保健師時代を振り返る⑪
大切な皆さま、こんにちは。
ゆるりお出掛けしていた数日間。
のんびり出かける時間があることに
感謝です。
日々目まぐるしく色んなことが起こる中で
何を大切にしていけば良いのか、
自分は今何をしたら良いのかを
立ち止まって考える、
話してみる、
それが大切なのだということも
働く中で学ばせていただいていたことを
改めて思い出しました。
前回の記事はコチラ
↓
続き…
20.涙の理由
人が涙を流す時、
いったいどんな理由が
あるのでしょうか。
最初に思いつくのは、
悲しい時。
あとは、
嬉しい時や悔しい時、
感動した時。
などでしょうか。
全てにおいて、
自分の心が何かしらのことで
震えた時。
ということだと感じます。
前回にもお話ししていた、
介護者の方の相談会の時や
関わっていた方との関係の中、
自分自身のことなど
働いている中で
沢山の涙を流しました。
でも、
一つ言えることは
悲しい涙だけではなかった。
ということ。
喜び合い、
感動し、
沢山の輝きに触れて、
時に一人で、
時に誰かと一緒に
沢山の涙を流すことができました。
相談会では、
内容としては苦しいことも
沢山あります。
「何度も同じことを聞かれて頭がおかしくなりそう」
「なんでそんなことをするのか訳が分からない」
「ダメと言ってるのに言うことを聞かない」
「もうどうしていいかわからない」
「いつ終わりが来るのか、この先どうなるのか」
先の見えない不安に涙を流す方もいます。
相談に来られる方は、
ご家族の方が多いですが、
そのもどかしい思い以上に
ご本人を大切に思っているからこそ
「相談に来る」という選択が
出来るのだと思います。
目に見えることだったり、
周りに迷惑をかけてはいけない、
自分（介護者）の生活のため、
という思いもあるのだと思いますが、
完全なる赤の他人ではなく、
大切な家族だからこそ
諦めきれなかったり、
「どうにかしたい」という思いを
話に来られるのだと思います。
だからこそ、
自分の中の大切な思いや
言葉にならない感情が
涙となって外に出てきているのだと
私は勝手ながらに感じていました。
そのため、
私にとって、
目の前で流される涙は、
どれも素晴らしく美しい涙でした。
「思いやり」という輝きと
温かさを持って、
頬を伝い、
話されている介護者の方を、
つまり自分自身を温め、
頬を伝う感触で頑張ってきたその方が
癒されていたように感じます。
だからこそ、
涙を流した後、
話し終わった後、
どこかスッキリした
笑顔が輝いていました。
21.笑顔の先へ
介護者の方が元気でいること、
これは、
とても大切なことです。
以前の記事でも、
介護者が無理をしないことが大切である
と少し触れました。
介護者が無理をすることで、
例えば体調を崩したり、
動けなくなることで
ご本人の生活や命にも
関わることがあるからです。
ですが、
それだけではありません。
介護者の方も
「今を生きている大切な一人」
なのです。
人の数だけ人生がある。
介護をしているからと言って、
介護者の方の人生が
無くなってしまうわけではありません。
介護をする中で、
苦しい時、
つらい時もあります。
だからこそ、
自分の時間、
自分の人生を大切にする、
喜ばせる時間もとっていただきたいと
思います。
認知症の方に限りませんが、
人は合わせ鏡と言います。
コチラが怒っていれば
相手も怒り顔、
コチラが笑っていれば
相手も笑顔を返してくれます。
どちらの顏が良いですか？
私は、
やっぱり「笑顔」が良いです。
認知症の方で頭の中で
言葉が上手く組み立てられず、
怒りで自分のイライラを
表現する方もいます。
そこに更に怒りで返したら
一体どうなるでしょうか？
そうなる前に、
病気のことを
きちんと理解することも
大切ですが、
まずは、
にこやかな笑顔を心掛けたり、
心にゆとりを持って、
認知症の方のお話を聴くことで
怒りに発展せずに
お互い笑顔で過ごせることも
あります。
そのためには、
介護者の方の心のゆとりが
大切だと感じます。
介護者の方の負担軽減、
ゆとりの時間が
ご本人の生活にも関わります。
「レスパイトケア」という
言葉もありますが、
「レスパイト＝小休憩・休息・息抜き」
という意味です。
介護者が一時的に介護から離れ、
ゆとりの時間を取ることで
再びご本人と関わる時に
優しい、温かな気持ちで
接することが出来ることに
繋がると私は思っています。
お互いが笑顔でいること。
それは、
これから先、
そして、
振り返った時の
豊かな時間に繋がる
大切なきっかけだと感じます。
続く…
今回も大切な時間を
振り返る機会をいただき、
ありがとうございました。
涙と笑顔は仲良しで
自分の中に溢れた感情が
美しい輝きを放ち
外に出てきた姿を
私達は見ているのかもしれません。
涙の輝きと笑顔の輝きが
自分と大切な人を
幸せにしますように。
それではまた、次回。
いつもありがとうございます。
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