ピンクスープの正体はービーツとリトアニアとクリスマス
瀬戸内の温暖なエリアでさえ冷凍庫の中に住んでるみたいな日が続いた先週のクリスマス。
当日は牡蠣とほうれん草のクリームパスタにサラダ、フライドチキンby ケンタ、とささやかに食卓を整えて、お気に入りのケーキ屋さんのクリスマススペシャルに舌鼓をうち、締めくくり。
プレゼント交換でいくつになってもクリスマスだけは青春プレイバックなのでした。
ところで、自分史上これまで一番うつくしくテーブルを囲んだ思い出のクリスマスといえば、リトアニアという北ヨーロッパの小さな国の伝統的な食卓。
実はわたし、かれこれ7-8年くらいたつのか、在京リトアニア大使館にひょんなことからご縁ができて、しょっちゅう出入りしていた時期がありました。
来日するリトアニアの方々の視察をコーディネートしたり随行したり、イベントをサポートしたり、通訳を担ったり・・・。
一度だけ個人的にリトアニアへ旅したこともあって、中世の伝統的な文化と素朴さとが入り混じる街並みや北欧らしい白樺の景色がよみがえるなあ。
そして、代表的な食事がビーツのスープ(通称ピンクスープ)とキビナイ(餃子のような形をしたミートパイ)。
あるクリスマス時期に、某アパレルメーカーがリトアニアをフューチャーするということで、すてきにテーブルをしつらえたことがあって大使夫人自らもたいそう張り切って監修され、そのときはじめてクリスマス本来の意味をお話くださったのでした。
一言でいうとリトアニアのクリスマスはいわば日本のお盆。
どういうことかというと、ご先祖様や近年亡くなった方々の御霊に手を合わせる日。
食事も集まった人数プラスα用意。例えば6人で集まってクリスマスをお祝いするとして、テーブルの長辺左右に3人ずつお皿が並ぶ。そして短い端っこにも椅子を置いて食器を並べる。
その6人以外の座席は誰のためかというと、御霊が自由に座るための場所。そしてクリスマスを一緒に過ごして、集まったみんなで平安の祈りを捧げる。
という伝統があるのよ、と教えて下さり、ヨーロッパにもアミニズム的世界観があるのかと驚いた記憶があります。
だからあの国に行くとホッとしたのかもしれないなあ。
と、ここで話をビーツに戻しますが、そういうわけでわたしにとって自動的にビーツ=リトアニア、だったのです。
ところが、今年になって驚いたことに、大好きな千里さんがビーツスパゲティなるものを発明(!)され、記事だけでなくついには最近発売されたレシピ本にも掲載されるほど。
そして、同じく千里さんファン繋がり(略して千友)のお料理上手なKikkoさんin ブラジルもしょっちゅうビーツパスタを作っていらっしゃるとのこと!
え~!ビーツってそんなに日常的だったの?!
今年のわたし的10大ニュースのひとつにランクインしてもいいくらいの衝撃です・・・。
さらには先日参加した千里さんのライブ@blue note Tokyoでも特別メニューとして供されて、もしかしてわたしが知らないだけでみんなこんなにビーツのとりこなの?!と驚きを隠せません。
ああ・・・当時出会ったすべてのリトアニア人たちに伝えてあげたい!
ビーツってコーベビーフみたいに世界中で愛されてるのよ♪
ビーツとリトアニアとクリスマス
―そして千里さんのビーツのスパゲティ。
わたしの人生にビーツがこんなにも浸食(!)してこようとは。。。
と。
いつかこのビーツネタを書きたい書きたいと引っ張っていたらついにクリスマスを過ぎてしまったけれど、この本のおかげで世の中にピンクのパスタがじわじわ市民権を得てゆくことを願いつつ、満を持してわたしも作ってみようっと♪
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