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書く人間はモテない


久しぶりに、田中泰延さん著書の『読みたいことを、書けばいい』を読んで、第四章に書いてある『書く人間はモテない』という言葉に心が痛んだ。

なぜならこの言葉を読んだときに、自分の年齢を振り返ったからである。

23歳、女性。どう考えても文章を書かないほうがモテる。


インスタやTikTokを見て思う。同年代はみな顔を載せていいねをもらっている。対して私は、60歳になってもできる「文章を書く」という行為を、20歳からやっている。

世の中の23歳女性の休日は、カフェに行ってケーキの写真をインスタに載せている。対して私の休日は、カフェに行って3時間ほど文章を読んだり書いたりしている。何もインスタには載せない。

書くことは人間最後の職業だと言われている。対して私は、仕事をしながらこうしてnoteを全力で書いている。

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書かなければ、あなたは企業の経営者にも、オリンピックのマラソン選手にも、宇宙飛行士にもなれるチャンスもある。書くということは、ほぼそれらを捨てることだ。選ぶということだ。

読みたいことを、書けばいい』245ページから引用

すべて納得。さらに上記の文章に、「書かなければ、あなたは容姿に気を遣うようになり、モテるチャンスができる。書くということは、可愛くなることを捨てるということだ。選ぶということだ。」と付け加えたい。

私が文章を考えてるあいだに、世の中の23歳女性はメイクを研究し、インスタには華やかな自撮り写真が並べられ、たくさんの男性にチヤホヤされながら「若さ」という武器を全力で楽しんでいる。

私はというと、猫背がちで文字を読み、肩こりに気づくことなくタイピングを繰り返し、誰とも話さず文章をアップする。いつも向かい合っているのは男性ではなくMacBook。「若さ」という武器を全力で捨てている。

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声を大にして言いたい。冷静に考えてみると、変である。非効率な生き方をしている。けれど。

もう一度20歳から人生をやり直したとしても、私は文章を書くと思う。

明確な理由があるかと言われたら、正直ない。でもなんとなく「書く」という行為が、私の日常を支えている気がする。

11歳のころから日記を書いていた。紙にも書いていたし、ネットにも残していた。それらが「歯を磨く」ことや、「服を着替える」ことと同じくらい習慣化していた。

鏡を見ながら、今日はどれにしようかな?と自分に似合う服を選ぶ。悩みながらもいろんな服が着たいと思い、服屋さんに足を運ぶ。ファッションが好きになる人の軸はこのような流れではないだろうか。

私もそんな感じなんだと思う。「文章を書く」ことが、自分にとって習慣化していた。なぜ習慣化したのかというと、私の文章は、私が読み返して面白いと思うからだ。自分が読みたいことを、ずっと書いているからなのだろう。

多分これらは、モテることより大切なのではないか。

冷静に考えてみると、変じゃないかもしれない。




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