上越・東京のイタリア料理店 クオルス・リストランテのマガジン【 La Passione! 】

クオルス・リストランテが情熱(Passione!)をかけて繋がっている生産者のこと、イ…

上越・東京のイタリア料理店 クオルス・リストランテのマガジン【 La Passione! 】

クオルス・リストランテが情熱(Passione!)をかけて繋がっている生産者のこと、イタリアの食文化などを紹介します。 私たちが信頼できる生産者から直輸入するワインや食材も販売しています。 https://bottega.official.ec

最近の記事

イタリア人にとってのトラットリア【トラットリアの風景:第1話】

自由になったらまず何したい? 5月後半に入り、ここイタリアではロックダウンの段階的解除にともない、各地でレストランの営業がいよいよ本格的に再開されました。皆が待ちに待った日の到来です!自粛生活の間、「自由になったらまず何したい?」というサークル仲間とのSNSでのやり取りの中、「いきつけのTRATTORIA(トラットリア)に行きたい!」という発言に対して、間髪を入れずに、ほぼ全員の参加者が「私も!」「もちろん!」「とても恋しい!」などとリプライしていましたが、彼らもどんなにかこ

    • 甘くてシャキシャキ。 生で食べたいホワイトアスパラ【福島県喜多方市・SSK大嶽さんのホワイトアスパラ】

      白くて肉厚、持てばずっしり。この立派なホワイトアスパラガスは、真っ暗なハウスの中で育てられている。品種はグリーンアスパラガスと同じだが、光を遮って栽培することで白くなるのだという。 クオルス・リストランテで使っている「美味しい食材」をつくる日本の生産者たちをご紹介。イタリア人顔負けの「情熱」と「愛情」で、毎年、レストランに品質の高い美味しい食材を提供してくれています。 懐中電灯の光も嫌う、繊細なお嬢様 6年前からクオルス・リストランテに卸しているSSKの大嶽さんによれば

      • 映画『グランブルー』のロケ地。青い海にせり出した展望台広場【シチリア島 タオルミーナ・4月9日広場】

        タオルミーナはシチリアで一番のリゾート地。映画『グランブルー』のロケ地としても有名で、町は映像どおりの青い海を見下ろす高台に広がっています。このイオニア海に向かって、大きくせり出すようにあるのが、4月9日広場。イオニア海の海岸線やエトナ山が見渡せて、最高の展望台です。 LaPassione! 編集部が取材の合間に立ち寄った広場をご紹介します。なぜならイタリアの広場は見所が満載!イタリア全20州のワインのどれもが、その地域の個性を表現しているように、広場にもそれぞれ個性的

        • ずっしり重いナスはおいしさも深い【上越市・田中さんの丸茄子】

          大きな緑の葉っぱの間から下がっている、つやつやのまん丸ナス。顔が映りそうなほどの光沢感。手渡されるとずっしりと重みを感じました。 クオルス・リストランテで使っている「美味しい食材」をつくる日本の生産者たちをご紹介。イタリア人顔負けの「情熱」と「愛情」で、毎年、レストランに品質の高い美味しい食材を提供してくれています。 上越市 田中義大さん 「顔はあんまり大きく載せないでね」と控えめに話すシャイな田中さん。春夏は丸茄子と田んぼ、農閑期の冬はアスパラ菜を栽培している。 丸

        イタリア人にとってのトラットリア【トラットリアの風景:第1話】

          クオルス・リストランテの仲間たち「スクアドラ・クオルス」とは?

          スクアドラ・クオルスとは、クオルス・リストランテの仲間たちのこと。100年続くイタリア料理店を目指す私たちをサポートしてくれている現地パートナー達。 契約ブドウ栽培、オリジナル醸造のワイン、伝統的バルサミコの醸造、 スタッフの料理研修などを行ってくれています。 ※画像をクリックするとスクアドラ・クオルスの詳しい情報をご覧いただけます。 どの提携先もファミリー経営で規模が小さいものの、伝統的な製法と技術でクオリティの高い本物を作り続け、私たちに届けてくれています。 彼らの

          クオルス・リストランテの仲間たち「スクアドラ・クオルス」とは?

          シェフとグループラインでやりとり。「旨さ」を見極めて仕入れ【能生町「魚正」の太刀魚】

          実家の魚屋を継ぎたくなくて、マグロ漁師になった中村淳一さん。海に出たら1年半は戻らない遠洋漁業の生活の中、怪我をして漁師を断念したところで、今度は建築の世界へ。「でも、ふっと自分の中には魚屋の血が流れてる、って確信したんです」。そして魚屋を継ぎ、23年になるという。 クオルス・リストランテで使っている「美味しい食材」をつくる日本の生産者たちをご紹介します。イタリア人顔負けの「情熱」と「愛情」で、毎年、レストランに品質の高い美味しい食材を提供してくれています。 クオルスのシ

          シェフとグループラインでやりとり。「旨さ」を見極めて仕入れ【能生町「魚正」の太刀魚】

          クオルス・リストランテの生ハムはこう食べるのが正解◎

          手間と時間をかけて熟成した生ハム。肉質の状態や、切り方によっても味わいがずいぶん違ってきます。さて、クオルスの生ハムは、どう食べるのが正解? ゆっくりと手回しで厚切りに。空気を含ませてカット 生ハムを切る機械にも色々ありますが、本場は手回し。ゆっくりと丁寧に、空気を含ませるようにカットすることで、ふんわりした柔らかな味わいに。クオルスリストランテでは特に「厚切り」にこだわっています。まるでステーキのようにナイフで切りながら食べるイメージ。豚肉の甘く豊かな味わいをふんだんに

          クオルス・リストランテの生ハムはこう食べるのが正解◎

          テクノロジーとトラディショナルが同居。パルマハムの美味しさの秘密

          イタリアの生ハムの王様といえば「パルマの生ハム Prosciutto di Parma」。同じくパルマには「パルミジャーノ・レッジャーノ」もある。なぜパルマなのか? クオルス・リストランテで提供しているCLAI(クライ)の生ハムは、原材料は肉と塩のみ。それでいて豊かな味わい。その鍵はパルマの気候風土 (ミクロクリマ)と伝統の技だ。近代的でクリーンな工場には活躍するのは熟練のマエストロがいて、途中、「パルマの風にあてる」という過程も。LaPassione!編集部は、テクノロジー

          テクノロジーとトラディショナルが同居。パルマハムの美味しさの秘密

          生ハムとパルマの奥深〜い歴史

          「生ハム」と言えばパルマ。クオルス・リストランテでもパルマ産の生ハムを使用しています。気候風土と食べ物の関係がより強いイタリアだから、もちろん「生ハム」にも、一言では語りきれないたくさんの側面があります。 奥深〜い、生ハムの歴史 紀元前2世紀には既に、古代ローマの政治家、大カトーの著書「De Agricoltura(農業論)」において、パルマ周辺で作られる風で熟成されたハムの香りについて記されています。プロシュットの語源がラテン語の『prae exsuctus(よく乾いた

          自然の中で育まれた健康な赤身肉、くびき牛と短角牛【上越市 荻谷畜産】

          艶やかなブロンドヘアが美しい「越後上越・短角牛」何ときれいなブロンド!つややかな赤茶色の毛を持つこの牛の名前は越後上越・短角牛。上越地域のブランド牛で、現在、飼育しているのは荻谷さんだけ。夏は笹ヶ峰牧場で放牧、冬は牛舎で育てる夏山冬里方式によって、余分な脂身のない低脂肪高タンパクな赤身肉が育まれる。ほかの和牛の場合、穀物も与えられるが、草とワラだけで生きられるのは短角牛だけ。食べた草やワラを肉にする力がすぐれているからだという。 クオルス・リストランテで使っている「美味しい

          自然の中で育まれた健康な赤身肉、くびき牛と短角牛【上越市 荻谷畜産】

          ごく普通の地方都市で造られる幻のワイン「ブルソン」

          先日、クオルス・リストランテ提携のカンティーナ「テヌータ・ウッチェリーナ」の赤ワイン「ブルソン」が、ワイン品評会「ジルベール&ガイヤールインターナショナルチャレンジ2020」において、栄誉ある金賞を受賞しました。この世界に誇る素晴らしいワインは、エミリアロマーニャ州、ラヴェンナ近郊の「ルッシ」というごく普通の地方都市で、小さな家族経営のカンティーナで造られているのです。 地方都市「ルッシ」 イタリア北部にあるエミリア=ロマーニャ州のアドリア海寄り。カンティーナ(ワイナリー)

          目的がなくても立ち寄るボローニャのセンター広場

          LaPassione! 編集部が取材の合間に立ち寄った広場をご紹介します。なぜならイタリアの広場は見所が満載!イタリア全20州のワインのどれもが、その地域の個性を表現しているように、広場にもそれぞれ個性的な歴史や魅力があるからです。 その地域で作られているクオルス提携のワインもご紹介します。 どこへ行くにも必ず通る広場です ボローニャ取材で立ち寄った、老舗チーズ屋「バルビエリ」のリンダに、ボローニャの中心、マッジョーレ広場へ案内してもらった。突然カラオケを流して歌い出す人

          ブドウ果汁のみで最低12年かけて熟成!カゼッリ社の伝統的バルサミコ酢ができるまで

          なんと最低12年の熟成を経てようやくできあがる「伝統的バルサミコ酢」。 なぜそんなに時間をかけるのか?その工程とは?わかりやすくまとめてみました。 まずは母なる樽へ 収穫した白ブドウ(トレッビアーノ種)を搾り、専用の大鍋で一晩煮詰めてできた濃縮果汁(モストコット)を、「母なる樽」へ移します。母なる樽で酢酸発酵を開始させる。全ての伝統的バルサミコ酢の元を作る重要な種酢となります。 母なる樽に詰めるモストコットの量は2/3程度。1/3に空気を入れることで、空気接触が必要な酢

          ブドウ果汁のみで最低12年かけて熟成!カゼッリ社の伝統的バルサミコ酢ができるまで

          大人気ワイン「ブルソン」が金賞受賞!

          クオルス・リストランテ提携のワイナリー「テヌータ・ウッチェリーナ」のワイン「ブルソン」が、ワイン品評会「ジルベール&ガイヤールインターナショナルチャレンジ2020」において、栄誉ある金賞を受賞しました!ちなみに先日も彼らの造るワイン「クリヴォ」が、同品評会で金賞を受賞したばかり。家族経営の小さなカンティーナでありながら、毎年、私たちに最高のワインを届けてくれます。 ジルベール&ガイヤールインターナショナルチャレンジとは?(GILBERT & GAILLARD interna

          モデナの伝統的バルサミコ酢を知る5つのこと

          モデナの伝統的バルサミコ酢には、熟成に最低12年以上もかける独特の製造方法とその高価さから、単に調味料としてだけでは無い、様々な歴史と価値が詰まっています。そんなバルサミコ酢のエピソードをご紹介。 1.「バルサミコ酢」と「エステ家」との関係 「伝統的バルサミコ酢」は現在、イタリア北部エミリア=ロマーニャ州のモデナ県とレッジョエミリア県のみで作られている。ここは13世紀から500年以上、貴族エステ家の領地で、彼らの誇りでもあったバルサミコ酢は、他人に知られないよう大切に保管

          バルサミコ酢と伝統的バルサミコ酢。その違いを知っていますか?

          すっかりおなじみになったバルサミコ酢。でも、スーパーなどで簡単に手に入るバルサミコ酢と、高級食材店でしかお目にかかれない高価な「伝統的バルサミコ酢」、その違いを知っていますか? クオルス・リストランテが現地で出会い、彼らの情熱(Passione)や人柄、品質に共感し、提携しているスクアドラ・クオルス(チーム・クオルス)の作り手達。どの提携先もファミリー経営で規模が小さいものの、伝統的な製法と技術でクオリティの高い本物を作り続けています。スクアドラ・クオルスの一員で、クオルス

          バルサミコ酢と伝統的バルサミコ酢。その違いを知っていますか?