優先順位をつけてもどうしても仕事になじめない
「ちょっと相談があるんですけど時間良いですか?」
「どうしたの?」
「いや優先順位を書いたり、やることリストを書いたメモを活用するのはすごく良いんですけど、どうも仕事に熱が入らないんですよ。」
「こなすことばかりに気が行ってしまうってこと?」
「そうです。なんか居心地が悪いというか。それ程やる気が起きないというか。」
「なるほどな、まあやり出して1ヶ月くらいだからってところもあるとは思うけど、根本的にはあまり冷静に仕事を進めるというよりは、熱をもってやりたい仕事で固められたら楽しいんだけどな。」
確かに自分もやりたい仕事だけ出来ればどれだけ楽だろう。でもどんなに好きな仕事でも果たして全部が全部やりたい仕事ってあり得るのかな。ましてや基本的にはみんなやりたくない仕事なわけだ。やりたくない仕事ってことが大半、だからその中でも多くの役割でやりたいことっていうのは正直余計に難しいんじゃないかと思う。
「もちろんその熱を持って仕事が出来たらそれに越したことはないと思うんだけど、やっぱりそうでない仕事も入ってくると思う。それはいわゆる成功者と呼ばれる人も同じなんじゃないかな。」
「まあそうですよね。」
「ただ自分の個性を活かして仕事をすると成果が出やすいというのもあると思うから、ちょっと自分で自己分析してきてくれる?自分が特に苦労することなく他の人より出来る仕事だったり、それこそのめり込める仕事とか考えてきて。そうすれば少しぐらいはそういう仕事を任せられるかもしれない。」
「のめり込める仕事ですか?」
「そう、例えばその日の最重要な仕事が自分にとってのめり込める仕事内容であれば当然成果も出しやすいわけでしょ。そうなれば会社にとっても個人にとってもメリットしかない。だからこの会社の仕事の中で自分が得意としていることやのめり込める仕事内容をまず自分で考えてみて。それと今の会社の状況を照らし合わせてみようよ。もしそこが合致するんだったらやってもらうようにするから。」
「ありがとうございます。」
この人は分かってくれる人で良かった。
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