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やさしい不登校入門 コンタクトレンズを入れよう篇

突然だけど、視力落ちてない?
学校嫌いで鬱々とした中高生でしたが、小学生の時点でかなり視力が落ちていた視力を、メガネも作らずに放置。視力に限界を感じ、コンタクトレンズデビューしたのが高校三年になってからのことでした。

悪い方の目はコンタクトレンズの値がマイナス5。日常生活を送るのが難しいレベルです。世界はデジカメを通してモニターを覗くほうが精緻でした(スマホのない時代)。ぼやけてよく見えない現実よりも、PlayStation2で走り回れる3DCGの幻想世界のほうが、ずっとリアルでした。

私の夜空には、いつも美しいベールを纏った月が浮かんでいました。

渋谷駅で配られたチラシを持って高校のブレザーのまま眼科へ行くと、キレイな白衣のお姉さんと二人きりに。
風を眼球にぶつけるあの苦手な検査に耐えられず目を瞑ってしまい、その度にやり直し、お姉さんを困らせること約20回。

やっと鏡の前まで連れて来て貰うことができました。

そして、少しピンクがかった白衣のお姉さんの、白く、長く、滑らかな指先が、滴るほど潤み、充血し、露わな、私に眼球に…。

あっ…

メガネを作ったこともないので、コンタクトレンズを入れてマイナス5の視力から一気に開けたクリアな視界。

鏡の白いライトが眩しい。

視力が落ちてから7、8年ぶりの世界。世界はこんなにも鮮明だったのか…。

そして目の前の顔が信じられなかった。

くすんだにきび跡の肌、目の周りは暗い隈で覆われている。そして、悪い視力で無理して生活していたことによる、凶悪犯の視線。

記憶にある美少女小学生はどこへやら。

うわっ

私モテないわけだよ…。
みんな化粧するわけだよ…。

私がモテないのはお前らのせいじゃなかった!
悪い視力を放置していたせいだった!

恥ずかしくて、それ以降お姉さんの顔を見ることができなかった。

顔を隠しながら、文化村通りを渋谷駅に向かって歩きました。でも、初めて見るような世界は鮮烈で、うるさくて、それまでの鬱々とした暗雲が一気に晴れたようにも感じました。

華の都内の中高に通いながらも、これは結構もったいないことをしていたのでは?

親は、子供の視力に注意して、眼鏡を嫌がるならコンタクトを着けさせるべきだ…。

反抗期だったのでメガネを作りに行くことを勧められても無視した気がするし、でも視力が悪い世界でなければ反抗期もマシだった気がするし…。

そんな、親に対する八つ当たりのような気持ちまで湧いて悶々と顔を隠しながら電車で帰ったのです。

ソフトレンズ派です

(以下、個人の使用感です。)

当時はコンタクトレンズが日本に広まり始めた時期で、酸素透過率の良し悪しでの問題からソフトコンタクトレンズは眼に悪い、ガラスでできたハードコンタクトレンズは眼への負担が低いんだと言われていました。

しかしそんな中でソフトコンタクトにしたのは、ハードコンタクトレンズを使っている周りの人達がみんな真っ赤な眼で涙を浮かべいていたから。

コンタクトレンズこわい…
ガラスを眼に入れるなんてこわい…

Windows95のYahoo!サーチで調べてみる。そんなにソフトレンズが悪いわけではないと判断し、現在に至ります。

酸素透過率が悪いと、目の細胞が死んで行くらしいけれど、20年間のコンタクトレンズ使用で「コンタクトレンズを着けているのに無理して目を使う」ということによる視力低下以外は、悪影響を感じることはないです。
もちろん、目の炎症やゴミが入った時は、異物としてレンズを取りたくなるのですぐに取る。

むしろ、裸眼で居た時よりも目に炎症が出るようなことが減りました
目をこすらなくなったこと、毎日つけ外しの時に綺麗にし、違和感がある時はすぐにアイボン(気持ちいい)。

もっとおばあさんになった時に、酸素透過率の影響が出てくるかもしれないけれど。海外の研究データに注意しようと思います。

入れるはヨイヨイ、外すは怖い? 

もう一つ、初めてのコンタクトレンズを渋谷で指導してもらった時に出来なかったのが、つまむ外し方。
教わったのは眼球からつまみ出す外し方ですが、怖くて出来なかった。
自力で、ズルッと下まぶたのほうにずらして取るやり方で取れましたが、今もズラすやり方で取っています。

着けるのも今は慣れたもので、目の調子が悪くなければ鏡なしで一発。
ただし、綺麗な流水は必須です。

含水率に騙されるな

ソフトコンタクトレンズを選ぶ場合、含水率が90%と60%とどちらを選びますか?

含水率が高いほうが、みずみずしく眼に優しい印象を受けます。

でも、含水率が高いコンタクトレンズを着け、いよいよ眼球の大敵空気の乾燥がやってきた時に何が起こるでしょう。

そいつ、自分のピチピチ含水率を保つためにあなたの眼球の水分取って行くんですよ

本当です。

自分のピチピチを、若さを保つために処女大量に攫って来て血ィ絞ってその風呂に入ったエリザベート姫のような残酷の代表みたいなやつなんですよ。

姫がピチピチして気持ちいいのは、目に入れた時だけです。

含水率が60%程度で働いてくれるコンタクトレンズにしましょう。

エリザベートから含水率の低いメダリスト系に変えた時、目の乾燥から解放されて、裸眼になったかと思ったよ。

皆は騙されないでね。

誰かと会う予定がなくても

実際、使い捨てコンタクトレンズはお金がかかります。

やっぱり、使い捨て期間が短いほど快適です。

コスパを考えると、2週間〜1ヶ月のレンズが良いかと思います。

購入については、初めてのコンタクトレンズ処方で視力の値と、BC…ベースカーブ、球面の曲がり具合がわかったら、後はインターネットで注文できます。
価格競争しているので、昔よりずっと安い。
私は今は、ポイントの付く大手ネットショッピングモールを利用しています。

とはいえ、2週間使い捨てレンズを使うとしても年18000円程はかかりますね。

でも、費用対効果はすごいと思います。

個人事業の作業をする日は、誰と会う予定がなくてもコンタクトを入れる。
メガネのままだと、仕事できない。というか、したくない。何もしたくない。

そしてオフの日ほど、コンタクトレンズを入れる。せっかくの休日が、もったいないことになるから。

また、私はメガネを引っかける鼻の皮膚が負けて、半日もかけていると血が出ます。多少高めのメガネフレームでも同じでした。

コンタクトレンズは、この時代に生まれて良かったと科学の発展に感謝している文明の利器です。

コンタクトを着けながらオシャレメガネもしますけど、実用メガネは瓶底ですから、その選択肢しかなければ私のイメージはまるで違っていたでしょう。

私は、お姉さんにコンタクトを入れてもらったあの日から、確実に上向きに進み始めたと感じています。

視力が悪くて目の前10センチの世界で生きていた私。

それはそれで、視力で見えないものを見る力が鍛えられ、何かが掘り下げられたんだと思っています。

けれどきっと、感じなくていい辛さを感じていたし、俯かなくていい所で俯いていた。

あなたはもしかしたらメガネで問題なく生きているかもしれないけれど、何も纏わない顔で世界を鮮明に視るという自然は、一度取り戻したほうが良いかもしれません。

暫くは何を観ても新鮮で感動していました。

ボヤけた世界の殻を破って、一気にクリアな世界に生まれ出た。

卵から孵った雛鳥は、最初に目に入れた者を親だと認識する。

17の私は、レンズを入れた翌々日に出逢ったある人から目が離せなくなってしまった。

それが今の旦那です。

思春期は、視力低下以外にも、何かが自分を覆って行く。

身体も心も急成長するから、きっと当たり前のことなんだろう。

殻の中で、孵る時を待つ。
それはきっと、必要なこと。

そして、誰も割ることができない固い殻でも、内側から破るのは簡単なこと。

ただ、破りたいと思った時に内側からちょっと突けばそれだけで良い。

雛鳥は、誰に取り出されるでもなく、そうして自分で時を選んだのだから。

世界に何かを残したい。
そう焦っていた頃もあったけれど、ただ世界を見て、感じることにこそ意義がある、世界はそれを望んでいると、今は確信しているのです。

( #やさしい不登校入門 シリーズ続きます)

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