「グレーゾーン」の子供達 ~発達障がい児とダンサーの交流から見えた世界~(パート3最終回)

<発達障がい児の視点から考える現代社会>

発達障がいの原因は未だに解明されていない。
ただ、今後その原因やメカニズムが解明され、どんなに効果的な薬や、科学的根拠のある治療法が開発されようとも、「発達障がい児」と呼ばれる子供達にとって、絶対に必要なものがある。
それは、彼ら、彼女らの孤独に寄り添ってくれる「絶対にあきらめない人」の存在だ。
極端な話、例えそれが「親」でなくたって、「大人」でなくたって構わない。

一番あきらめたくないのは「本人」だという事を分かってあげられる人が、傍に一人でもいれば、子供達は生きていける。
これは「発達障がい児」と呼ばれる子供達と関わってきた療育者としての、私の実感であると共に、自身も発達障がいを抱えている疑いのある張本人としての実感でもある。

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