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最終列車が停車する始発駅は 寝静まった街に取り残された 眠れない夜の為に灯りを灯す 疲れた…
胸の痛み 原因と幻滅 接触不良 数値の視覚化 昨年のメール 画像添付 坂道の記憶 観覧車の視線 …
捨てられたソファ おあつらえの日溜り 予定は決めていない朝 鳥と木々のカルテット 雲になっ…
犬が鳴く 音は遠くで 跳ね返り 無言で揺れる 木立の斜陽 霜柱 乾いた路面に 張り付いた 古い言…
人影も まばらな黄昏 西の空 交番に 道を尋ねる 来訪者 シャッターが 閉ざされたまま 割れた…
ストーブに 灯油を足して 火を灯す もういない 君を傍ら 探したい 眠らない 夢を見るには お…
寝ていたわ 昨夜のカケラを 抱いたまま 朝の光は 無慈悲なものね 私には 数える程度の 優しさも 失くしちゃいけない ものだから 無言でも 愛想が無くても 構わない 見つめれば 見つめる程に ぼやけても 初めから 形を持たない 心なら わからない それでも良いと 言えるはず 寝ていたの 昨夜のカケラに 抱かれて 朝の光は 無慈悲なものね
薄氷が 夜の恋しさ 閉じ込めて 寒いのか 暖かいのか 解らない 冬はもう 始まったんだと 聞いた…
後悔というもの それは幾度となく 押し寄せる波のよう 目を逸らしても 立ち向かっても さして…
郊外の住宅地は 倒壊寸前で佇む 古ぼけた家屋の隣 真新しい箱のような 定型の戸建が幾つか並ぶ…
優しさは 不意に訪ねる 風のよう 気付いて追えば 消えるだけ そんなこと 分かっていたって ど…
耳が鳴る 早く眠れと急き立たせ どうしても 起きねばならぬ訳も無い とは言えど どこか残し…
何だか夢見がち あはは 単なる世間知らず 大人ぶって 苛立ちを世相に反映 子供のフリして 彼女…
人を恨んで生きるのは 地獄の景色と風物詩 救いは求める筈もなく 髪も歯肉も痩せ細り 我が身を憂いた情念に 憑かれたいつかの落日が 失くした心を焼き尽くす 乾いた瞳は音も無く 炎のとぐろが絡まって 死ねない痛みに終わりなく 水が欲しいとのたうって 這いずり伸ばした舌先が 届く刹那に朝露も 煙と消え行く残酷さ 苦役を招いた命こそ 凡ゆる因果の根源で 頬紅口紅塗りたくる 砕いた鏡の断片に 与う憐れみあるならば それは全てを奪う事 塵となるまで奪う事