たくみ@人の学ぶ力

人の学びについて書いていきます。2022年度から東京大学大学院修士課程。 普段は「自分…

たくみ@人の学ぶ力

人の学びについて書いていきます。2022年度から東京大学大学院修士課程。 普段は「自分の学びたいこと」「教科学習」のどちらかを使って、人の学ぶ力を高める取り組みをおこなっています。

最近の記事

学び方診断で分かる5種類の学びの躓きタイプ(丸暗記学習する生徒編)

本日も5種類の学びの躓きタイプを紹介していきます。 本日は丸暗記学習する生徒編です。 復習がてらに、5種類の学びの躓きタイプをまずは紹介します。 (1)5種類の学びの躓きタイプ①間違いに気づけないタイプ ②丸暗記学習するタイプ ③理解に失敗するタイプ ④勘違いするタイプ ⑤覚えてしまったタイプ 学習のどこのプロセスで好ましい学習をしないから、成績が伸びないのかを5つに細分化したものです。本日は二つ目の「丸暗記学習するタイプ」です。 (2)丸暗記学習する生徒とは、疑問を持

    • 学び方診断で分かる5種類の学びの躓きタイプ(間違いに気づけない生徒編)

      この前、作成した学び方診断テストでは、主に5種類の学びの躓きのタイプを特定できるなぁということがわかってきました。 (1)5種類の学びの躓きのタイプもっとイメージが伝わる言葉表現の方がいいよな・・・と思いながら、うまく思いつかずこの命名になっています。何か良い名前思いつく方いらしたらアイディアください。 (2)間違いに気づけないタイプこのタイプは主に二つの生徒がいます。 そしてもう一つはこちら。 (3)間違いに気づけないタイプの生徒の感想タイプは重なることもよくあるの

      • 何であなたの教科の成績は伸びないのか?

        学習のどんなところに問題があるから成績が伸びないのだろうか? 現在習っている知識の「理解状況」ではなく「学習のプロセスのどこに問題があるから成績が伸びないのか?」そんなことを明らかにしてあげた方が、生徒たちも細かく学習方法を改善できるんじゃないかな?と思って、悶々と考えていました。 そんなことを考えている時に、そもそも子どもたちの学習はどんなプロセスで起きているのだろうか?そんなことに疑問を持ちました。 (1)学習プロセスのモデル「こんなプロセスなのではないかな?」と、

        • 落ちこぼれた人は分からない・出来ないの量を調整すると勉強が楽になる。

          勉強に上手くついていけなかった子におすすめの勉強に対する考え方です。 分からないが多くなると人は辛くなる分からないことが一つだけ、それぐらいの量なら、なんとかなると思える人は多いと思います。 ただ5個、10個、分からないことが出てくるとどうなるでしょうか? 多くの人は「無理だ!分からない!」そんな絶望の境地に落ち入り、勉強へのやる気がなくなるのではないでしょうか? 落ちこぼれたことがある人なら、多分この気持ちよくわかると思います。 分かったのに出来ないが多くても人は

        学び方診断で分かる5種類の学びの躓きタイプ(丸暗記学習する生徒編)

          排他的経済水域が覚えやすい生徒・覚えにくい生徒

          生徒とおしゃべりしてて面白かったことを。 今日はまなびかたクリニックで、社会のテスト結果を分析する授業を実施。テスト結果を見てみると、漢字の間違いがチラホラ。 用語の意味が分かるけど、漢字の意味は分からない村瀬:(うーんこれは。漢字で書いた用語の意味が分かっていないんだろうな。説明させてみよう) 村瀬:これ漢字間違っているね。この用語の意味わかっているかな? 生徒:排他的経済水域は、他の国が入ってこれない?経済の活動ができる水域。 村瀬:(だいたいの意味はわかってい

          排他的経済水域が覚えやすい生徒・覚えにくい生徒

          「勉強は絶対出来ない」と思い込んでいるのに「勉強をしなければいけない」葛藤に苦しんでいる子どもたち

          まなびかたクリニックで、生徒を指導していると、勉強に苦手意識を持っている子をよくみます。 そんな時に思うのは「よくこんな中で過ごしてきたね、苦しかったね」という感覚です。彼らは「勉強は出来ない」と思い込んでいるのに、我慢して勉強をしているんです。 勉強が出来るようになる感覚を失った子どもたちまなびかたクリニックを訪れる子どもたちは程度には差はあるけれども、勉強が出来るようになる感覚を失った子がやってきます。 この勉強ができるようになる感覚を失った子供というのは、大きく二

          「勉強は絶対出来ない」と思い込んでいるのに「勉強をしなければいけない」葛藤に苦しんでいる子どもたち

          僕の教え子は天才!なのかもしれない・・・。

          親バカならぬ、教師(?)バカですね。はい。 この前、中学生の教え子が教えてもいないのに、漢字の学習を自分で開発してきたことがすごく嬉しくて、この子は天才なのではないかと思ったお話しです。 漢字が壊滅的だった教え子まなびかたクリニックには教科の成績が悲惨な子もよくやってきます。笑 今日紹介する天才疑惑の子も、色んな教科の成績が悪くて、勉強への効力感(できるようになると思えること)が失われていました。 漢字の学習も困っているという話だったので、そのことについて、授業で取り

          僕の教え子は天才!なのかもしれない・・・。

          苦手な数学の問題は答えを見ればいいんだよ

          数学は自分で考えなければいけない。そう思うと、苦手な分野の問題だと、解くことが嫌になりませんか? 分からなかった問題を、もう一度解こうとする時でも、自分で考えなければいけないの呪縛は、勉強へのやる気を消してしまうことがあります。 まなびかたクリニックの授業でも、そんなことを生徒と話すことがあります。 数学の図形の問題に関連して 生徒:もう一度解き直しをしようとしても、わからないだろうから解き直しをしたくなっちゃうんですよ。 村瀬:分からないならさっさと答えを見て理解す

          苦手な数学の問題は答えを見ればいいんだよ

          英語を一人で勉強するのが難しければ・・・

          この前、まなびかたクリニックで扱った題材です。英語が苦手な子、嫌いな子、たくさんいると思います。かくいう私も、中高時代まともに勉強していなかったので、高3の時は1から文法や単語を学び直しました。 英語を難しく感じてしまう理由この前、生徒と問題のどこが分からないかについて、疑問を出す授業をしていました。扱った題材は「動名詞」に関する文法問題になります。 ①難しく感じる理由は、分からないことについての解説がない。 動名詞の文法問題だとしても、動名詞だけではなく、冠詞の問題や時

          英語を一人で勉強するのが難しければ・・・

          目的・目標を絞らないとパンクする

          この前のまなびかたクリニックで授業をしてたときに取り扱った話題。 人がいろんな目的や目標を一気に達成するのはなかなか難しい。 一つ一つ小さな段階(目標)を踏んで目的に到達する。 でも、その目標立てが意外と難しい。いろんな人から「これやりなさい」、「これもやった方がいい」と言われる、確かにそれはその通りだ。 だけど、言われたことを一気にやっていこうとするとパンクすることがある。その人の現状に見合っていないからである。 学校の課題に取り組むことこれも、学校の授業をまともに

          目的・目標を絞らないとパンクする

          漢字を楽に覚えるために大切なこと

          漢字を覚えるために大切なことは、その子の間違え方や、学習の仕方によって変わりますが、この前のまなびかたクリニックの授業で取り扱ったことについて書いてみますね。 漢字も丸暗記は禁止漢字が覚えれない子の傾向として、漢字を意味が分からなくても、丸暗記しようとすることがよくあります。漢字にはそれぞれ意味があります。 昨日の生徒は境内の意味がよくわからないけど、それを覚えようと苦戦していました。 境内とは、境界の内側という意味で、特に神社や寺院の敷地内のことをさします※下記リンク

          漢字を楽に覚えるために大切なこと

          社会や理科の学んだことを話すようになった中学生

          勉強嫌いで勉強をやらない生徒もよくやってくる「まなびかたクリニック」。 勉強が嫌いな理由は出来る見通しが持てないから勉強嫌いの子のおおくは、テストの成績が上がる見通しが持てないから、勉強が嫌いになっています。 なので、授業では見通しが持てるような関わりをしながら、学ぶことに対する効力感や、楽しさを感じてもらえるように授業(おしゃべり)をしていきます。 主に疑問を持つことの練習や、その疑問を持ったことに関して調べて理解をする練習、理解したことを正確に使いこなすための練習。

          社会や理科の学んだことを話すようになった中学生

          社会が嫌いな生徒に伝える、社会の用語を覚えるために大切なこと

          社会の用語なかなか覚えられない。社会の用語覚えるのが嫌だ。 そんな悩みを持っている生徒さんもたくさんいると思います。 社会科が嫌いな生徒たちまなびかたクリニックで子どもたちに授業していてと、よく出会います。 ある子はこう思うかもしれません。 なんで自分は覚えることができないんだろう?頭が悪いのかな? また、他の子はこう思うかもしれません。 なんでこんなつまんないものを成績良い子たちは、みんな覚えようとするの? 社会の用語をスイスイと覚えていく生徒、社会の用語を覚える

          社会が嫌いな生徒に伝える、社会の用語を覚えるために大切なこと

          勉強で大きくつまずいている子にオススメの勉強法

          まなびかたクリニックには勉強でつまずいてしまった子がよくやってきます。 今日の記事では、勉強で大きくつまずいている生徒にオススメの勉強法について紹介します。 勉強で大きくつまずくとは、それより前の単元もできていない状態勉強で大きくつまずくというのは、今習っている分野のことが分からないだけではなく、それ以前の単元が分かっていない状態であることがほとんどです。 簡単な例で説明します。 【算数】現在は小学校2年生、掛け算の学習をしています。5×4+3=23。 こんな問題あり

          勉強で大きくつまずいている子にオススメの勉強法

          「分かった」と「出来る」で区分した4種類の学習タイプ

          「分かった」と「出来る」の2軸で、学習タイプを4種類に分類することが出来る。 『分かった』と『出来る』のそれぞれの状況によって、整理してみる。 4種類の学習タイプ丸暗記型学習(理解➖、反復➕) 『分かった』・・・この答えはこれであることが分かった。 『出来る』・・・何回も反復することで、この問題の答えを答えることが出来る。 欠点:少し観点を変えた問題は答えることが困難になる。 丸暗記できるつもり学習(理解➖、反復➖) 『分かった』・・・この答えはこれであることが分かった

          「分かった」と「出来る」で区分した4種類の学習タイプ

          問いを持てる教科と、問いを持てない教科

          久々に、親向けのお話会をオンラインで開催しました。そこで話題に上がったことについて今日はブログに書きます。 得意な教科と苦手な教科多くの人には得意な教科と苦手な教科があると思います。 お話会でも、親自身の得意な教科、苦手な教科に話題が広がりました。 親A「社会は丸暗記しなきゃで覚えることが多くて大変だった」 親B「社会は覚えるという感覚ではなく、理解してたからそんな大変ではなかったし、楽しかった」 親A「数学は理解していたから、特に難しくなかったし、楽しかった」 親

          問いを持てる教科と、問いを持てない教科