見出し画像

【私◯◯がいい!!】紙か、デジタルか。マンション業界の変革の萌芽

こんにちは、kenjiです。今回は新築分譲マンション業界にも徐々に入ってきたデジタル化について、いくつかの事例をもとに考察します。


尚、テクノロジーやデジタル化については様々なサービスが出始め、切り口もいくつかあるので、僕のトレンドウォッチや備忘録も兼ねてシリーズ化しますので、是非フォローの上、一緒に考えていきましょう!!


●資料のデジタル化

まずは、率直に聞きたいことがあります。


みなさん、紙の資料が欲しいですか??


新築分譲マンションを購入する上で、いくつかのフェーズがあります。一般的には、下記の通りです。


・資料請求(物件エントリー)

・モデルルーム来場

・再来場

・申込

・契約

※資料請求せずに来場し、初回来場で申込までする場合もあります。


今回注目したいのは、最初のフェーズ、資料請求についてです。


◎紙の資料が主流

新築分譲マンション業界では、まだまだ紙が主流です。過去記事でも言及している通り、プロモーションは紙(チラシ)が主流です。

当然、資料も紙が主流です。一般的には資料請求者には来場促進のためのリターンツールと呼ばれる資料を郵送します。初回来場者にはパンフレットや図面集をお土産として渡します。

※検討不可の方には渡さない場合もあります。お金のかかるものなので。


また、高額物件になるほどに紙質や装飾がグレードアップしていきます。例えば、紙がかなりの厚紙や光沢紙になったり、専用封筒やケースに入っていたり、さらには桐の箱に入っていたり。。。


当然、そうすることでモノの費用は高くなり、かさばるので郵送費用も高くなります。


しかし、高額になるほどに顧客の社会的地位が上がる傾向にあるので、その顧客が普段味わっているであろう(あくまで想像です)、サービスに見劣りしないように、頑張ります。


もちろん、いわゆる一般の方が顧客となるマンションも同様に、紙の資料の方が見栄えがいい、という理由もあります。


中には、来場者には何か渡さないと失礼、という考え方も、特にベテランの販売員の方は思っていて、とにかく色々な紙の資料を渡します。


◎就活がリクナビに変わったように

このような業界の風習に、当初かなり困惑しました。というのも、僕の専門はデジタルマーケティングのため、どちらかと言えば、アナログ(紙)よりデジタル、の急先鋒といえる環境にいたからです。


この構図、就活のエントリー制度に革新をもたらしたリクナビを思い起こします。これまでエントリー企業に一社一社エントリーシートを郵送していた様と似ています。この場合は、就活生側が販売側になりますが。


リクナビの革新から20年以上経っている今も、新築分譲マンション業界ではこのようなシステムのままです。


◎限定WEBサイトと電子パンフレット

そんな中、紙の資料の送付をやめて、資料請求者用の限定WEBサイトを用意して、資料請求者へはそのWEBサイトに入るためのパスワードをメールで送る、というシステムを採用するデベロッパーが出始めました。


それだけではなく、モデルルームで来場者にしか出さなかったような情報もそれらの限定WEBサイトで見れるようにしたり、そもそもパンフレット自体を電子化するデベロッパーもあります。


これらの成果はまだ出始め、ということでこれから成否の判断がされると思いますが、確実に費用削減にはなっているため、デベロッパー側にはメリットがあります。紙はなんせ印刷費用がかかります。


そこで、冒頭の質問が浮かびます。


お客様にとってもその方がいいのか??


確かに顧客視点でインサイトを探ってみると、紙の資料よりWEBサイトの方が持ち運びがしやすく、スマートフォンがあればどこでも見れます。また、WEBサイトのため、情報の更新も確認しやすい。そして家族や友人に相談する場合も資料を共有しやすい。さらに、来場した際に荷物が少ない方が楽、などなかなかメリットがありそうです。


しかし、昔ながらの前述の考え方もわかるにはわかる。さらに、この業界がこれまでデジタル化が遅い理由も、個人的には顧客の要望、という側面もあるとおもっています。このあたりは別記事で詳しく考察します。


そんな疑問を抱えながら、とはいえ僕はデジタル化に賛成なので、テクノロジーを駆使したデジタル化を進めていくつもり満々です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?