見出し画像

Lifestyle|大谷 優依さんの“食とリネン”

ラプアン カンクリ 表参道では今、「HerkulLinen / 食とリネン」を開催中。リネンを取り入れた食のシーンを表現した店内ディスプレイは、インテリアスタイリスト・大谷 優依さんによるものです。普段からリネンを愛用しているという大谷さん。そこで今回は、大谷さんにとっての “食とリネン” を、ラプアンカンクリのテキスタイルとともに綴っていただきました。

我が家のテーブルクロス

ラプアンカンクリのUSVAに出会ってから、我が家はテーブルクロスを敷くようになった。テーブルクロスはそれまで馴染みがなかったけれど、敷いてみるとなんだか空間に温かみが出てとても気持ちが良く、テーブルが明るくなった気がしている。

我が家は同じクロスばかり使っているので、お恥ずかしいことに汚れもチラホラ。でも少し汚れてもあまり気にしないようにしている。それというのも、テーブルクロスの起源はヨーロッパの人たちがナイフやフォークを使い出す前に、手づかみで食べて汚れた手を拭うためのものだったらしい。つまりもともと汚れるものなのだ。そんなことを言い訳に、少しコーヒーがこぼれたとしても気にしないことにしている。

USVAを気に入っている理由はいろいろある。ひとつはさまざまな色が混ざった生成り特有の絶妙な色合い。少し赤みのあるベージュなので食事も美味しそうに見えるし、白い花やピンクの花がよく似合う。真っ白ではないから、シミや汚れがあまり目立たないのも嬉しいし、いろんなテイストの食器とも相性が良いのだ。

岡田直人さんのオーバルプレート。
小手毬の花と一緒に。
イギリスのジョンリーチのプレートとポット。
カップは鹿児島の眞窯。
似ているけど遠い国のものたち。
こちらは秋田の曲げわっぱのトレイ。
ハンカチサイズのUSVAをパンの下に。
iittalaのプレートとカップ。
お花はエリカを。
USVAのクロスはピンクの花がよく似合う。


仕事とリネン

スタイリストという仕事柄、毎日たくさんの布や食器と格闘しているけれど、ついつい自分の好きなリネン素材を手にとることが多い。パーティーやレストランなどのコーディネートは、シワがピンと伸びるコットン素材を選ぶけれど、家庭のテーブルやお料理のシーンには温かみのあるくったりしたリネン素材を選ぶ。無彩色の布でも表情があるのがリネンの魅力。柔らかくて心地よい感じは写真にも伝わるような気がしている。

インテリアの撮影でテーブルクロスをかけようとすると、大きなテーブルにクロスのサイズが合わなかったり、丸テーブルに長方形のクロスは合わなかったり、なかなかテーブルとの関係が難しい。理想はテーブルよりも大きなサイズのクロスをバサッとかけて、垂れている布がヒラヒラと余裕を見せている感じが、素敵だなあと思う。


ラプアンカンクリのリネン

私の自宅ではUSVAを愛用しているけれど、今回の展示に合わせてラプアンカンクリの別シリーズのリネンを借りてみた。フィンランドで作られているラプアンカンクリのリネンは不思議と日本の焼き物にもよく合う気がする。私は民藝の食器を好んで使っていて、土っぽいぽってりとしたものをよく使う。それは、ARABIAのビンテージで見かける厚手の食器にも通じるものがあるのかもしれない。もちろん、iittalaのTEEMAやEGOなどの丸みのあるオフホワイトの食器との相性は完璧ですよね。

PAUSSIのクロス。
フィンランドに行った時にカフェでよく見かけた、
サーモンのオープンサンドと。
クリスマスに。アップルパイ。
表参道の展示では、青色でコーディネート。
青みのある白さのクロスなので青と相性がいい。
TIMANTTIのランチョンマット。
USVAの上に重ねて敷いてみる。
毎日クロスを洗濯しなくても、
ランチョンマットを洗えばいいのかも。


パンとリネン

北欧の家庭では、食卓でパンを包むのにもリネンを使うのだそう。日本ではあまり馴染みのない使い方だけれど、ランチやディナーの時に家族の分をテーブルに出して置いておくと、食べ終わる頃にはパンが乾燥してしまうので、とても良い使い方だと思う。リネンは保湿性もあり、通気性もいいのでパンももっちりでご満悦でしょう。

これは私の愛用しているUSVAのハンカチサイズ。


キッチンとリネン

食器を洗った後の置き場所にもリネンを使っている。ステンレス製の食器かごはどうしても場所を取るので、我が家ではリネン1枚で済ませている。厚手のリネンの上に洗い終わった食器を置いておけば、意外と数時間で乾いているので楽ちんだ。(そのままリネンは洗濯機へ。食器が乾きにくい時もあるけど、拭けばオーケー)

白樺柄。敷いている感じも可愛い。

食器を拭くにもリネンが活躍する。柔らかな手触りのリネンは手を拭くにもぴったり。毎日使うものなので、触り心地が良いと機嫌も良くなるのは間違いない。

ふんわり厚手のTERVAタオル。


今回の企画をいただき振り返ってみたら、ラプアンカンクリのリネンをたくさん持っていて自分でもびっくりしている。どれも日々活躍しているものばかり。毎日使うものだから、シミもできるしクタクタにもなってくるけれど、そんな経年変化も素敵に感じられるのが、丁寧に作られたリネンの良いところだなあと、つくづく思っている。

表参道店のイベント「HerkulLinen / 食とリネン」は、2022年2月20日まで。お近くの方はぜひのぞいてみてください。

instagram:@otaniyui
https://otaniyui.com/

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく