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【noteで学ぶ腸内細菌学74番外篇:「ニキビ」は腸内細菌 "不良" のサイン】

 こんにちは(o・ω・o)カエルです。
 
 前回のnoteで「肌のトラブルはプロバイオティクスを摂ることで改善できる」という話を紹介しました。
 肌荒れ、乾燥、ニキビなどを腸内細菌を増やすことで改善できる、というものです。
 
 今回はその続きのようなお話。
「"大人ニキビ"は腸内環境悪化が原因の1つ」というもの。

□「脳・腸・皮膚」は繋がっている

 脳と腸が密接に関係していることは近年有名になってきていますが、腸と肌が繋がっているというのはあまり馴染みがないように思います。
 
脳・腸・皮膚へのプロバイオティクスの効果」をまとめた論文では、

・ニキビで悩む人の多くが胃腸[消化器官]の悩みを同時に抱えている
 
・ニキビが多い人は胃酸の分泌量が少く、腸内の悪玉菌・悪性バクテリアが多く増殖している
 
・悪玉菌・悪性バクテリアが増殖するとリーキーガット(腸壁に穴が空く病気)になる 
 
・ニキビに悩む患者の54%に腸内細菌叢の異常が見られた
 
・欧米食(低質な脂質が多い食事※ファストフード等)を多く摂る人は腸内の善玉菌が減少しニキビが増加する

 
・プロバイオティクス(有益な細菌)を摂ることでニキビ症状の改善が見られた

 などデータがまとめられています。
 
 論文内の画像を用いてニキビ発生の流れを解説すると、

画像1

①[脳の炎症ダメージ(脳機能低下)]や[ストレスに)るメンタルダメージ]は、
 
②[ジャンクフード・加工食品・砂糖]などを脳が欲しがる原因となる(中毒性が高い&食事満足度が低い)。また、
 
③[消化器官の機能低下が起きる]
④[腸内細菌叢・腸壁へのダメージ【リーキーガット】]が起こる原因にもなる
 
⑤リーキーガットにより[有害な細菌やバクテリアが腸外へ流出]する
 
⑥悪玉菌の影響により[体内で慢性炎症が起きる][体内炎症レベルが上がる]これら【身体のストレス】が皮膚状態の悪化・ニキビの発生になる
 
⑦(①)リーキーガットによる体内炎症レベル増加の影響で脳機能がさらに低下。【不健康な食事サイクル】が常習化したり、[肥満による脳機能の低下]が悪化する
 
以下、負のスパイラルが続く


 という具合。
 実際には、①〜③と、⑥〜⑦(①)の所はもっと複雑で複合的な要因ですけどね。
 大きな要因だけ切り出すと[脳機能の低下]や[メンタルヘルス]は[食事の質の低下]や[消化器官の機能低下]にダイレクトに悪影響を及ぼしますよ。
 という所をポイントとして押さえていただけるといいかなと。

 もう少し掘り下げた内容としては、

①[体内炎症レベルが増加]すると、②[酸化ストレス]と③「インスリン抵抗性」も増大する。
 
これら3つは体内の老化速度を上げる要素であり、上記で説明した負のスパイラルを加速させる原因でもある

✅[体内炎症]は、身体中の機能低下に繋がる(身体のあちこちで軽度の火傷が続いているイメージ)
 
✅[酸化ストレス]は、有害な活性酸素の働きとその解毒作用・修復作用のバランスが崩れた状態
※活性酸素は[がん・脳疾患・心疾患・うつ病・認知症]など現代病のほとんどに関与している
 
✅[インスリン抵抗性]は、膵臓から分泌されるインスリンの効果を低下させる
※インスリンは血糖値をコントロールしたり、糖の吸収をコントロールする
※インスリン抵抗性の増大は2型糖尿病の原因の1つ

 
 と、言う感じで。
「ニキビから5大疾病まで、腸内環境の不調が関与してるよー」という解説でした。
 
 毎回「腸内環境がヤバいと、ヤバいぞ!」みたいな話をするのでネガティブを煽るみたいで心苦しいのですが、そもそも腸とは「ヒトの免疫機能の最大器官」であり「脳と密接な器官」です。
 腸と腸機能を左右する腸内細菌が重要であることは紛れもない事実なので致し方なし……というところ。
 
 もちろん、ヒトの身体の不調というのは複合的な原因が絡み合って起こるものなので腸内環境悪化が全てという訳ではありません。
 ですが、人の健康に関連する3大要素「食事・睡眠・運動」のすべてが腸内環境と腸内細菌に影響を及ぼします。
 
 3大要素を良好にこなすことで、腸内細菌も良好になるということを覚えておいてほしいと思います(o・ω・o)
 


【参考記事】



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