"遅咲きの花は美しい" メリル・ストリープさん 好きな映画8選
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
俳優業界で最も権威がある賞とされるのが
米国アカデミー賞と言われています。
俳優部門は四つあり
主演男優賞、主演女優賞
助演男優賞、助演女優賞
それぞれの部門にノミネートされること自体
輝かしい栄誉であると言われています。
また各部門のノミネート数名の中から
たった一人の受賞者が選出されます。
その際に手渡されるのがオスカー像です。
現在のところ、オスカー最多受賞者は
キャサリン・ヘプバーンさんが
主演女優賞4回受賞されており、
オスカー受賞4回は彼女のみです。
今回はメリル・ストリープさんについて
小生なりの見解を踏まえて記事をまとめます。
彼女はアメリカ合衆国の女優で
米アカデミー賞に21回ノミネートされ
ノミネート回数は歴代1位です。
※2位はキャサリン・ヘプバーンさんの
12回ノミネート
彼女は現在までに
主演女優賞を2回、助演女優賞を1回
オスカーを合計3回受賞しています。
彼女の魅力に迫ってみたいと思います。
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
1970年代
ニューヨークへの旅立ち〜出会いと別れ
学生時代の彼女は
様々なスポーツに対して応援する
チア・リーダー部に所属しており
当時からかなりモテていたようです。
彼女はイエール大学演劇大学院を卒業後に
1975年にニューヨークに移り住み
俳優としてのキャリアをスタートさせました。
この時、彼女は26歳と
決して早いデビューではありませんでした。
ブロードウェイの舞台ですぐに頭角を現して
1977年にシネマデビューを果たします。
転機が訪れたのは
デビュー2作目"ディア・ハンター"で
ロバート・デ・ニーロの恋人役に抜擢され
その共演者としてNY時代に知り合った
俳優のジョン・カザールと恋仲となります。
しかしカザールはがんの病に冒されます。
映画"ディア・ハンター"の収録中
カザールは日を追うごとに体調を崩し
憂慮した映画供給元が
カザールの出演を危ぶみ解約を申し出ます。
メリルやデニーロの陳情により
カザールの出演は続行されました。
そして、この頃に
メリルはカザールと婚約しています。
しかしながら__
"ディア・ハンター"の封切を待つことなく
ジョン・カザールは
42歳の若さで逝去しました。
この時の悲恋が
メリルの生涯に大きな影響として、
その演技に刻み込まれたと考えられます。
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
1980年代
一躍メジャーに駆け上がる
クレイマー・クレイマー(1979)
Kramer vs. Kramer
映画の中で描かれる
ダスティン・ホフマン演じる父親テッドと
当時子役のビリーの父子が力を合わせて
フレンチ・トーストを焼く手際の良さが
親子の絆を感じさせます。
メリルは
真面目な故に人生に少し張り詰めた感じの
妻ジョアンナを見事に演じております。
この映画で
アカデミー助演女優賞を獲得しました。
離婚裁判で打ち負かしたものの、
胸の内を吐露するように
愛する想いがあることを伝えにくるラストは
感涙ものです。
ソフィーの選択(1982)
The Sophie's choice
メリル・ストリープの代表作
アカデミー主演女優賞を獲得しました。
少年スティンゴは
片田舎から都会の生活に憧れて
作家になりたい夢を叶えるべく
ブルックリンにあるピンク一色に塗られた
安いアパートに引越します。
隣に住むのは精神分裂症のネイサンと
虚弱であるが美しく、どことなく影のある
ソフィーという女性が住んでいた。
この3人はソフィーを巡って三角関係となり
スティンゴの求愛に対し、
ソフィーは誰にも語っていない真実を告げる。
この暗く救いようのない世界に
終止符を打つことが出来るのは"死"のみだ。
薄幸の美女ソフィー演じるメリルの演技が
エグすぎて見たら忘れられない映画です。
殺意の香り(1982)
Still of the night
ニューヨークのマンハッタンで
駐車中の車内から男の死体が発見される。
被害者の名前はジョージ・バイナム
ロイ・シャイダー演じる
精神分析医サム・ライズのもとに
ある日、怯えた様子の美しい金髪の女性が
訪問してくる。
メリル演じる彼女の名は
ブルック・レイノルズ
事件の被害者であるジョージの助手を
勤めていたという。
これをきっかけに
サムはミステリアスな事件に
巻き込まれいく。
この映画でみせるメリルは
美しく妖しく__
そして謎めいた魅力に溢れている。
シルクウッド(1983)
Silkwood
核燃料ペレットの製造に従事していた
カレン・シルクウッド
彼女は謎の死を遂げる。
彼女は
プラント内で行われていた
多数の不正行為に気づいた。
その事実をアメリカ原子力委員会(AEC)
に証言したのちに
カレン自身の体に異変が起こる。
彼女はプルトニウムによる
不審かつ深刻な汚染を受けてしまう。
彼女はこれらの事実を公衆に告発するため
証拠書類を持って
ニューヨーク・タイムズ紙へ
記者に会いに行く途中
不審な自動車事故により死亡したのだった。
社会派のドキュメントに基づいて
巨悪と闘う意志の強い女性=カレンを
熱演しています。
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
1990年代
懐の深い演技へ
激流(1994)
The River Wild
家族レジャーで急流下りを楽しむ一家に
二人組の男達が現れる。
共に急流下りをする仲間として打ち解けるも
徐々に彼らの本当の姿が判明する。
ラフティング・ボートを巧みに操る
妻ゲイルを演じています。
ガントレットと言われる滝壺が最大の難所で
アクション俳優としての新たな一面を
見せてくれます。
マディソン郡の橋(1995)
The Bridges of Madison County
ハリウッドの第一人者
クリント・イーストウッド監督による
ベストセラー小説の映画化作品です。
アイオワ州の片田舎
メリル演じる平凡な家庭の主婦フランチェスカ
ナショナルジオグラフィックのカメラマン
ロバート・キンケイド
二人は意気投合し
やがて不倫の恋に堕ちる
共に過ごした、たった四日間の出来事
それは生涯忘れ得ぬ想い出として刻まれる。
出会いがあれば別れがある__
「さよならは言わないで」
笑顔でまた会える時が来るならば
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
2000年代
新境地へ
プラダを着た悪魔(2006)
The Devil wears Prada
出ました!
ミランダ編集長
弁解なんて聞きはしない。
高圧的に見下しての
「以上よ。」
と眼鏡の奥の鋭い眼光に睨まれては
新人などは
ひとたまりもありません。
ニューヨークでは
ファッションセンスがなければ
仕事なんて出来はしない。
アン・ハサウェイ演じるアンドレアが
自分磨きに奮闘するところも良いですし
メリルがこの映画で見せる演技が
今までにない新境地だと思います。
マンマミーア!(2008)
Manma mia!
齢58歳にして歌い、そして踊る。
さらなる新境地へと向かうメリル
彼女のトレードマークは
その雪花石膏のような透明感のある肌と
美しいブロンド・ヘアー
ミュージカルで披露する可愛らしい歌声は
どうみても20歳くらい若見えしています。
1980年代の頃と比べても
愛らしさが増していると言っても
過言ではないと思います。
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
あとがき
史上最高のアクトレスへ
その後、2011年には
"マーガレット・サッチャー
鉄の女の涙"
で3度目のオスカーを獲得しました。
更新不可能と言われた
大女優キャサリン・ヘプバーンの持つ
オスカーのノミネート回数を
23年ぶりに更新しており
あとひとつオスカー像を
手中に収める可能性は高いと思われます。
現在の夫であるドナルド・ガマー氏と結婚し
ハリウッドでは珍しく初婚を貫いて
四人の子宝に恵まれています。
メリル・ストリープさんの半生を描き
詩的《リリカル》に結びます。
・
・
・
・
メリル・ストリープに愛をこめて
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
長文お読み頂きありがとうございました。