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夜の恋しさ

薄氷が
夜の恋しさ
閉じ込めて
寒いのか
暖かいのか
解らない
冬はもう
始まったんだと
聞いたなら
春を待つ
小鳥や花も
嬉しかろう
この胸に
季節の移ろい
宿るなら
ただ幾年も
眺めていたい
遠くでは
夜汽車がレールを
刻む音
その後で
消えない余韻が
肩を抱く
生きたくて
生きていたいと
言っていた
そんなあなたを
浮かべたら
まあるい月も
滲んでいるよ

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール