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創作WS「Flash.」vol2 レポート2021.4.17

createmodel「けい」主催の
2021年4月17日開催の創作WS「Flash.」vol2 レポートになります。

【ワークショップ概要】

奥田さん(カメラマン)と僕(役者)が
被写体(参加者)の方へヒヤリングを行います。
そこで出てきた言葉を大切にしながらイメージを作り上げて、
ロケーションごとに言葉かけで演出しながら撮影します。
一体となって
「時間の流れを生きている、その瞬間を切り取った写真」を創作します。

日時:4月17日(土)17ː00~21ː00
場所:アトリエ戯曲組 (雨予報のため野外から変更)
料金:被写体2,500円 見学補助1,000円
定員:被写体2名 見学補助6名
対象:どなたでも
主催:createmodel「けい」
協力:戯曲組

【フライヤー】

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【ワークショップ構成】
1 事前アンケート
2 ヒアリング
3 撮影
 3‐1 中山侑子さん
 3‐2 日登美さん
 3‐3 2人
4 感想会
5 事後アンケート

・「アトリエの空間に合う衣装」を考えて着て来る。
・「大切なもの」を一つ持ってくる。

【被写体】

中山侑子さん

日登美さん

【スタッフ】

写真:Shumpei Okuda

撮影:  fuko   

補助:オガワジョージ



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1.事前アンケート

・最近、感情が一番動いた時はどんな時でしたか?
・はまっていることは何ですか? 
 また、やらなくなったことはありますか?
・どうしてこのWSに参加しようと思いましたか?


中山侑子さん

「最近、感情が一番動いた時はどんな時でしたか?」
海を久しぶりに見た時


「はまっていることは何ですか? また、やらなくなったことはありますか?」
はまっているのは、音声配信やブログ、Instagramなどで言葉や写真を発信すること
やらなくなったこと 個人でつけていた日記を書かなくなった。


「どうしてこのWSに参加しようと思いましたか?」
写真を撮られることが苦手なので苦手意識を少しでも克服したくて、参加しようと思いました。


日登美さん

「最近、感情が一番動いた時はどんな時でしたか?」
・初めましての人にお会いした時。
今まで会った事のないパーソナリティー(性格や人間性が)を持ってる方で衝撃を受けました。

「はまっていることは何ですか? また、やらなくなったことはありますか?」
最近ハマっていること
・筋トレ!!! 英語のPodcastを聴くこと webデザイン

やらなくなったこと
・TVを見ること。物を所有すること。手の込んだ化粧やスキンケアをやらなくなりました。(足して生きるのではなく、色々と引き算して生きるようになりました)

「どうしてこのWSに参加しようと思いましたか?」
・ふうちゃんが携わっていたからです。バックグラウンドを知っていて、形にしてる姿を目の当たりにし私もエネルギーを貰いたいと感じました。
インスタを拝見させて頂く中でとてもクリエイティブなワークショップと思い不思議な感覚を感じました。私にとってとても新しい感覚!!ぜひぜひ体感したい!!と思ったからです。


2.ヒアリング

夕方。天井の4点から垂れるオレンジの電球の灯りが、アトリエ内の随所に設置される黒い撮影機材と、灰色の壁を照らす空間。その中央に配置されたイスに各々が対角に座る。

緊張感の漂う雰囲気から、中山侑子さんの自己紹介が始まりました。
事前アンケートの内容から話を深めていきます。
少しずつ空気が和んできたところで、日登美さんの自己紹介に移りました。
こちらも事前アンケートから話を深めていきました。
被写体2名同時のヒアリングのために時間の短さを感じましたが、それぞれのヒアリングの中で出てきた、

「(与えられたものに対して)他人の正解を探してしまう」

「人生に色をつけていく」

の言葉を軸に、カメラマンの奥田さんが撮影ワークを作り出しました。



3.撮影

【3‐1 中山侑子さん】

窓の外が暗くなる。電球の灯りはなくなり、機材の白く薄い光が、音響の波の音とともに空間を満たす。

侑子さんへ、奥田さんが目を閉じるように指示を出します。
閉じた状態で空間内を確かめるように歩き、光を目の奥に感じてもらいながらゆるやかにワークへと入りました。

状況『海岸の上』

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動き
目を閉じながら歩く、止まる、寝転ぶ。

光源の前で止まった後、自然な体勢を取るために寝転んでもらいます。
「赤ちゃんのように身体を丸めて」

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白い布を身に絡めるようにまとってもらいました。
「どんどん身体が冷えていく」

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まとったまま立ち上がり、夜の『海岸』へとイメージを膨らませていきます。
「周りには誰もいない。風を受ける、どんどん寒くなっていく」

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明るくし、朝を感じさせます。波の音を大きくします。
「朝日が顔を出す。暖かい」「つま先に波がかかる。遊んでみる」

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よりイメージを膨らませ、想像の世界に没入してもらうようにオガワが実際に触れたりしながら、言葉をかけリードしていきます。

「徐々に波が大きくなる。膝。腰。全身が包まれる。波で揺れる。ざぶーん」
「魚が近くに寄ってきました。身体をかすめます。白い魚。口をパクパクさせています」

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途中で白い布をかけます。徐々に日常に戻ってきてもらうように言葉をかけていきます。
「波が退き、砂浜に座り込む」

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撮影が終了し、次の撮影の準備に入ります。
侑子さんと日登美さんがワークについて話していました。


【3‐2 日登美さん】

カラーパネルを通る光が影を鮮やかに彩る。さながら開演前の舞台のように、無音で集中力のある整った雰囲気を感じる。

日登美さんの「過去の自分の色は緑色」という言葉を受けて、奥田さんからイメージの受け渡しがありました。
「大切なもの」を対象物として置き、見つめてもらいます。

状況『過去の自分に思いを馳せる』

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動き
見つめる。

身体をほぐすために腕や肩を動かしてもらいました。
「まずは片手を上にあげて、次に両手。深呼吸」

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場所を公園に設定し、遊び回る子ども達を想像してもらいます。
「遠くの方で子ども達の声がする。とても楽しそうです」

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子どもとやり取りもしてもらいました。
「おねぇさん、お名前は? ここで何してるの? のんびりしてるの?」

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子ども達を、過去の自分へと思いを馳せる手掛かりにしていきます。
「今の私って……」

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途中、壁に映る”過去の自分”とのやり取りが生まれました。
「昔の私は、今の私を……」

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やり取りをさらに進めます。
「過去のあなたの頭をなでてみて」
「こんな感じだったっけ」

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過去から未来に思いを馳せていきます。
「あなたが生きている街を飛び出して、空を飛んでいます」
「大きく腕を広げてみて」

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日常に着地するように、意識を現在に戻していきます。
「明日もこの街で生きていく」

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残り時間が1時間ほどになり、最後は2人でのワークに。
オガワが主導になって進めます。


【3‐3 2人】

空間は飾らない、日常から地続きのアトリエに戻る。
今日初めて会った2人は、2mの間を空けて向かい合う。

人と丁寧に向き合うと、心も身体も少しずつ繊細になって、相手の温かさを体感できます。距離を縮めるという大切な過程を撮影したいと思いました。

状況『その人と向き合う』

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動き
お互いに見つめ合い、名前を呼び続ける。距離を縮める、空ける。

名前を呼び合って、緊張や恥ずかしさで照れ笑いがあったりしました。
少しずつ距離を縮めていきながら、
「相手が許してくれると思ったら、”さん”を外してみてください。触れてみてください」と言葉をかけました。
肩に腕が置かれてスローダンスのように揺れたりし、ゆっくりと心と身体が近づいていきました。

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充分に近づいたところで、距離を空けます。
「どんどん遠ざかっていく。もう会えないかもしれない」

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名前を呼ぶ声が優しく、震えるような声になってきました。
「別れは寂しいことじゃない」

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後ろを向いて、相手の背中に触れるまで距離を近くしていきます。
「相手がいることを信じて」

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撮影が終わったあと、互いに微笑み合い、抱き合う姿がありました。
小休憩をして感想会に入ります。



4.感想会

アトリエ内は、和やかで温かな雰囲気に満ちた空間に変化している。
参加者とスタッフ陣が向かい合って座る。

感想会では、個々のワークでどんなことを感じながら受けていたのか、全体を通しての感想や気づきなどをお話していただきました。
自己紹介のときと比べてどこか自由になっているのを感じました。



5.アンケート結果

事後アンケートにご協力いただき、許可を得て掲載しています。

・お名前(芸名など)
中山侑子

・どこでこのWSを知りましたか?
ツィッター、note

・WS内容について
1.何か気づいたことや感じたことが「あった/なかった」りしましたか?

あった

また、どうしてそう感じましたか?

凄く「演劇」をする上での糧になるなと。コミュニケーション、自我を除くという部分で特に。2人でが特にそう感じました。

2.被写体参加の方は撮られる時、「やりやすさ/やりにくさ」を感じましたか?

やりやすかったです

また、それはどういう時に感じましたか?

視覚情報がない!笑というやり方が。あと、2人だと相手に集中して自分を手放せました。

3.印象に残っている言葉かけはありますか?

自分は、「魚がまわりに寄ってきました、口をパクパクさせています」
めちゃくちゃ「喰われる」と感じ怖かった。

ひとみさんの時に、「過去のあなたの頭をなでてみて」みたいな言葉かけ
そこからまた、存在感が見ていて変わったから

2人での時
「相手から視線をはずさない」
「相手が許してくれると思ったら触る、さんをとって呼んでみる」
マイズナー的というか、相手とのコミュニケーションを丁寧にとっていく声がけだったから、相手から貰ったものでどんどん変化していったように感じました。



・お名前(芸名など)
 日登美

・どこでこのWSを知りましたか?
WSメンバーのふうちゃんがインスタでけいの活動を載せていて、そのインスタ告知で知りました。今までになかった、不思議なWSだなぁと感じました。

・WS内容について
1.何か気づいたことや感じたことが「あった/なかった」りしましたか? また、どうしてそう感じましたか?

あった。

オクダさんが言っていた言葉がとても響きました。写真というと構えて撮るイメージだけど、そうではなく動いている中の一部分、瞬間を1枚の写真として生み出した時どんなものが生まれるのか、、写るんだろうがひとつのきっかけでこのWSが始まった。とのお言葉。

今回、自分の内側と対話をする、自分と見つめ合うという体験をさせて頂きました。
言葉のキャッチボールから溢れ出てくる“日登美“という存在。その瞬間に生み出される表情、言葉、身体の動きは、自分すら今まで知る由もなかったこと。これが本来の私の姿なんだな。と感じました。“真“の姿を“写“すこと。初めて“写真“をとってもらえた気がします。この体験と写真は私の宝物にします。

2.被写体参加の方は撮られる時、「やりやすさ/やりにくさ」を感じましたか? また、それはどういう時に感じましたか?

やりやすかった。
→自分のバックグラウンドを事前にヒアリングして頂いたので、投げかけられる言葉に対して感情が入って入っていきやすかった。やりやすかったです。

3.印象に残っている言葉かけはありますか?

別れは寂しい事じゃない。
別れるという言葉に対して悲しみという感情が込み上がって来た時。かけて下さった言葉。ハッと気付かされた自分がいました。



6.まとめ

「Flash.vol2」は「Flash.」の実質3回目の開催になります。
「自分はどう見え、在るのかを探る」の言葉をもとに、侑子さんと日登美さんが感じている自分という存在の、新しい一面を一緒に探れたような気がします。

今回もたくさん素敵な瞬間が生まれ、切り取ることができました。
参加・見学をご検討中の方はぜひ一度こちらからお声掛けください。

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createmodelkei@gmail.com
件名 「Flash.」ワークショップについて

次回は6月以降の開催になります。
続報をお待ちください。
よろしくお願いいたします。


おわり



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スタッフの活動

オガワジョージ
文化芸術を日常に浸透させます。
コンセプトは”暮らしの中でつながるドラマ”
createmodel「けい」

「絵本」のように飾らず素直な世界観で、
物語を生み出します。
暮らしの戯曲集


Shumpei Okuda
動画撮影・編集、写真撮影


fuko
作詩、写真撮影



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いただいたものはすべて創作活動にあて、全国各地を回って作品をつくったり、地域に向けた演劇活動の資金にします。「たった一人でもいいから、人生を動かす」活動をより大きく、豊かに頑張ります。恩返しはいつになるか分かりませんが、必ず、させてください。よろしくお願いします。