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#142 仕事のやり方を仕分ける【後編】

前回は、多くの会社が頭を悩ませている
「属人化」について、リスクや属人化が起こる原因を
ご紹介しました。

今回は後編ということで、属人化のメリットと
標準化したほうが捗る仕事について
お伝えします。

前編を読まれていない方も是非ご覧ください。

もし、前編から読みたいという方は、

こちらからお読みくださいね。

1.属人化によるメリット

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属人化にはマイナスイメージを持ちやすいですが、
もちろん、メリットも存在します。

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(1) 個人がスキルアップする
仕事を属人化することで、担当社員の
知識・スキルレベルは上がります。

スペシャリストになることで、創意工夫を繰り返したり、
結果的に仕事の効率が上がったりします。

(2) 会社のブランド力向上につながる
個人の強みは会社の強みです。

上記のように個人がスキルアップすると、その腕を見込んで
「あの会社には○○さんがいるのでお任せしてみよう」
という繋がりが生まれます。

個人を通じて会社の信頼にもつながるんです。

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このような、良い「属人化」もあります。

具体的には、販売職や営業職といった
その人自身のキャラクターによって
売り上げが左右される仕事。

専門性が高い仕事や、習得するまでに時間がかかる仕事、
高度な技術が必要なシステム開発や設計などもです。

もちろん、このような業務でも属人化のリスクが伴います。

むしろ「人」という不確定要素の高い存在に頼ることで、
リスクを抱え込んでいるともいえますね。

業務を引き継ぐ際は準備を早めるなどして、
十分な育成時間を確保したりするようにしましょう。

2.品質を維持できる「標準化」

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特定の人だけが業務を行うことを属人化と呼ぶのに対して、
誰でも業務ができる状態を標準化と呼びます。

前部署では、一部の仕事を除いて
極力、業務を標準化する様言われていました。

なぜなら、それだけ業務の標準化にメリットがあるからです。

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(1) 品質を維持できる
標準化で仕事を「見える化」できれば、
誰でも一定の成果を出せるようになります。

担当する社員によって品質に大きな差がなくなるため、
担当者以外が行っても、品質が維持できます。

(2) チーム全体のスキルの向上
業務標準化はスキルの向上にもつながります。

誰もが高品質の成果物や、効率のよいやり方に
触れることができ、業務に役立てらるからです。

標準化することで、結果としてチームや社内全体の
スキルが向上し、よりよいサービス提供につながります。

(3) 再現性の高さ
業務標準化は会社だけでなく
当事者にとってもメリットがあります。

例えば、急な病気で会社を休んでしまった時、
属人化業務があると「早く復帰しなければ」
「自分の仕事は進んでいるだろうか」と心配になり、
安心して休めなくなるかもしれません。

業務標準化が進んでいれば、担当者がいなくても
問題なく業務を進められるため、お互いに安心できます。


経営者側にとっても、限られた数の社員を有効活用できます。

また、業務を見える化すると、マニュアルなどを
複数の目で見ることができます。

複数の目があると、担当者一人では気づけなかった
改善点が見つかるというメリットもあります。

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このように、業務に関するノウハウが
社内に蓄積されていくと、新入、中途社員、
他部署から移動してきた社員などに
業務内容を伝えやすいです。

また、担当者が抜けた途端に技術やスキルが
落ちる、再現性がなくなるという事態を防げます。

3.標準化の方法やコツ

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業務の標準化が会社にもたらすメリットが大きいのは、
ご理解いただけたかと思います。

とはいえ、属人化をどのように解消すればいいか、
もう少し具体的にご紹介します。

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(1) 「仕組み化」する
まずは、どの社員でも業務を遂行できるよう
業務を「仕組み化」しましょう。

誰がやっても同じレベルの成果が出せる
専門知識や技能がない社員も業務に
取り組める状態にすることが大切です。

例えば、業務にルールを作るとか、
excelの関数やマクロを使って、ボタンを押すだけで
仕事が完了できるようにしたいとか。

特別な能力を必要とする業務以外は仕組み化して、
誰でもできるようにしましょう。

誰でもできる≒再現性が高くなると、
その業務にあたる時間も短縮できます。

(2) マニュアルを作成する
仕組み化の中で、特にイメージしやすいのは
業務マニュアルを作る、ということです。

これがあるだけで、業務効率は大幅に変わります。

簡単に業務を行えるようになります。

担当者からすると当たり前のことをマニュアルに
するなんて面倒だなと思うかもしれません。

しかし、マニュアルを作成する過程で
業務プロセスが「見える化」されるので、
今後の業務改善にもつながりますよ。

時間の制約もあると思いますので、
最初から完璧なマニュアルを作る必要はありません。

まずは簡単な流れを書いたものを作成し、
徐々にブラッシュアップしましょう。

担当者が忙しい場合、少しずつ時間を取って
他の社員がヒアリングしながら作成するという
方法もあります。

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4.まとめ

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いかがですか。

今回のテーマは色々書きたくなってしまい、
前編・後編に分けてお届けしました。

企業にとって、「属人化」は大きな課題です。

メリットもデメリットも知った上で、
うまく活用しましょう。

あなたにとってお役立ちになれば嬉しいです。

今回はこれで終わりにします。

ではまた。

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