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Schooで学ぶ「文字だけで伝えたい!相手の心を動かす文章術」

コロナによる外出自粛で在宅ワークを行う人が増えてきました。同時に、チャットやメールなど、「文字」でのコミュニケーションを取る機会がものすごく増えてきました。そこで問題になるのが、「文字だからこそ」のコミュニケーション。直接会って話すのとは違い「文字だけだと伝えにくい」「こんなふうに書いたら相手はどう受け止めるかな」「この表現はわかりづらいかな」など、必要以上に気を使ってしまうこともあります。こんなとき、ほんのちょっとポイントを押さえておくだけで、相手とのコミュニケーションがスムーズになり、かついい印象を持ってもらえます。そんな文章でのコミュニケーション術について、本日『大人たちがずっと学び続ける学習サイト「Schoo」』にてお話させていただきました。改めて授業の内容を振り返ってみたいと思います。

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1.自分の考えを的確に伝える方法

あなたの書いた文章は、相手にどのように伝わっているのでしょうか。「冷たい印象になっていないか」「まわりくどい表現になていないか」「嫌な印象を与えていないか」など、気になることはありませんか? 

【悩み1】簡潔に書くと冷たく受け取られる

【原因】簡潔に書きすぎてそっけない印象を与えてしまう

「○○をお願いします」と依頼をしたときに「わかりました」だけだと冷たく感じてしまう。受け取る側だったら「わかりました。○○の件、やっておきますね」と、相手がいったことを確認の意味も含めて再度伝える。「わかりました」だけだと用件が複数ある場合は、相手は「何がわかったのか心配になる」

例)昨日はありがとうございました。またよろしくお願いします。

改善案)昨日のミ―ティングで的確なアドバイスをいただきまして、ありがとうございました。いただいたアドバイスをもとに、改善に努めます。


【悩み2】用件が上手く伝わらない

【原因】指示代名詞が多い・いわなくてもわかるだろうという甘え

【例】「例のあの件で相談したいのですが、お時間ありますか」

これは上司から部下へのチャットでの投げかけです。部下から上司へ連絡する際には、気を遣うのであまりこういうことは起きないかもしれませんが、上司から部下への連絡は、あまり気を使わない&(年齢にもよりますが)名前がすぐに出てこなくて、つい同じプロジェクトをやっている部下のAさんなら「言わなくてもわかるだろう」と思ってしまうのです。

しかし、言われた部下のほうはいろんな案件を抱えているために、どの話かがよくわかりません。すぐに「どの件ですか?」と聞き直せばいいのですが、そもそもその手間が発生している時点で問題があります。また、上司によっては聞き直すと機嫌を悪くする人もいて、聞き直しづらいと部下が思う子ともあります。

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「事実」だけだと冷たい印象に。「ポジティブな感情」を意識して添える

ここで大切なことは「要件のみを伝えようとすると、冷たい印象になってしまう」ということです。だからといって「相手に失礼のないように書こうと思って丁寧に書こうとするとまわりくどい表現になってしまう」ことがあります。

そのためメールやチャットなどでやりとりするときは、ただ「わかりました」という「事実」だけではなく「助かります・楽しみです」など、ポジティブな気持ち(感情)を書くことを意識することが大事。

相手の文章は深読みし過ぎない!

文章を書くとき・読むときに気をつけなければいけないのが「事実」に感情を入れすぎないこと。受け取った文章を見て「わかりました、としか書いてないから、なにか怒っているのかもしれない」「あの企画がおもしろくなかったのかもしれない」「返信が遅いから相手は怒っているのかも」などと、あれこれ頭の中で重いやなんでしまう人もいます。とくに、細かいところをよく観察したり、分析力がすぐれいている人。または、いろいろ思い悩んでしまうタイプの人にこの傾向があるので注意してください。相手の行動を深読みし過ぎるとネガティブな気分になるだけじゃなく、次に送るメールが悲壮感ただよう負のメールとなり、そのメールこそが相手にマイナスな印象を与えかねませんネガティブな表現が直接書いてなければ深読みしすぎないこと!

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2.相手が思わず動きたくなる依頼の仕方

「人が思わず動きたくなるとき」には、3つポイントがあります。1つは「それをしたら得するかもしれない」「自分が興味関心があるもの」「あなただからお願いしたい」といわれたとき。具体的に見ていきましょう。

①「相手のメリットを提示」

例)△×「今度、こんなイベントがあるのでよかったら参加してください」

例)◎「今度、こんなイベントがあるのでよかったら参加してください。○○さんの好きだといっていた作家の△△さんもいらっしゃるのでご紹介しますね」

②「相手が興味関心のあることを入れる」

例)「今度一緒にお茶しませんか?(←相手に今日があれば行くけど、知らない人ならNG)」

例)◎「お台場でボードゲームの大会があります。日本未発売の新商品が体験できるそうですよ。よかったら一緒に行きませんか?」

結論)相手がどんなことに興味を持っているのか日ごろから観察しておくと誘いやすい。

③「あなただからお願いしたい」

例)△×「○○の件で行き詰っています。手伝ってもらえませんか?」

例)◎「○○の件で行き詰っています。Aさんは○○の分野は社内のだれよりも詳しいと聞きました。お忙しいところお手数をおかけして申しわけございませんが、〇分ほどお時間をいただけないでしょうか」

誘う側は「なぜあなたにこの情報を伝えたのか」または「お願いをしたのか」ということを伝えること。同時に、それをしたら相手にどんなメリットがあるのか」ということを伝えること。

まとめると、相手の好奇心や自尊心を刺激して、興味関心を惹き出すこと。同時に相手のメリットを伝えること。依頼をするときは、気持ち程度でもお礼をすることをお忘れなく。「相手にもメリットがあるから無料で動いてくれるだろう」と言う考えだと、どんどん人が離れていってしまいます。

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相手から不信感を持たれかねない誘い方

数日前、コラムニストの尾藤克之先生がご自身のnoteにこんなことを書かれていました。「とりあえず会いたいという連絡をいただきますが、世間話は双方にとってまったくメリットがありません。ある程度、話を成熟させてからご連絡をください」。「とりあえず会いたい」というのは、依頼を受ける側の相手からしたら何のメリットもかんじられません。大切な時間や交通費をかけて会うメリットを提示できれば、会ってもらえるかもしれません。

NG)お時間があったらお会いしませんか?

何のために会うの? 会ってどんなメリットがあるの? そもそもあなたはだれ?

→相手のメリットになるだろうことを伝える。「本を100冊買い、それをもとに社員一同研修会を行います。つきましては、本の内容についてご質問させていただきたいと思います」「参加者100名の講演会に来ていただけないでしょうか。会場でこれまでに出版された本の販売もさせていただきます」と伝えればOK!(かも?)

SNSで勧誘多発。かどの立たない断り方を知りたい

最近、FBやインスタ、Twitterなどを通じて個人がイベントを開く機会が昔に比べて増えています。個人が活躍できる場が増えることはいいことですが、反面人からイベントに誘われる回数が増えて、非常に疲れるという人たちもいます。興味がないイベントやお誘いであれば断ればいいのですが、日ごろ親しくしている人だったり、お世話になっている人だと、そうむげには断れません。金額も、チケット代が高ければ「金欠なので」といえますが「参加費1000円」だったり「無料」だったりすると、そうもいきません。また「オンライン開催」となったら、「コロナで外出できません」の言い訳もたたず、なんてこと、ありませんか?

そんなときは「お誘いいただき、ありがとうございます。参加したい気持ちはありますが、今回は都合がつかず辞退させていただきます。盛会をお祈り申し上げます」程度でとどめておくこと。

まずは、誘ってくれたお礼を言い、そのうえで「参加できません」と明確につたえること。「行けたら行きます」「そうなんですね」はなど、あいまいな表現は控える。行く気がないのにあいまいな返事をすると、また誘われることになります。断るのも面倒ですが、誘ってくれる側にも手間を取らせてしまうので、期待を持たせる書き方は控えたほうが◎。

かどが断たない断り方としては、できるだけはっきりした理由を言わないこと。「この日は○○があって」と具体的な用事をいうと、相手は「だったら日にちを変えるね」などといってくる場合もあります。

「断るときははっきりと、理由はあいまいに!」を意識しましょう。

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3.関係が深まる一言の添え方

ここでのポイントは3つあります。①相手のよかったところを具体的に褒める②相手の役に立ちそうな情報を知らせる③相手の話に興味関心があることを伝える。

【①褒める】

上司でも異性でも友達でも、親しくなりたいと思っている人には、相手のよいところをさりげなく伝えましょう。たとえば「さきほどの○○の話はとても分かりやすかったです」「○○さんの説明の仕方はとてもわかりやすいですね」など。まずは、相手がどんなことに興味があるのか日ごろからチェックしておくこと。たとえば、お酒が好きなのか、好きだとしたら日本酒、ワイン、シャンパン、ビールなど、どんなものが好きかまで知っておくこと。

【②相手に役立つ情報を提供する】

相手が必要としている情報を知らせると喜ばれます。ただ、仕事上のことは相手のほうが知識が上ということがあります。そんなときはプライベートな情報にフォーカスします。たとえば上司や先輩がシュークリームを好きだとしたら「恵比寿にあるウェスティンホテル東京 ザ・テラスのウェスティンデリのシュークリームが人気だそうですね。シュー皮がクッキー生地でサクサクしているのが特徴だそうです。よく恵比寿に行くと聞きましたので、お知らせです」と伝える。

【③相手の話に興味関心があることを伝える】

「○○さんは焼酎好きだと聞きました。私も焼酎が好きですが、それほど詳しくないので教えてください」など。人は自分の興味関心があることについて聞かれると、相手に親近感を持ちやすくなります。また共通の話題があるとそれをきかっけに会話も弾みます。

相手別・褒めるポイント

リーダータイプ……情熱を褒める「○○さんの会議での発言、思いが伝わってきました」

知性派の人……数字と実績を褒める「○○さんのおかげで売り上げが3倍上がったそうですね」

まわりに気を遣う人……その人がやってくれていることに感謝する「○○さんがやってくれたおかげで早く終わりました」

お調子者……影の努力を褒める「○○さんはいつもまわりに気を使って場を和ませてくれていますよね」

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【授業のまとめ】今日覚えておいてほしいことは3つ

1、事実だけを淡々と書くと冷たく伝わる→適度にプラスの感情表現を入れる

2、人に依頼するときは、必ず相手のメリットを具体的に示す

3、受け取る側の気持ちになって、言われたら嬉しい一言を添える

文字は残るモノ。読み返したときに明るく前向きな気持ちになれることが大切

今日は、文章での伝え方、注意点についてお話してきました。今、リモートワークが進んでいて、直接会って話すよりも、文字でのコミュニケーションが非常に多くなっています。文字は言葉と違って残ります。また、声がない分ときには冷たく伝わってしまうこともあります。

そこで今回、「文字だけで伝えたい、相手の心を動かす文章術」というタイトルでお話させていただきました。文字で伝えるときは、できるだけポジティブな表現を心がけてください。逆に、イライラしているときは文字でのメッセージを書かない。イライラは自分が思っている以上に相手に冷たく伝わり、イヤな印象を与えてしまいます。いったん気持ちをおちつけてから、かきましょう。文字だけで伝えられる反面、それだけではコミュニケーション不全に陥ってしまうところもあります。そのため、文字でのコミュニケーションに気を使いつつも、直接会って話すということも大切です。

文字は形として残ります。読み直したときに、明るく前向きな気持ちになれるように、できるだけポジティブな表現を心掛けてください。そしたら相手との関係も自然とうまく行くようになります。


たった1枚で1時間の授業の内容を網羅! グラレコの達人ネコっちさん

授業の内容をグラレコの達人「ネコっちさん」が1枚のペーパーにまとめてくれました!授業の終了とほぼ同時にできあがっているこのグラレコ、いつも内容をとてもわかりやすくまとめてくれます!ネコっちさん、本日も「ぱっとみて印象に残るグラレコ」を描いていただきまして、ありがとうございました~!!

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