マガジンのカバー画像

短編小説

14
運営しているクリエイター

記事一覧

クマに食べられた親子

親子が山で遭難したとの連絡が入った 「遭難したのは父親52歳、母親49歳、娘10歳の3人親子。…

れもん
1年前
8

殺人ロボット

俺は人を殺すために作られた殺人ロボットだ。 この世界で初めて目を開けると、そこには茶色い…

れもん
2年前
21

約束

毎年私は病室からしか花火を見ることができなかった。 小さい頃から、体が弱くて、高校に入学…

れもん
2年前
28

クラスの嫌われ者

学校のクラスとは不思議なもので、どのクラスに行っても同じような奴は存在する。 スポーツが…

れもん
2年前
16

愛と心臓

歳は20代後半ぐらいだろうか。肩までかかる黒髪に涼しげな目元をした人だった。 初めての国…

れもん
2年前
21

セミが鳴かない夏

世界中でセミの鳴き声が聞こえなくなった。 その出来事はニュースで特集を組まれるほど、世界…

れもん
2年前
45

もし世界から一つ消せるとしたら?

インタビュアー「もし世界から一つ消せるとしたら何を消しますか?」 女子高生「ゴキブリ!!」 インタビュアー「もし世界から一つ消せるとしたら何を消しますか?」 おじいちゃん「戦争じゃな」 インタビュアー「もし世界から一つ消せるとしたら何を消しますか?」 元気な小学生の男の子「宿題!!」 インタビュアー「もし世界から一つ消せるとしたら何を消しますか?」 30代会社員男性「妻の癇癪ですね。若い女の子と一回ホテルに行っただけでうるさいんですよねー、俺の金で食っていけてる

死にたい

「死にたい」 「えー、若いのにもったいないよ」 「死にたい」 「親が悲しむよ」 「死にた…

れもん
3年前
75

そこは周りを白い壁で囲まれた何もない部屋だった。 天井も白色、床も白色。 周りは白色一色…

れもん
3年前
44

世界が滅びるとき

目の前には複数のモニターが設置されていて、外の世界が覗けるようになっていた。 そこにはこ…

れもん
3年前
29

言語崩壊

「空からは足音が生殖を繰り返し、少量の激戦区を彷彿とさせるでしょう」 テレビの中ではアナ…

れもん
3年前
27

虫のせい

「それは虫のせいだよ」 「虫?」 学校の宿題をするやる気が出ないんだよねーと話すと、香織…

れもん
3年前
22

シャボン玉

「シャボン玉って綺麗だよね。」 あたりにはシャボン玉が虹色の膜を帯びて、プカプカと浮かん…

れもん
3年前
33

プロの嘘つき屋さん

彼の職業はプロの嘘つき屋だ。 この人を騙して欲しいという依頼を請け負っている。 例えば、ライバル会社の社長を騙して売り上げを落とさせたり、恨みがある相手を騙して不幸のどん底に貶めたり、はたまた好きな女性を騙して自分のことを好きにさせろとかそんな依頼もある。 だが、彼はどんな仕事も難なくやり遂げてきた。 彼の手にかかればどんな人も騙されてしまうのだ。 ある日こんな依頼が来た。 扉を開けて、訪ねてきたのはまだ小学生くらいの小さな男の子だった。 「ある人を騙して欲しい