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"るーみっくわーるど"    高橋留美子さん作品 5選 +1

画像引用 ©︎高橋留美子
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40年前
中学生の頃に観たTVアニメ「うる星やつら」
の衝撃が脳裏に焼き付いている。

その当時は厨二病と言う言葉はなかったが、
「男子ならガンダム!」と言った具合で
ラムちゃんをスキと公言することが
少し恥ずかしさを感じていたように思う。

今になって思えば、前代未聞かつ魅力的な
ラムちゃんのキャラクターを目の当たりにして

虎縞の宇宙船に乗ってやって来た
ビキニ姿の魅力的な女の子の出現は

さながら幕末期の黒船のごとく
小生のような厨二病男子の
心を鷲掴みにすることは
造作もなく容易いことであっただろう。

それ以来__
小生は高橋留美子作品の信者となった。

そんな小生が愛して止まない
高橋留美子先生の作品を5つ紹介します。

ジーク・ルーミック! (`_´)/

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①高橋留美子短編集 2 
「炎トリッパー」
(1983年)

17歳の高校生・涼子すずこは、近所にすむ
少年・周平とともにある日の夕方、
ガス爆発事故に巻き込まれる。

涼子が気付くと__
そこには無数の屍が転がっていた。

なんと戦国時代の合戦場に
タイムスリップしたのだった__。

1980年代の留美子先生は才能に満ち溢れ
瑞々しいまでの感性が研ぎ澄まされてます。

その年代に描かれた作品群の中にあって
この作品は1・2を争うほどに秀逸でした。

この作品で見せた話のプロットは
のちの「犬夜叉いぬやしゃ」へと発展していきます。

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②高橋留美子短編集 2 
「笑う標的」
(1983年)

志賀ゆずるの元に自身の許婚である
志賀あずさがやって来る。

梓は一途に譲を想い続けていた。

梓との婚約は幼少期に親同士で交わしたもの。

現在、譲には里美というガールフレンドが既に
いるため梓にはもう過去の話だと諭したが

しかし、それによって嫉妬した梓は
この世のものでない魑魅魍魎ちみもうりょうの力を駆使し
復讐の化け物へと変わり果てて__

 

心にうごめく情念
単なるホラーにとどまらない
和テイストの情緒をたっぷりに散りばめて
美しさ・哀しみ・儚さの描写が綾をなすように
織り込まれている印象深い物語でした。

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③高橋留美子劇場
「君がいるだけで」
(1999年)

倒産により失業した会社重役だった堂本は、
風邪で寝込んでいる妻の代わりに、
手作り弁当の店にパートに出ることになる。

誇り高く曲がったことが大嫌いな筋金入りの
会社人間だったが、弁当屋のパートとして
慣れないながらも
海外留学生のアッチャラー、気弱な店長と
共に接客に勤しむ中、事件は起こる__。

若き留学生アッチャラーは海を越えての環境下
で周囲に溶けこんでゆくのに対して

堂本は不器用であり、信念の男である。
「人はそう簡単に変われるもんじゃない…。」
生き様を貫いてきた男が涙を堪えるシーン

人生終盤を迎えた中年男の哀愁が漂う
ハートフルな物語でした。

普遍的な日常の題材にも、共感することが
この作品に散りばめられています。

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④人魚シリーズ 
「人魚の傷」
(1992年)

湧太と真魚が旅の途中で知り合った
母を訊ね一人旅をする子供・真人と再会する。

一見、裕福な家庭での母子のように見えるが
闇深い真実を知ったところで、この物語は
最悪の結末へと急展開するサイコ・ホラー

人魚シリーズは1984年から1994年にわたり
不定期で9作品描かれました。

あらゆる時代で人魚の肉を巡って、人の争いや
生死観とは何か?といった重たいテーマが
脈々とつづく"大河ドラマ"のようにスケール
の大きなシリーズです。

人魚と言えばディズニーのような煌びやかな
イメージを持っておられる方も多いですが
このシリーズ全編を通して描かれる人魚は
重々しく醜くグロテスクです。

既成概念を覆えす破壊と創造が桁違いすぎる。

留美子先生はやはり只者ではない。
この人魚シリーズは一味も二味も違います。

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⑤めぞん一刻
第70話 「愛の骨格」
(1984年)

五代と響子がはじめて大げんかをした日__
ひょんなことから修理中の二階ベランダから
落下した五代は全治一ヶ月の骨折を患う。

そんな五代に罪ほろぼしをするため
五代の入院する病院に
足繁くお見舞いする響子であった。

少しづつ二人の距離は縮まってゆく__
松葉杖を落とす五代に寄り添う響子

二人の時間が一瞬止まる。 
「このままで居て…。」

愛は育まれてゆく__


ラブコメの金字塔「めぞん一刻」
この中盤あたりで惹かれあう五代と響子
話のプロットが長屋で営まれる人情話から
男女の惹かれ合う瞬間の切なさや儚さを描く
恋愛ストーリーへと絶妙の変化を遂げてます。

全話を通して、この中盤のプロット変化が
この作品を魅力的に豊かなものにしている
と思います。

留美子先生の優しさと愛に溢れた世界観

響子さんの性格は、ご自身を投影していると
何かのインタビューで読んだことがあります。

それ故に、生き生きとした描写なんですね。

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番外編
うる星やつら 2 
ビューティフル・ドリーマー 

(1984年)


友引学園の文化祭前日
同じ一日を繰り返す時間軸のループに陥る
あたるとその仲間たち

あたる達は面堂家の所有する飛行機に乗り込み
変わり果ててしまった世界の異変に慄く。

これは誰かの夢の世界なのか__


映画監督を務めた
押井守さんの想いのまゝに
この作品は制作されました。 

SFファンタジーとして、哲学的な一面もあり
イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニへの
オマージュが散りばめられています。

押井監督のこだわりが随所に感じられ
映像美に満ち溢れています。

番外編としたのは
"るーみっくわーるど"でなく
完全なる押井ワールドが繰り広げられており
それが故に、また違った魅力に溢れています。
ホントに一見の価値ありの作品です。

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今回で紹介出来なかった作品も人気が高く
らんま1/2、犬夜叉etc…
その足取りをたどれば不朽の名作を生み出し
連載は全てTVアニメ化されてます。

今もなお最前線で描きつづける高橋留美子さん

優しさと愛にあふれた
"るーみっくわーるど"は永遠に不滅です!

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長文お読みいただきありがとうございました。

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