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毒性を克服したアンモニア燃料船!:アンモニアのメリットとデメリットとは
明るいニュースをひとつ。アンモニアの毒性を克服したアンモニア輸送船を、世界初で日本企業(日本郵船等)が開発することとなった。
このニュースを機に、「アンモニアとは何か?」について、簡単にまとめてみたい。
毒性を克服したアンモニア燃料アンモニア輸送船の建造・運航へ!
日本の脱炭素技術で期待できるのは、水素とアンモニア、そしてつなぎとしての石炭、だと思っている。水素と石炭については、これまでたびたびまとめてきている(記事最後にリンク有)が、今回はアンモニアの番ということである。
朝日新聞記事はこちら。
船舶の脱炭素に向け、燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さないアンモニアを燃料とし、アンモニアを運ぶ船が国内で建造されることが決まった。2026年に完成予定で、実証航海後、世界初の船として国際海運で使われる見通しだ。
海運大手の日本郵船など計4社が25日に発表した。この船は重油とアンモニアを混焼することで、重油のみの燃料と比べてCO2などの温室効果ガスの排出量を8割以上減らせる。
海運大手の日本郵船など計4社が25日に発表した。この船は重油とアンモニアを混焼することで、重油のみの燃料と比べてCO2などの温室効果ガスの排出量を8割以上減らせる。
欧米SDGs脳には叩かれがちな「混焼」であるが、現実的な技術として大いに期待したい。
燃やしてもCO2出ません・・・だった「C」がないからww
アンモニアの現状と問題点を、ざっくりとまとめると、以下のようになる。
アンモニアは直接燃焼が可能であるうえに、化学式がNH3で、なんといっても炭素(C)を含んでいないので、CO2出ようがない・・・!!また、石炭などに混ぜることで、CO2排出を大幅に削減することができる・・・!ということだが、取り扱いにおいてはその毒性と運搬という課題がある。
また、化石燃料との「混焼」という手法は欺瞞だ!という批判が欧米からある。
さらに、アンモニアを直接燃焼すると、CO2とは別の有毒な窒素化合物が生成されるため、これをいかに低減・無毒化していくのかということが、技術的な大きなハードルとなっている。
難題もあるが、今回のアンモニア燃料船は、技術的なハードルを一つこえた象徴的な出来事といえるだろう。
(画像は写真ACから引用しています)
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