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『蜜豆の森』~コトリノ.1 / ショートストーリー
このお庭はすきだな。
お部屋は箱でいっぱいだし、お友だちもまだまだ。
昨日も今日も、わたしはこのお庭の、この木といっしょに遠くを見てる。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58069956/picture_pc_c4c60f078a8703ee075fb15d52738e7a.jpg?width=1200)
たくさんのおうち、かべ、道。
橋の向こうにみどり、みどり、緑が見える・・・
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58070006/picture_pc_9f8fc8c064df289833108d90f046148f.jpg?width=1200)
「やあ、いらっしゃい。食べにきてくれたんだね。
さあそこへすわってね、ようこそ森へ。
森というほど大きくないけど、町の中ではりっぱな森さ。
木の実草の実、畑の実り、海に浮かべてさあどうぞ。」
手の中に、銀の、紙の、舟みたいなおわん。
つやつや黒みつの海の中に、小さな大きなかんてん島。
ぷるぷるそのまた間には、お日さまみかんに白まるおもち。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58070055/picture_pc_96d04756b49b5d9ab1d69160214d4f5a.jpg?width=1200)
「きれい。
とってもきれいね。食べてもいいの?わたし。」
「どうぞ。
作ったんだよ君に。みんなでね。」
銀スプーンにのった、つやみつかんてん、みかん、おもち、いのちの実りの赤の豆・・・
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58070097/picture_pc_4f9201e7c72df6267acf208851ae8278.jpg?width=1200)
「ああぁおいしかった。」
「それはよかった元気は出たかい?」
「ここがどこだか知らないけれど、うちまで走って帰れるよ。
ここは森のお店なの?」
「ここは君が庭から見てた、緑の、星の、森。」
「お店でないの?
もうこれ食べられないの?」
「食べられるとも。
作ればいいんだよ、君が。」
「どうやって。」
「どうやって?
知ってるはずさ。
君、いやみんな、君たちは。
海、島、畑もお日さまも、いつもいっしょなんだから。
みんなひとつなんだから。」
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58070211/picture_pc_987a02ff0d0fddc2633328f28a1034a8.jpg?width=1200)
黒みつ、かんてん、白まるおもち、どこでどうして生まれるの?
わたしにだって作れるの?
お庭についてひと息ついて、にぎった右手を広げてみたら、小ゆびくらいの銀スプーン。
「ごちそうさまでした。ありがとう。」
おいしい、おいしい、いのちのみつ豆。
☆800字でしたので、説明少なめです。
なぜみつ豆を書こうと思ったのか等、あと書きをと思っていますが、ご感想や、わかりにくいところなどありましたら、お聞かせいただけるとありがたいです。
ひと言でも、どうぞお気軽に。
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たくさんの物語を作っていこうと思っています🙂💖電子書籍販売準備中。大切に使わせていただきます🌐🎀