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とくに響いた本たち

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過去に読んだなかの選りすぐりの本たちをまとめています。
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記事一覧

音楽のプリミティブな衝動が描かれるサイコーな漫画!『音楽 完全版』(大橋裕之)

渋谷直角のようなサブカルを題材に心の内面に肉薄していくエゲつなさは無く、藤岡拓太郎のよう…

老化は治療できるという衝撃!『LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界』

タモリさんは27時間テレビで総合司会を担当したとき、あえて食べ物を口に入れないで集中力を維…

声にならない声に耳を傾ける『自分の薬をつくる』(坂口恭平)

『0円ハウス』や新政府の立ち上げなど多彩な活動をする坂口恭平さん。自らの躁鬱病の体験から…

ヤバい世界のヤバい奴らは何食ってんだ?『ハイパーハードボイルドグルメリポート』(…

映像だからこそ伝わるシンプルながらワクワクするテーマ。『謎の独立国家ソマリランド 』の高…

『単純な脳、複雑な「私」』(池谷裕二)を読んで

脳科学から「心」の構造を覗いてみよう! 意識・無意識、記憶、私とは何か、多彩な題材が扱わ…

『うらおもて人生録』(色川武大)は至高の深夜ラジオだ

『うらおもて人生録』を読んだ。人生のバイブルになるかもしれません。 どなたかの推薦で読ん…

『新訳 茶の本』(岡倉天心)を読んで

日本のことを英語で世界に発信した偉人といえば内村鑑三、新渡戸稲造、岡倉天心。あ、鈴木大拙もそのなかに含まれるでしょうか。 さて今回は岡倉天心の『茶の本』です。 角川の新訳版が素晴らしいのは、ところどころ解説を入れてくれていること。そして「エピソードと証言でたどる天心の生涯」の収録です。 岡倉天心はその生涯を知った方がぜったいにおもしろいですね。(自分のラブレターまで晒されて本人は怒っているだろうなあ)。まあ、とにもかくにも、まずはここから読んでもよいと思います。 天心

『現代語訳 文明論之概略』(福澤諭吉)を読んで

福沢諭吉著『文明論之概略』を読みました。斎藤孝さんによる現代語訳版です。 明治8年。1875…

『急に具合が悪くなる』(宮野真生子・磯野真穂)を読んで

いつか読まねばならないと思っているのが『「生と死の境界線~「最後の自由」を生きる』。ガン…

『最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術』(橋下徹)を読んで

本当の苦しい交渉でデータが切り札となるのは、デメリットの強調のときなのだ 『行列のできる…

『人生論ノート』(三木清)は、立川談志も驚くような本質をつく名言だらけ

「努力とは、馬鹿に恵えた夢である」。この言葉を残したのは立川談志。 自らの人生経験や、あ…

【言葉】ポール・ヴァレリー(詩人)『ヴァレリー・セレクション 上』より

いつ・どういうきっかけでポール・ヴァレリーを知ったかは覚えていません。 詩の引用で知られ…

『苦しかったときの話をしようか』(森岡毅)から学ぶ、資本主義の本質

この本は「プロのマーケターが就職活動を始める自身の子のためにしたためた虎の巻」。 で、そ…

『フランクリン自伝』(ベンジャミン・フランクリン)がめっちゃおもしろい

『フランクリン自伝』を読みました。 なんだかんだ、いいヤツが勝つ。本質をみた気がしました。いいヤツが世の中に必要とされ、場合によってはベンジャミン・フランクリンのように偉人となり、歴史に残ることがある。国葬です。 交渉の本でも「いいヤツであれ!」ってわりとあります。ドラッカーの考えるイノベーターは、単純な破壊者ではなく、全方位に働きかけができる調整役のような人です。解釈すれば、いいヤツと考えられなくもない。 で、ベンジャミン・フランクリンが生きてきた自身の歩みを、ときに