ASの特徴

こんにちは。
小説家として活動している藪田建治です。

今日もVoicyで活躍されている精神科医kagshunさんの発達障害が取り上げたいと思います。今回が最後です。この放送は有料ですが、この放送1回だけでなく1ヶ月分の有料放送が聞けるので良ければどうぞ。


1 AS特徴のある人は全体ではなく部分的に見やすい

マジョリティーである定型発達の方は全体をぼんやり見ているのですが、AS特性のある人は全体を見ずに部分的に見る傾向にあります。
木を見て森を見ずと言う言葉がありますけど、その部分的に観る事が良くも悪くもなることがあるんじゃないかと思います。
ただこれはその傾向があるだけで、AS特性があるから絶対にこうだとは限りません。

例えば人の絵を描く時、定型発達の方はその人全体を描くことが多いように思います。
ここでAS特性のある方は例えば顔だけとか、その一部だけに集中することが多い。
これはAS特性のある方の1つの特徴かなと思います。
じゃあ次に特徴例を挙げていこうと思います。ただこれもあくまでそういう人ガがいるだけで絶対にこうだとは限りません。

2 AS特性のある人の特徴例

1 間違い探しが得意

ウォーリーを探せのような間違い探しが得意。
例えば1万文字の「も」の中で1つだけ「モ」があるとします。
それを見つけやすいのもAS特性の人の魅力です。

2 錯視が起きづらい

よく遠近法を用いて、同じ長さの棒を違う長さのように見立てることってありませんか?それで同じ長さだと後で知り、だまされた~と楽しむような遊び。
それもAS特性のある人には騙されにくいことがあります。
なぜならあるがままを見るので、遠近法が関係なくなってしまう。

3 順応しづらい

例えば服を着ていても、タートルネックを着た時に最初チクチクして着心地悪いことってないですか?ただそれも時間の経過と共に慣れてきますよね。
これがAS特性の人はいつまでも順応出来なくてずっと気持ち悪いとなってしまう。結果この気持ち悪いことを取り除くには、もう脱ぐしかないとなる。

3 その特性を活かして仕事や趣味に出来ないか

例えば先に挙げた間違い探しであれば、チェック機能としてすごく優秀な人材となりませんか?
今ではAIが担うかもしれませんが、ITのプログラミングであったり、工場での点検業務であったり、この文章であれば校正の部分だとか。
間違い探しが得意という個性を活かして、多くの人よりも優秀な人材となる。
最初に取り上げた絵を描くのも一部だけと書きましたが、それが1つの見方と考えてアーティスト的に考えたら面白くないですか?
こんな見方をするんだ、他の絵も見せてとか。
それが写真であれば、多数派の定型発達の人とは写真のテイストがまた違うかもしれない。虫を写真を収めるにしてもすごく微細な部分まで写した写真とか。

4 特徴を活かし合って生きていく方がお互い幸せじゃない?

この特徴を活かし合って生きていく方がお互いにとって心地良い生活になりませんか?
AS特性の人も自分の個性を活かしながら生活することが出来るし、定型発達の多数派の人もその個性を楽しむことができる。
また相手のことが分かれば、その人が苦手なことや嫌なことを無理矢理押し付けたり強要することもない。その必要がないんだから。

何度も書いてしまいますが、これは放送の中のほんの一部です。
僕のこの記事よりも有料にはなりますが、kagshunさんの放送は分かりやすく興味深いことも多いので是非聞いて下さい。

この記事は3/18日の有料放送を元にしています。

5 ショートストーリー

「へえすごいね、よくこんな文字が多い中で1つのミスを探すことが出来るな。」
「私こういうの得意ですから。」
「でもそんなのってどこで学んだの?」
「学んだ?いやなんか生まれた時からこの間違い探しは得意だったんです。」
そんな人もいるんだ。僕には到底真似できることじゃない。
「そうなんだ。それは1つの個性だし強みだね。」
嬉しい。こんな風に褒められることは今まであんまりなかったな。
「でも他にいっぱい苦手なこともありますから。」
「いや良いんだよ。人間誰しも得意なこともあれば不得意なこともあるんだからさ。僕も苦手なこと多いし。」

この人はちゃんと自分のことを理解しようとしてくれるから話しやすいし、接しやすいな。
「ありがとうございます。」
「それでどんなことが苦手だったりするの?」
「例えばチクチクする服とか、あとはよくブランドとかサイズとか表示しているタグがあるじゃないですか。あれも着心地が悪くなって全部切ってるんです。」
「そうなんだ、じゃあ制服のタグも切れば良いよ。」
「えっ良いんですか?」
「うん、だってこれはあなたの服になったんだから。だから切ったら仕事辞めないでね。(笑)」
「あはは、それが狙いなんですね。」
「うんそう。いやまあそれだ冗談として、着心地が悪い中で仕事されてもね。それが原因でミスになるようなことがあってもつまらないだろ。」
「そうですね。」
「ところでその間違い探しの得意をこの仕事に活かせないだろうか。ちょっとそのスキルが活かせそうな役割を考えておくよ。他にも得意なことがあったら教えてくれない?」
嬉しい、個性に合わせて仕事が出来たらどれだけやりやすいだろう。もちろんそんな仕事の内容ばかりじゃないけど、それが活かせる仕事があれば会社にとってもそうだけど私自身も仕事がしやすくなる。
これまで型にはめられ過ぎてずっと仕事をするのが嫌だったもんな。
でも急に自分の得意なことと言われてもすぐには返答出来ない。
「なんかこれまで自分の得意なことを活かして仕事なんてあまり考えたこともなかったので、すぐに出てこないんです。」
「そうか、じゃあこうやって何もしなくても人より得意なことだったり、これまでの中で努力して人より得意になったことがあったら遠慮なく言ってよ。まあもちろんそれが叶うとは限らないんだけど、どうせなら得意なスキルを活かして仕事をする方が誰にとっても良い結果になるだろうからさ。」
「ありがとうございます。」
仕事にその人を合わさせるのではなくて、その人の個性に合わせて仕事の配置を考える。こんな考え方があっても良いんじゃないかな。
だって不得意なことをやり続けさせても、結局パフォーマンスは落ちるし本人にとっても苦痛なんだから、何1つ良いことなんてない。

なんか新しいことを知ったな。

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