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映画評論史

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#未来

『DUNE 砂の惑星』は『Arrival』の複線回収になっているのか

『DUNE 砂の惑星』は『Arrival』の複線回収になっているのか

少し前にドゥ二・ヴィルヌーヴ監督の『Arrival』という映画について書いたが今回は同監督による『DUNE 砂の惑星』というSF映画を追求してみたい.

この映画の注目ポイントは『Arrival』の複線回収のような世界観を持っているところにある.2016年に『Arrival』が上映され2021年に『DUNE 砂の惑星』が上映されている.

時間軸では『Arrival』が現代なのに対し『DUNE』は

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『Avvaival』の世界観が描く時間から解放された人々

『Avvaival』の世界観が描く時間から解放された人々

『Dune』を手がけたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による作品である『Avvaival』.

ヘプタポッドと呼ばれる未確認生物が地球に到来するSF映画なのだが、SF映画にしては珍しく戦闘シーンがない.(一方的な攻撃はあるが)

そのため未確認生物ヘプタポッドと人間の内容に注視しながら見続けることができる.

主人公はエイミー・アダムス演じる「ルイーズ・バンクス」という言語学者と物理学者のジェレミー・レナ

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2004年『I, Robot』は2035年の世界を作れるのか

2004年『I, Robot』は2035年の世界を作れるのか

ロボットと人間の混沌とした社会を描いたアレックス・プロヤス氏による『I, Robot』.

冒頭からロボットが道を歩き、荷物を運び、人を助けるために薬を運ぶ人型のロボットに強い印象を受ける.

印象的なのは人型のロボットや未来の自転車、未来の車があるのに対し大体の街中は煉瓦造りで古いノスタルジックな建物が並んでいること.ロボットを作っている会社のオフィスが未来的なのに対しノスタルジックな社会が人々

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