用しない社会になるため、僕たちは相当混乱する事になる.
さらに言えばGDPなんかの指標は何も価値を示さなくなる.
一見すると絶望かのように思える社会かも知れないが、意外にいい社会かもしれない.と思う必要がある.
そんな社会になった時に我々は幸せを感じることができるのだろうか?と....
そんな社会が予想されている.
我々はAIに勝つことは不可能なのである.
ではただAIの活躍を見守ればいいのか?それは違う.
我々はそのAIを使い倒すことが勝ち残る重要な術である.
娯楽産業
AIに勝てないのであればAIと共生した社会を目指す.この思考にシフトしていく必要がある.
実は2016年の3月にはAIの脅威的な情報処理能力を評価する出来事が起こっていた.
DeepMind社の開発した碁AIのAlphaGoが囲碁の魔王と呼ばれるイ・セドルを破った試合である.
後にイ・セドルがAlphaGoから唯一勝てた試合の一手が「ヒカルの碁」の中で「神の一手」として現在言われている.
それだけ囲碁界の伝説的な騎士を破った歴史的試合だったのだ.
その後も囲碁界の「大帝」と呼ばれる世界レベル1位のカ・ケツと対戦するもAIが全勝するという結果になった.
この時涙を流したカ・ケツだったが、この涙は囲碁でAIに勝つ事は今後不可能であると世界中に示した瞬間であった.
AIの持つ圧倒的なデータ量と分析力に人間は勝てないのである.それは囲碁に限らず頭脳プレイのゲーム全般言える.
この話を聞いて多くの人が絶望を感じたかもしれない.
しかし、絶望を感じるのは早いかもしれない.なぜならばこの産業は人間によって生み出され、人間が楽しむために作られたものだからである.
そこにAIという新参者が現れたが人間vs人間、人間vs AIは可能でもAI vs AIはどこか虚しく思える部分がある.
ここが1番のポイントである.
知的産業はAIによって代替が可能になるかもしれない.
それは私たちカスタマーに商品が届く一連のフローにしか過ぎず、大量生産品を買ってその会社の作業員の人に感謝をいちいち言う人はいないからだ.
しかしスポーツやゲームは人間同士の力が試され、注目は人間たちに向く.
今後身体を伴う「移動可能なAIでサッカーができるようになった」となってもそんな試合誰が見たいと思うのだろうか.
そう考えるとスポーツなどの娯楽産業はAIに代替は不可能であり、将来も長く残るであろう産業になる.
AIの存在
ここまで私はAIに人間は勝てるのかについて述べてきた.
ついに人間様はAIに勝てなくなる.しかし希望の光は存在する.そんな話だったと思う.
次にここで述べたいのは私たちにとってAIはどんな存在のなっていくのか?
知的産業の多くはAIが代替可能になり、ホワイトカラー職は仕事を失っていく.
今それが実際に起こり始めている.
会社でパソコンの前で労働時間のギリギリまでキーボードを打ち込んでいる光景は21世紀前半の貴重な光景になる.
2000年以降に急激に注目を浴びるようになったインターネット社会に必須とされたエンジニアやwebデザイナーは2030年でもう終わるかもしれない.
近年注目を浴びているwebサイトを作成する際にエンジニアを必要としないノーコードでのwebサイト作成は限界はあるが多くの企業に注目され、実際に使われている.
我々にとってAIとは下の存在、人間には敵わない存在となっていたのが同立する存在共生していく存在へと変化が起こっている.
そこで出てくる問題が「AIに人権は認められるのか?」
この問題は実際に多くの場所で議論が進められている.私の周りにもAIに人権を認めるべきだと主張する人は少なくない.
AIに参政権を与えたりする未来が訪れるかもしれない.他にもAIに給料は発生しないのか?という問題もある.
実際に我々以上に働き熱心で休みも必要ない労働力はAIの他いない.深夜でも早朝でも反応するし、プログラムに書けば年中働いてくれる貴重な労働力である.
ファミレスでは実際に店員として働き僕たちに食べ物を持ってきてくれる.
中には「ロボットが接客するなんて」「ロボットが通る道を譲るなんてあり得ない」とピーピー怒っている堕落民はいるようだがその内収まる.
この貴重な労働力に賃金は発生しないのは何故か?そう疑問に思う人もいるのだろう.
AIが自ら消費する事は可能なのか?と思う人もいるだろうが、面白い話、消費は行える.
プログラムで書けばいくらでも消費は可能である.賃金の発生は人間の倫理的な感情が大体であるのは違いないが、この実現は遠くない.
逆に言えば、その報酬の一部を我々人間が貰う側になるかもしれないからだ.AIの生産によって可能になった収益の一部を我々人間に支給し、その一部をAIに支払う.
必要最低限の生活を保障される社会が可能になる.
要は人間の「猫化」
これが妥当な考え方だと思っている.
飼育されている猫は人間によって食べ物が与えられ、一般的に散歩や排泄物の処理を行ってくれる.
正にこれが人間バージョンへ変化する.
「AIに養ってもらう人間」.SFのような傑作作品だが、この社会が来ないとは誰も言えない.
猫化した人間社会は一体どうなるのか?崩壊するのか?存命するのか?絶命するのか?
分からないが、今まで人類は予想できなかった時代に入っていく事は間違いない.
1日の8時間、またはそれ以上を会社に拘束されている現状に8時間の自由時間が作成される.
仕事がやりがいだったり、生きがいと感じている人も多いかもしれないが、必要ない.
やる事がないと感じるかもしれない.そうなった時人間はどんな思考回路を持ち始めるのか?
一斉に大恋愛が始まる?それとも戦争を始める?どっちも?
どちらにせよAIの存在は良くも悪しくも世の中を変え、毎日が新しい世界へとアップデートされる.
マインド イノベーション
知的産業のオルタナティブな存在が登場し我々は必要なくなる.としたが、そんな世の中になった時自分は何のために生きればいいのか?と迷う人も少なくないはず.
ここではそんな不安を抱えた人のために一緒に考えていきたいと思う.
AIが仕事をする→
・超低コストな労働力
・圧倒的な情報処理能力と分析力
・休暇の不必要(バッテリー有無)
・ストライキを起こさない従順な社員 etc.......
企業としてはこれ以上ない労働力である.人間を雇うメリットが消滅する.
毎日が暇になる社会.自分って何のために生きてるんだろう?と感じるかもしれない.
人間に生きる目的などないという優秀な人間もいるかもしれないが、大体の人は悩み混乱するに違いない.
そんな事にならないために今からでも「幸せ」と感じる瞬間を作る必要がある.
去年私はChatGPTの登場により少し絶望を感じていた.
生物社会の頂点を生きる我々よりも優秀な存在が現れ、芸術や技術多くのものが奪われてしまうのではないかと不安と絶望を感じていた.
その絶望感は意外にも簡単に打ち解けた.
「AIが人間よりも優秀になる事なんて予想されていた事だし、2016年にも囲碁で人間は大敗しているじゃないか.」
そう思えた瞬間その絶望感は一気に消え、予想通りじゃないか.なんだなんだ.
と納得できた.
今になって振り返ってみるとそこには自分の思う期待があったのかもしれない.
「2040年に起こるシンギュラリティが早まってしまった.これはヤバい.
今まで以上.予想以上だ.」と
そう考えると人間は思い込みでどうでもなる動物なのかもと思える.
そこに自分の楽しいを作る事でこの瞬間を生きている事を噛み締める事ができる.
要は自分の趣味を大きくさせたり、妄想すればいい.
私の趣味はカフェで隣の人の会話を聞く事だったり名簿の名前を当てたりする事だったり.
何でもいいから生きてる瞬間を感じる事が大切であると感じれた.
今までの話を聞いてAIが自分たちの仕事を奪ってしまうと考えてしまった人は
「AIを使いまくってスゴイ人になりたい」
「AIを使ってエロ画像を作りたい」
「AIで自分だけの小説を作りたい」
そうやって妄想を膨らませると案外打ち解けるかもしれない.
コツコツと自分を思い込ませ、坂本龍馬になりきって将来像を作ってみるといいかもしれない.
毎日がイノベーション
毎日がイノベーションと聞くと少し疑問に思うかもしれないが、実際に起きている.
先日CHAT GPT-4が発表された.
「3から4の“レベルアップ“は何が違うんだ」と感じたかもしれない.
・世界の標準テストの上位1%
・画像処理(画像分析からWEBサイトの作成など)....
他にもあるがこれだけで圧倒的すぎる能力を持っているのは分かってもらえたと思う.
“レベルアップ“なんて生半可なものではなく“イノベーション“である事も理解してほしい.
朝起きたら世界が変わっていたと言っても変ではない.
これを見てもAIは一定値を超えると急に我々の言語を理解している事がわかる.
要は昨日まで赤ちゃん言葉しか発せられなかった赤ん坊が次の日起きたら成人男性並の言語能力を持って会話できるようになっている質的変化が起こっている.
このAIが完全に我々の理解値を超えていけば毎日がイノベーションであり朝起きたら世界が変わっている社会を実際に多くの人が感じる事になる.
僕たち人間には理解できない.簡単に言えば目の前にある土が次の日見たら消失してたり、火山灰になっている状態と言える.
正に毎日がイノベーション状態.
そんな日々が訪れる時我々の生活はどう変化するのか?
極論変化しない状態が最適なのだが、まあ無理である.
無理と理解しながら可能な限り領域を拡張していく.これが今後の世の中の形になる.
今後50年を考える
今までの話は「ウォーリー」に出てきた社会に似ている.
今後10年間では起こらなそうな世界観だと思う.←筆者の感想
そこで今後50年の間を見てみる.
うるさいようだが、ホワイトカラー職の絶滅は近い.しかしブルーカラーはどうだろうか.
正直なところブルーカラー職に属していない人間が述べるのもなんだが、頭を使うよりも身体動作を共にする仕事だと私は理解している.
現状車の製造ラインの多くは産業ロボットが行い半導体生産もロボットが使われる.
しかし建築業を考えるとロボットを導入しようとしても狭い空間での作業には適さない.
工場で作り上げ、現地で組み立てるだけの手法をとる事もあるが、日本のような地震によって安定しない土地では問題が残る.
そこで必要になるのが人間の作業員である.
このように人間同然の姿をしたAIができない限り人間は必要になる.
この話は建築業だけではない.
他にも「人間だから」の必要性は存在する.
例えば保育園の先生.学校の先生.看護師.
こういったエッセンシャルワーカーは感情を持ち身体を保持する.
ここがAIにはまだ乗り越えられない壁のように感じる.
今後50年間で考えると人間の必要性というのは失われないように感じると思う.
ただ言いたいのはホワイトカラー職に就いて他人よりもいい給料を得て、現場の人たちをバカにしてきた人間はバカにできない時代が来るという事.←個人的な恨みはない.
今後50年間はこう考えられるが、それ以上の世界になると正にドラえもんの世界観になる.
何が起こっているか分からない.
僕たちの持っていた常識はもう通用しないかもしれない.
十数年後には今の常識を振り返る時が来る.
振り返って
今回は高校生のライフプランを聞いて自分の感想的な事を述べる詰まらない文章を披露したわけだが、私が最後に言いたいのは「期待するな」という事だけ.
過去に目を向けても全く意味がない.
「この時こうしていれば」は本当に時間の無駄でしかない.悔やんでも何の価値も生まれない.
未来に希望を持ってもそれは期待のしすぎである.
常に現実は残酷と悪魔が待っている.
「今に目を向ける」これが1番.
今幸せになるために.今楽しむために.
ここには条件付きで「常に幸せである事」.
過去を振り返らず、未来に期待しない自分を作り出せればOK.
私の約6000文字の内容のない文章に付き合ってくれた事に感謝します.
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