見出し画像

企業とのミスマッチなんて当たり前

内田樹『日本習合論』を読んでいます。

ミスマッチを「悪いこと」だと考えるから傷つくんです。
人生はミスマッチだらけです。
僕たちは間違った家庭に生まれ、間違った学校に入り、間違った人と友達になり、間違った相手と結婚して、間違った仕事を選んで、間違った人生を送る。そういうものなんですよ。それでいいじゃないですか。 (p.60)


ここを読んでいて、就職活動について考えました。

就活では、私たちはミスマッチを過度に恐れ、100%のマッチングを求めてしまいがちです。

しかし、100%のマッチングなんて、そうそうあるものではありません。
そもそも私たちの人生がミスマッチだらけなんですから、仕事選びや会社選びの時だけ100%のマッチングを実現させることなんてできません。

もちろん、ミスマッチを減らすために、自己分析をしたり、複数の会社を見たり、会社側とすり合わせをしたりすることは必要です。

でも、それらをどんなに行っても、「自分に100%マッチする会社」に入社することはほぼ不可能であることは、前提として持っておいた方がいいかもしれません。

入社前であれ入社後であれ、必ず「思ってたのと違う」「期待はずれ」「合わない」と感じることが出てくるはずです。
でも、それが当たり前なんです。
ちょっとミスマッチを感じたからといって、すぐに傷ついたり、やめることを考えたりするのは、少し待った方がいいと思います。

ミスマッチは当たり前。
この前提に立った時に、私たちが考えるべきことは、自分にとって「大ハズレ」の仕事、会社だけは引かないようにする、ということだと思います。100%のミスマッチだけは避ける、という考え方です。

例えば、自分の強みが裏目に出てしまう仕事や、自分が大切にしている考え方と決定的に合わない文化をもつ会社などが「大ハズレ」にあたります。
それだけは絶対に避ける。もし今いる会社が「大ハズレ」ならやめる。

少し乱暴に言うと、大ハズレでさえなければ、どの企業を選ぼうが大差ない、というのが私の考え方です。

私たちは「アタリ」の条件はたくさん考えますが(就活の軸とか)、自分にとっての「ハズレ」の条件も明確にしておくことをおすすめします。
そして、「大ハズレ」ではない企業に入社できたならば、あとはその選択を「アタリ」にすべく一生懸命働くだけです。

あなたにとっての「ハズレ」はなんでしょうか。
「ミスマッチは当たり前」という前提に立った上で、「大ハズレ」さえ避ければ、それなりに納得のいく形で就活を終えられるのではないかと思います。


この記事が参加している募集

#最近の学び

182,162件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?