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Trip|私のフィンランド探訪記 〈06.パーティにもオススメのフィンランドフード5選〉

フィンランドの美しい自然とデザイン、そこに暮らす人々に魅了され、その魅力を発信する活動を行うイラストレーター・フォトグラファーの入海ヒロさんがお届けする、“読む”フィンランド旅。

フィンランドに行くことを夢見ながら、行きたい気持ちを「食」で満たすことが増えました。カフェに勤務する妹といろいろなフィンランドフードを作っては、家族みんなで楽しんでいます。新鮮な見た目と味で私たちをワクワクさせてくれるフィンランドのスイーツやお料理は、パーティーにもぴったり。今回は、これまでに作ったフィンランドフードの中から、パーティにもオススメの5つをご紹介します。


ジンジャークッキー&ルーネベリタルト

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クリスマスシーズンと言えば、欠かせないのがジンジャークッキー。アイシングしたり、穴の開いた形で作ってクリスマスツリーにぶら下げたりと、アレンジしながら家族みんなで楽しめます。手作りするとより香り高くなり、一層美味しく感じられるもの。簡単にできるので、今年は手作りにチャレンジしてみるのはいかがでしょう。

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そのジンジャークッキーの残りをアレンジして作られるのが、ルーネベリタルト。フィンランドでは、詩人・ルーネベリの誕生月である2月頃に多く店頭に並びます。市販のジンジャークッキーを砕いて作ると手軽にできますし、クッキーから手作りすると素朴な見た目ながら手間暇が隠れているスイーツだということが実感できます。ラズベリージャムの赤とアイシングの白が目を惹き、「かわいい!」と歓声が上がりそう。フィンガーフードサイズに小さく作っても良いですね。


ラスキアイスプッラ

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イースターまでの断食期間に備えて、蓄える意味で食べられていたラスキアイスプッラは、アーモンドペーストやラズベリージャムに生クリームを重ねた、ハイカロリーなスイーツです。パーティシーズンは特別に、カロリーを忘れて思う存分にスイーツを楽しんでしまいましょう。

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カルダモンが効いた焼きたて生地の香りは格別です。我が家では、香りにつられて家族が集まってきました。母と姪は、クリームを詰める前の焼きたてカルダモンパンをつまみ食いをしていました。クリームを詰める工程は、小さなお子様も一緒に楽しめます。


ルバーブタルト

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春夏の北欧に登場する植物・ルバーブを使ったタルト。ルバーブの赤が、食卓を華やかに彩ってくれます。我が家では畑でルバーブを育てているのですが、収穫量がまだ少なかったため、この日は柑橘も使ってみました。タルトを作るということが身近になったのは、フィンランドに行ったことがきっかけでした。ルバーブやブルーベリー、りんごなど、いろいろなフルーツを使って、簡単にタルトを焼き上げるフィンランドの日常に触れてからというもの、フレッシュなフルーツを見かけるとタルトを作りたくなります。

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ルバーブの旬は春から秋。ルバーブが手に入らない時期は、ジャムを使っていろいろなスイーツを楽しむのも良いですね。

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フレッシュなルバーブを使って作るタルトでは、作る過程のルバーブの変化に驚きました。フキのような見た目の植物がスイーツになるなんて、想像がつかなかったのです。作ってみたら、加熱すると繊維を感じなくなるほど柔らかくなるルバーブのその食感と甘酸っぱい味にやみつきになりました。


ティッパレイパ

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ティッパレイパは5月1日のメーデーに食べるお菓子です。初めてフィンランドのカフェで見かけた時は、奇妙なフォルムに少し怯みましたが、この時にしか食べられないスイーツとのことだったので、思い切ってオーダーしました。店員さんが「ドーナツの生地を油に絞り入れて揚げるのよ」と教えてくれました。

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「簡単そう!」と思い作ってみたら、ご覧の通り。絞り口が広かったこととセルクルがなかったため、成型がうまくいきませんでした。こうなったら巨大なティッパレイパを作って、お皿にドン!意外にもこれが家族に好評で、みんなで砕いてパリポリとつまんで食べました。生地にレモンを入れているので、揚げていてもさっぱりとした口当たり。大きなティッパレイパにするとインパクトがあって、パーティーでも話題の的になりそうです。


ザリガニ

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フィンランドをはじめ、北欧の夏のごちそう・ザリガニ。子供の頃は近所で捕まえて遊んでいた、そんな思い出をお持ちの人も多いと思います。ザリガニを食べるなんて想像がつきませんでしたが、日本でも北海道では食用として販売されている品種があると知り、家族が集まるお盆にお取り寄せしてみました。

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塩茹でした冷凍のものが届いたので、解凍してすぐに食べることができました。身は小指ほどの太さで小さいけれど、食べてみるとシャコのような味。太いツメの部分は身がしっかり詰まっていてカニのよう。フィンランドの人達が無言で食べるのも納得です。


奇妙な見た目のティッパレイパも、今まで知らなかったルバーブも、恐る恐る食べたザリガニも、全てはフィンランドを通して知ったものばかり。どんな味がするんだろう?どうやって作るんだろう?未知のフードに出会う度に、興味が掻き立てられます。そして、実際に作ってみることで、家族が自然と集まり、「初めて」をみんなで分かちあう喜びとワクワクを感じることができました。

この冬のパーティーは、フィンランドフードを家族や友人と囲んで、新しい体験をみんなでシェアしてみませんか。


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