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仕事での「良いさぼり方」と「悪いさぼり方」。

私は自分でいうのもなんですが、昔から面倒くさがりです。常に、早く仕事を終わらせて家に帰りたいと思っています。

そんな私ですから、仕事では常に「如何にさぼるか」を考えています

「さぼる」というと、悪い言葉として使われるのが一般的と思いますが、私はこの「さぼりたいマインド」によって、仕事の付加価値を上げることができていると思っています。

今回は、「組織にとって価値のあるさぼり方」をするための私のマインドセットをご紹介します。

良いさぼり方とは「ゴールに最短で行く」こと

私はさぼりたがりですが、仕事のゴールは必ず達成しようと考えています。ゴールに行かないさぼり方は害でしかありません。まず大前提として、「ゴールに行く」ことです。これが大事なマインドセットその1です。

そのうえで、そこに最短で行くことを常に考えています。だって、早く帰りたいですから。他にやりたいこともあるし。

「急がば回れ」をするかしないかが分かれ道

ゴールに最短で行こうと思ったときに、直線で行ければそんないいことはありません。
しかし、仕事は予想通りにいかないものですから、絶対スタックすることがあります。
まずは、そこで「急がば回れ」をしようと思うかどうか、ここが分かれ道。
「急がば回れ」をするのが結果的に最短だと思うこと。これがマインドセットその2です。

自分がコントロールできないことは悲観的に考える

「急がば回れ」をしようと思ったら、回り道をするために、どんな危険(リスク)がありそうか、予測をする必要があります。
私の部下を見ていると、この予測をするときに各人のキャラクターが出ます。

簡単に言うと、「楽観的な人」と「悲観的な人」

例えば、ある事業の事業企画をしていたとします。
エクセルにワークシートを作って、売上予測を立てたり、費用計画を立てて、利益のシミュレーションをしています。
未来のことはわかりませんから、自分なりに何らかの根拠をもって算出していくのですが、この時に、エクセルに計算式を入れない人がいます。

エクセルに計算式を入れずに数字を直接入力するのは、色々な意味で突っ込みどころがありますが、少なくともこれをやっている人は、「このシミュレーション結果に対して上司がどんなコメントをするか」を一切考えていません。

「売り上げが半分になったらどうなるか計算しろ」とか、「材料費が上がった時を検討せよ」など、自分の予想していない条件を与えられるかもしれません

重要なのは、「上司の考えを想定して、その条件を先回りする」ことではありません。ある程度は予測が立つかもしれませんが、上司の頭の中なんてわかりませんから、100%正解は無いということ。他人はコントロールできない、ということが重要です。

そう思った時にどうするか。
条件が変わったらすぐシミュレーションできる計算式やリンクを入れておくなど、対応力あるワークシートを作ることです。

先ほど述べた「楽観的な人」は、「上司は大した指摘してこないだろう」という自信をなぜか持っていて、「何か言われてもちょっと計算すればすぐ数字が出るよ」と思っています。それに対する具体的な想定は一切無く。これは「悪いさぼり方」をしている例だと思っています。

一方で「悲観的な人」は、「何を言われるかわからない」とか、「部長はクリアしても、そのあと役員に修正を指示されるかも」など、コントロールできないことに対してリスクを想定して、「売り上げを修正すればすぐ利益が分かるように作っておこう」という手を打ちます。

指示にすぐ対応できるようにしようとすると、少し凝ったリンクや計算式を入れる必要があるので、最初は時間かかるかもしれません
しかし、そういった対策をしていないと、条件が変わるたびに初めからやり直しになることもありえますから、それと比較すると、結果的には最短でゴールにたどり着くことになります。

私は、「何か言われたときにやり直すのは面倒だな」「自分でミスに気づいたときにすぐ修正できるようにしよう」といったマインドで、初めにできるだけ対応力のあるワークシートを作るようにしてきました。

ただし、このような対応力をすべてに持たせるのはさすがに不可能です。キリがありません。

そのようなときは、「もう一度やりたくない作業」と「やり直しても時間が短くて済む作業」というように分類したり、「指摘の可能性が高い項目」と、「よほど指摘されない項目」に分類しておき、優先順位を付けます

もちろんその予測が外れることもありますが、それはそれで自分の学びになります。

「さぼりたいマインド」はマネージメントに必要

以上のように優先順位をつけてきたことが、組織にとって重要なことであり、私自身の付加価値になったと思っています。
いま課長をしていますが、チーム内で業務の優先順位をつけるときには、このような考え方を取り入れて、出来る限りメンバーに余分な仕事をさせないように考えています。

何時間でも、夜中まででも仕事できる人がいます。それはそれで羨ましいと思うこともあります。私は心身ともにそこまで持たないので。
ただし、自分がリーダーになったときに、その働き方を前提にマネージメントするのは不可能です。

仮に、自分自身が時間をかけること、仕事を繰り返すことが苦にならないとしても、チームが最短でゴールに行くことは組織にとって重要なことです。
よって、面倒くさがりであろうとなかろうと、「如何にさぼるかマインド」は持って仕事に向き合うことが必要と考えています。



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