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葬舞師と星の声を聴く楽師【完結】

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新連載小説『葬舞師と星の声を聴く楽師』のマガジンです。中世西アジア風の架空世界を舞台にしたBL小説。伝統的な舞師と楽師の過去の因縁、ある宮廷舞師の思惑、国同士の勢力争い。様々な運…
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2022年3月の記事一覧

1  舞師の青年 【葬舞師と星の声を聴く楽師/連載小説】

1 舞師の青年 【葬舞師と星の声を聴く楽師/連載小説】

連載小説『葬舞師と星の声を聴く楽師』です。
全体のあらすじ、登場人物紹介、用語解説、前話までの振り返りなどは↓の記事をご覧ください。

1  舞師の青年

「かわいそうに。もう丸三日も、ああして墓の前に座り込んでるんだ」
 壮年の男の言葉に旅人は眉をひそめた。その墓は村落の外れのうら寂しい荒地にあった。墓といっても、土を盛り、木の枝を立てただけの貧相なもので、枝は真っ直ぐでなく、短く、無様だった。

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2  流浪の楽師 【葬舞師と星の声を聴く楽師/連載小説】

2 流浪の楽師 【葬舞師と星の声を聴く楽師/連載小説】

連載小説『葬舞師と星の声を聴く楽師』です。
振り返り、あらすじ、登場人物、用語解説などは↓の記事をご覧ください。

前話

2 流浪の楽師

 母を亡くした少年が血の繋がりのない大人の手に引かれていくのを、アシュディンは複雑な想いで見送った。少年には元から父親がおらず、しばらく村役の家で預かることとなった。丸3日間の断食と同じ姿勢と、喪の哀しみのせいで少年の足取りはひどく覚束ない。転びそうになるた

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3 難航する交渉 【葬舞師と星の声を聴く楽師/連載小説】

3 難航する交渉 【葬舞師と星の声を聴く楽師/連載小説】

連載小説『葬舞師と星の声を聴く楽師』です。
あらすじ、登場人物紹介、用語解説、振り返りなどは ↓ の【読書ガイド】をご覧ください。

前話

3  難航する交渉

「ハッ──」
 まずは右脚一本で体重を支える。膝を曲げて腰を落としていく。右腕は大地から天まで伸ばして垂直に保ったまま、ゆっくりと上体を反らしていく。
 左手でバランスを取りながら、その指や手首や肘の関節を自在に操り、さまざまな自然の表

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4 優しさよりも刺激を 【葬舞師と星の声を聴く楽師/連載小説】

4 優しさよりも刺激を 【葬舞師と星の声を聴く楽師/連載小説】

連載小説『葬舞師と星の声を聴く楽師』です。
あらすじ、登場人物紹介、用語解説、振り返りなどは ↓ の【読書ガイド】をご覧ください。

前話

4  優しさよりも刺激を

 頼りなさそうに見える村役の男だったが、アシュディンは彼のことをすっかり見直していた。ハーヴィドと共に部屋で待たされている間、遅れて到着した行商人らがしきりに村役の家を訪れてきた。商売の許可を求める声の合間に、さまざまな会話が交わ

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