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小さな恋のメロディ

〜小さな雪だるまと
小さなゆきちゃんのお話〜


ゆきちゃんが 
このおうちにきて
2どめの冬がやってきました

さむいさむい 冬のある日
お空から 白いふわふわしたものが
たくさんふってきました

すると
お兄ちゃんねこのみいすけくんが
やったー!やったー!と
おおよろこび

みいすけお兄ちゃんは
ゆきがっせんをはじめました
飛んだりはねたり
あんよはピンク色になっていました

あとから のそのそとやってきた
りゅうお兄ちゃんは
ペロペロペロ
アイスクリームのようにたべはじめました

はじめてみるゆきちゃんは
ベランダの手すりにのぼって
ながめていました

すると


「こんにちは」

だれかが ゆきちゃんに

はなしかけてきました

ゆきちゃんはキョロキョロします

そこには 小さなゆきだるまさんが
いました

「あなただぁれ?あたちゆきちゃん」

「ぼくは 雪だるま 

はじめまして」


ゆきちゃんと雪だるまさんは
すぐになかよしになりました

ゆきちゃんは 

お兄ちゃんたちにも

雪だるまさんを 

しょうかいしました

みいすけお兄ちゃんは 
やさしくチュッと
あいさつをしました

りゅうお兄ちゃんは
ペロペロしそうになったので
ゆきちゃんは「だめーーーー‼︎」といって あわててとめました

みんなすぐになかよしになって
いっぱいいっぱいあそびました

すると
 
すこしずつ 

すこしずつ 

おうちのまわりの雪が
とけはじめていました

「ゆきちゃん ぼくもうすぐ
さよならしなきゃ」

ゆきちゃんはおどろきました

「どうして?

雪だるまさん 

どこかにいってしまうの?」

雪だるまさんはしずかにこたえます

「うん…

もうすぐ 

おひさまがむかえにくると

ぼく  とけちゃうんだ」

ゆきちゃんは かなしくて

かなしくて ないてしまいました

そして おひさまにおねがいしました

「おひさま おひさま

まだでてこないでください

雪だるまさんと いっぱいいっぱい

あそばせてください

ずっとずっとずーっと

いっしょにいたいの!」


雪だるまさんは やさしく

こたえました

「だいじょうぶだよ ゆきちゃん

お空から また

しろい雪がふってきたら

ぼくは かならず ゆきちゃんに

あいにくるから

それまで ぼくのこと 

わすれないでね」

ゆきちゃんは 

めに大きな なみだをうかべて

やくそくしました

「わすれない 

ぜったいぜったい

わすれない」

そして

またあうやくそくをした

雪だるまさんは


おひさまのひかりのなかへ

キラキラしながら

きえてみえなくなってしまいました


「またね ゆきちゃん」

「またね 雪だるまさん」

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